かっこうの親 もずの子ども (実業之日本社文庫)

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  • 実業之日本社
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  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784408551944

感想・レビュー・書評

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  • シングルマザーの目を通した、親子の絆の話。「生殖医療、保育園問題など、出産と育児にまつわるテーマ」と案内にはあるけれど、保育園についてはそんなに大きなポイントにはなっていないかな。自分がまったく同じ立場ではないからよくわからないけど、それをそこまで気にする?と思う部分と、そうだよね、と思う部分と。

  • 子どもはすべて親の都合で生まれてくるんだな。望んでいたとしても考えてなかったとしても、避妊しないで性行為している以上子どもが生まれる可能性がある。この人は避妊治療のうえ子どもを産んでいるけど、それだって親の都合なんだなーって考えた本。でも、子どもは愛される。

  • 不妊治療の末に授かった息子とよく似た子供を見かけ、その謎に迫っていく物語かな?と思っていたけど、その要素は薄かった。
    良い意味で期待はずれ。

    息子を育てる親の戸惑いや葛藤、切なさ、愛しさ…そういう感情がいろんなところから溢れ出ていた。
    今、妊娠中の私には不安を掻き立てられるような描写もあったけど、だからこそ身近に感じられたのかもしれない。

  • 今こうして生きていることが、
    どれだけの奇跡と幸運の積み重ねか。
    科学や医学の進歩によって、
    昔では生まれるはずのないや助からなかった命が
    生きることが出来る時代になった。
    だからこそ日々の生活に追われて、
    生きている有り難みを忘れがちになる。
    いつの日か、この物語の主人公のような子育てが、家族が当たり前のような世の中になるのだろうか。
    そして、どんなに時代が変わっても
    母親の偉大さは永遠に変わらないんだろうな。

  • AIDで授かった子どもとのシングルマザーの物語。
    子育てしていれば誰もが体験するエピソードも多く、あるある!とうなずける。

  • 幼児誌の編集部で働く四十一歳バツイチの統子が四歳の息子をシッターに頼りながら育てる。非配偶者間人口授精で授かった息子、雑誌で見つけた息子にそっくりな双子の少年、生身の幼児達の身体や性に戸惑う母親達の投稿、息子が大好きである事。一つ一つがふとした弾みでほどけてバラバラになってしまいそうな印象を受けた。

  • 幼児誌の編集部で働くシングルマザーの統子。四歳の息子は不妊治療の末授かったが、結局は離婚に至る。親子の絆と命の尊さを描く家族小説。
    子育ては毎日が戦場だ。例え、我が子だけきちんと教育しても、周囲の環境に幼き者は簡単に影響を受ける。それでも、全うな愛情を注いだ分、ひとかどの人間になってくれるはず。揺れまくる統子の心情が、痛いほど伝わってくる。親子の絆はとても強いが、ひとつ間違えば簡単に切れる繊細なものだ。

  • 面白いけど、主題はなんだ笑笑
    と思いつつ、でも心揺さぶられるし、最後はもう、どう考えていいのかとぐらぐらするし。子育ては、リアルにこうなんだ。

  • シングルマザーの話
    大切な息子、智康はAIDで生まれた…
    ある日、雑誌に智康とよく似た双子を見つけ、
    統子は智康を連れ、その双子の住む島に…

    おもしろかったけど、
    いろんな話が出てきて、それぞれ興味深かったけど、たくさんあり過ぎて、どれもなんとなく薄い
    内容だったのが残念

    特に智康に似た双子の話は
    どうなるのかと期待していただけに
    意外とあっさりで、残念

    ただ、コウくんの話の朝子さんには
    涙、涙…

  • 2017.01.07.

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著者プロフィール

1970年神奈川県生まれ。2002年、第42回講談社児童文学新人賞を受賞した『十二歳』でデビュー。07年『しずかな日々』で第45回野間児童文芸賞、08年第23回坪田譲治文学賞、17年『明日の食卓』で第3回神奈川県本大賞、20年『昔はおれと同い年だった田中さんとの友情』で第69回小学館児童出版文化賞を受賞。『明日の食卓』は21年映画化。その他の著書に『消えてなくなっても』『純喫茶パオーン』『ぼくたちの答え』『さしすせその女たち』などがある。

「2021年 『つながりの蔵』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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