影響力の武器 実践編[第二版]:「イエス! 」を引き出す60の秘訣

  • 誠信書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (334ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784414304251

作品紹介・あらすじ

世界累計75万部以上の、科学的説得のベストセラーが、最新の研究成果を盛り込み、さらなる進化を遂げた。人から承諾を得る秘訣の数は、これまでの50個から60個に増え、「見た人を買う気にさせたバナー広告の作り方」や「プレゼンテーションで優位に立つ発表順」、「自社の熱心なフォロワーを獲得した方法」など、仕事や日常の交渉場面で、すぐに使える技法が拡充された。訳文も再検討し、本格的内容をいっそう読みやすく仕上げた。

原書名:YES! 60 secrets from the science of persuasion 10th Anniversary Edition



具体例をまとめた秘訣が好評の「実践編」に、待望の第二版が刊行

・実例を増やし、ビジネスと日常生活のより多くのシーンに対応した。

・影響力の武器シリーズ『影響力の武器[第三版]』、『影響力の武器 戦略編』、『影響力の武器 コミック版』、『PRE?SUASION プリ・スエージョン』も併せて読めば,知識をより強力にできる。



読みやすいのに本格的で実用的

・収録された60の秘訣は、すべて科学的裏付けが証明済。

・短く、分かりやすい秘訣は、ビジネスにも日常生活にもすぐに応用できる。

・お金や時間をかけずに実施できるので、費用対効果も抜群。

・第二版では訳文をさらに見直し、より読みやすくなった。



説得の秘訣ピックアップ

・交渉成功率をすぐに20%以上増加させた簡単な方法とは?

・相手を協力的に変える話し方のポイントは?

・値上げや炎上でも離れない、自社の熱心なフォロワーを獲得した方法とは?

・聞き手を最後まで引きつけておく冒頭の一手とは?

・プレゼンテーションで優位な順番の見極め方は?

・見た人が「買いたい」と思った広告の作り方は?

・電話の取次ぎに、添えるだけで売り上げが大幅アップした一言とは?



たとえばこんなシーンで本書を読めば結果が変わる

・値引きを提案しても交渉がまとまらず苦戦する。

・ダイエットや栄養改善などの、アドバイスに従わない患者に手を焼いている。

・仕事が多いときに、チームのやる気を引き出し生産性を高めたい。

・駅など公共の場所で、マナー向上の呼びかけの効果が上がらず困っている。

・顧客に迷惑をかけたときに、クレームにつながらない説明をしたい。

・相手が方針転換を拒んで意固地になってしまった。

・同僚に仕事を頼むときに、快く引き受けてもらいたい。

・ネットオークションや競争入札で、最初の価格設定に悩んでいる。

感想・レビュー・書評

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  • 返報性
    相手に好意を示すと、相手も好意で返す。
    付箋にメッセージを書き添えることで、返信を増やせる。
    キャンディーを渡すとき、もう一回戻って渡す=特別感を出す、とチップが増える。
    先に与える=すでに寄付をした、と言ってタオルの再利用を求める。
    与える側は、だんだん与えた事実の価値が高まる、貰ったほうは、直後が一番高い。恩恵を与えた直後に、求める。

    希少性
    日付が違う土産物(誤植のもの)は価値が出る、と考える人が多い。
    コカ・コーラが新しくなった時、オールドコークを求める声が多くなった=失いそうなものの価値が高かった。
    ブラインドテストでは、ニューコークのほうが評判が良かったにもかかわらず。新しいもののほうが欲しがるが、失うとわかると、それを欲しがる=損失回避。
    メリットではなく、それを失う不利益に訴えるほうが説得力がある。
    「このチャンスをご利用ください」ではなく、「このチャンスをお見逃しなく」
    節約する金額ではなく、採用しなければ失うことになる、という表現。
    毎日50円得する、より毎日50円失い続ける、のほうが説得力がある。
    子供服は選択肢が増えると売り上げが落ちる。
    代理店募集は、数を絞っていることを伝える。

    権威
    医者と看護師、社長と従業員、などリーダーの意見に従いやすい。
    反対意見が出ない会議は、成立しないことにする。
    トレーニングは、プラス面ではなくミスが起きた場面を教える。
    事業立て直しに関わる人の資格をあらかじめ提示する。

