蘭学探偵 岩永淳庵 幽霊と若侍 (実業之日本社文庫)

著者 :
  • 実業之日本社
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本棚登録 : 37
感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784408552385

作品紹介・あらすじ

恋人の辰巳芸者・豆吉が毎日のように寺に通っているのを不審に感じた若き蘭学者・岩永淳庵。実は亡くなった父親の幽霊に会うためだったと語る豆吉だが、裏に必ずからくりがあると踏んだ淳庵は、蘭学の知識を駆使して真相に迫る-「幽霊と若侍」ほか、江戸の怪事件の謎を暴く痛快時代ミステリー!稀代の蘭学者・平賀源内との対決にも注目!!

感想・レビュー・書評

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  • 蘭学探偵第2弾。

    蘭学探偵淳庵が、居候先の辰巳芸者の豆吉の浮気を疑って、
    しょぼくれてしまう話が面白かった。
    結局、全くの勘違いで、
    旗本の父を亡くし墓参りしているうちに、
    詐欺に巻き込まれていた話だった。

    本当に余計なお世話かと思うが、
    この話を1巻目にした方が良かったのでは。
    登場人物たちに色がついたというか、
    肉がついたというか。
    あ、血肉が通った感じという表現が正しいのか?

    トリュフ豚ならぬ、マツタケ犬の話も面白かった。
    淳庵にはかみつき、
    火盗改組頭になつくあたりは、さすが空気を読んでる。

    それと、Armchair Detective の日本語訳は安楽椅子探偵ではなく、
    炬燵与力だったらしい。

  • 当時の化学でどこまでできるのか?
    いろいろ興味深くて面白かった。

  • 蘭学者時代ミステリの2作目。
    ぼつぼつ入る現代レベル解釈が気にならなければ面白いと思います。
    文系の私でもほうほうなるほどとなります。

    しかし、この時代の科学レベルって本当によくわからんですね。
    わりとあっさりカタカナの薬品名がつらつら出てきたりするんですもの。
    なんか適当な漢字になっていないと不安になる症候群。

  • 蘭学探偵・岩永淳庵シリーズ、2作目。

    前作同様、蘭学というかカタカナ的な仕掛けを用いる相手との知恵比べのような展開に。相手がどういうカタカナ的な仕掛けを持って挑んでくるか、その点がこのシリーズの読みどころかな。その仕掛けが江戸時代にすでに開発されているのかと驚くような代物で、その時代の欧米では、想像以上に科学技術が進んでいるのが感じ取れる。前作では主人公を含め、キャラがあまり入ってこなかったのだが、2作目にして漸く慣れてきた。淳庵さんより、淳庵さんを事件に引っ張ってくる火付盗賊改の方々のほうが魅力的かも。

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著者プロフィール

1960年、岩手県生まれ。大阪芸術大学芸術学部を卒業後、2000年に『エンデュミオン エンデュミオン』(ハルキ・ノベルス)でデビュー。『エリ・エリ』(ハルキ文庫)で、第1回小松左京賞を受賞。14年には「風の王国」シリーズ(ハルキ時代小説文庫)で、第3回歴史時代作家クラブ賞・シリーズ賞を受賞。「採薬使佐平次」シリーズ、「江戸城 御掃除之者!」シリーズ、「よこやり清左衛門」シリーズ(ともに角川文庫)や「草紙屋薬楽堂ふしぎ始末」シリーズ(だいわ文庫)、など、多岐にわたるジャンルにて活躍している。

「2023年 『大一揆』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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