幸せのねむる川

  • 青春出版社
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本棚登録 : 19
感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (127ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784413006392

感想・レビュー・書評

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  • 私は知りませんでしたが、とても有名な本だそうで。
    題材は鮭の産卵。主人公は鮭です。
    題材だけでは魅かれないのに、とにかくレビューが好評で逆に興味がわきました!
    読んで納得。深いです。
    人間と人生について書かれています。
    人間関係、社会の事、人生や生きること、共存についても触れてあり、心に響きます。
    そして想像力豊か!
    すらすら読みやすい点も良かったです!鮭の産卵の知識まで付いちゃいます。

    群れで動く動物に対して、それが当たり前だと思っていました。
    だけど、動物だって「一人になりたい!団体は窮屈!自由にさせてほしい!」と思いながら、
    疑問を抱えて生きてる事もあるのかなぁぁぁ、なんて。
    群れの良さや一人の覚悟など、自分にもどこか当てはまる身近な本です。
    韓国ではとても有名なベストセラーとなっています。

  • 人間界を鮭の世界におきかえて
    主人公が感じている生きていく上での悩みが描かれていました。

    最初から最後まで、川を目指す旅をしている鮭たちですが、
    これは、日本では北海道あたりでよくみられる
    鮭が産卵のために海から生まれ故郷の川に戻ってくる現象です。

    銀色の鱗をもつ主人公のカムルは、
    他の鮭と自分との違いに気がつき、とほうもない孤独感を持っていました。
    鮭の群れに入って泳いでいても、
    誰もカムルに話しかけてくれず、カムルはいつも一人ぼっちでした。
    そんなある日、カムルに澄んだ瞳の鮭エインが話しかけ、
    二人は仲良くなります。
    そして、身体にほんのりと紅い斑点が出たとき、
    卵をうむために、生まれ故郷の川へと向かいました。。

    本能にしたがって川を登り、
    危険も省みずに、自分たちの子供へ夢を託そうとするカムルとエイン。
    鮭独特のこの一生は、自然界の現象とはいえ、
    本当に不思議な習性だと思っていました。

    この作品は韓国の作家が、
    生きているうえで大切なことを「銀色の鮭」にたくして書き上げたそうです。
    まさしく、大人のための童話でした。
    鮭は食べるだけのものではないのです。(笑)

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