生き甲斐なんて必要ない―ひろさちやの仏教的幸福論 (青春文庫) (青春文庫 ひ- 4)
- 青春出版社 (2007年8月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (204ページ)
- / ISBN・EAN: 9784413093736
感想・レビュー・書評
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書名からして私的に大ヒット!こういう本は大好きだよ。お坊さんや仏教学者が執筆する本は、どれも内容が「身も蓋もない」感じになっていていいね。
「おまえの生き甲斐は何か?」
「ぼくの生き甲斐? そんなものはあらへん。ぼくはただ、生まれてきたついでに生きているんや」
うわっ、なんてカッコイイ!私もいつか、こんな台詞を吐いてみたいよ。
それ以外にも、「われわれはこの世における「役割」を務めなくてはならない」とか「自分が悪人であると気づいたとき、そこに救いがある」など、本書には仏教的な教えがたくさん詰まっている。(後者は、親鸞が説いた「善人なほもつて往生をとぐ、いわんや悪人をや」の真意ですね)
以前、会社主催の講演会で、ひろさちや氏の話を聞いていたこともあり(この時は般若心経の解説だった)、楽しんで読むことができた。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
世間の価値観に縛られず、世間の物差しで右往左往しない自由人となれれば、きっと楽に生きられる…。そんな言葉に惹かれてしまった私なのですが…。でも、目次をみれば「愛ほど醜いものはない」とあるのです。「えぇー?」と、眉をひそめてしまったのですが、でも実際に読んでみれば…、人間の愛は「条件的な愛」なのであり、自分の都合によって相手を好きになったり、憎んだりしているとありました…。だから仏教では「愛するな!」と教えているのだとか…。本当に必要な愛とは、相手のあるがままを好きになること、即ち「無条件の愛」なのであります。それを仏教では「慈悲」と呼び、それこそが仏さまの愛なのであり、「慈悲の心」を説いているのが仏教なのでした…。
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ちょっと抹香臭いが面白い
気持ちがとても楽になる
世間や社会というものは
根性の悪いキャバ嬢のようなものだと思えた
いくら貢いでも振り向いてもらえないが
貢がないとポイされる存在
だが神も仏も信じられない自分は
ここまで悟れることはできないのだ
残念ながらそれでも
貢いで貢ぎあがくしかないのだろう