    コミットメントと一貫性
    フットインザドア=一度要請を受け入れると継続しやすい。小さな注文から取る。千里の道も一歩から。
    「キャンセルのときは電話をください」ではなく「キャンセルの時は電話をいただけますか」と聞く。自分が請け負ったことは、頼まれたことより従う。
    元旦の豊富は、書いたほうが自分が従う=自分にコミットしている。
    医者の予約カードは、自分で書き込んでもらう=自分のコミットに従う。
    歳をとるほど、こだわりが強くなる=一貫性の欠如は動揺を引き起こしやすく、高齢なほどそれを避ける。年を取るほど頑固になる。
    説得するときは、相手のコミットメントから解放する必要がある=「その時点では」その選択は正しいが、今は違う、と伝える。面子を失うことなく一貫性を変える。
    フランクリンの方法=相手に恩を施してもらう。恩を施してあげた人より、自分に恩を施してくれた人のほうが、他のみを聞いてくれる=気に入らない相手には、何か頼むとよい。
    「いいものは小さな包みで届く」=寄付を頼む時、10円でも助かる、と告げる。小さなことでも、一歩だけ助けてもらう工夫をする。
    和解場面で、双方が一緒にいるときには金額を提示しないようにお願いする。

    社会的証明
    「繰り返しお電話ください」繋がらない場合があることを示唆する。
    他の客がタオルを再利用していることを知らせる。
    誰かによい証言をしてもらう。
    ポイ捨てが当たりまえだと思われると、社会的証明になる。ネガティブな社会的証明は、犯罪を助長する。
    平均値の磁石効果。むやみに平均を示さないこと。
    無料のサービス品は価値がないと思われやすい。無料のサービスをするときは、値段を表示したうえで無料にする。
    真ん中のものを選びやすい=選んでもらいたいものを松竹梅の竹にする。高級品の販売をやめない。選択肢が多すぎると選べない。
    オークションは、低い価格から始める=多くの人にそれに注目してもらう。
    誰かを紹介するときは、経験豊富なことや専門知識があることを添えて紹介する。
    オフィスに資格の証明書を飾る。
    何か依頼するときは、「○○だから、○○なので」と理由をつける。簡単なことは問題を真剣に考えず、手っ取り早く楽な判断をして、承諾してしまう。人は頼まれたら承諾するほうが楽だから。
    長年取引している相手とは、ときどき理由を確認してもらう=単に習慣によるものではないと認識してもらうことによって、関係が強化される。

    好意
    フォルクスワーゲンのCM「不格好なのは見た目だけです」。商品の小さな欠点に触れることで誠実で信頼できる、と思わせる。
    履歴書には、短所や苦手、不得意な部分を明らかにする。
    小さな短所を先に教える=信頼を勝ち取れる。
    短所を長所に変えるメッセージを添える。「当店は狭いですがくつろいだ雰囲気です」「この商品は他に比べて20%高いですが、メンテナンス費用を考えればお得です」
    自分の間違いに気づいたら、それを認めて直ちに行動計画を立てる=人のせいにしない=有能で誠実だという評価を得られる。
    人為的ミスではなく、技術的ミス、と言ったほうが非難は少ない。
    類似点が多いと好意を持つ=似たような名前の場所を気に入る。自分の名前に似た響きの医者を選ぶ。
    ウエイターは、注文を繰り返すとチップが増える=復唱されると好意を持ちやすい。自分と同じ所作をした相手は気に入りやすい。気に入った相手には親切にしたくなる。
    人の真似をするのは最高のおべっか。
    「笑顔を見せるのが苦手なら商売はするな」
    「人のもつ徳に目を向ける」=相手の好ましいところを探すと相手を好きになる=自然な笑顔が出る。

    その他
    BMWをベンツよりも選択する理由を10個挙げろ、と言われるとベンツのほうが好感を持つ=論理的根拠を挙げることが難しいと、根拠がないと感じられる。
    手書きのメッセージは、字がきれいなほうが説得力が増す。
    理解しやすい言葉で語ったほうが説得力がある。
    韻を踏んだフレーズのほうが売れる=解釈するのが簡単なため。目新しいことがない商品も商品名を歌にすれば売れる。
    知覚コントラスト=素振りの際に重りをつける。比較するものを挙げて、それより優位であることを述べる。「スパを増築する金額を提示して、それより安いことを売り込む」。
    スタンプカードは、すでにスタートしている錯覚を持たせる=8個溜まると無料洗車できるカードより、10個溜まると無料洗車できて、すでに2個スタンプが押してあるほうが有効。ゴールに向かってどれだけ進んだかを示す。
    鏡の効果=説得力がある。鏡があるとインチキしなくなる。鏡はビデオ監視装置の代わりになる。鏡だけでなく、相手の名前を尋ねることも効果がある。自分であろうと他人であろうと、他の目を意識することでインチキをしなくなる。
    感情的になる出来事の直後は、他のことをしない。少し遅らせる。直後は大きな決断は避ける。
    睡眠不足、疲れている、気が散る、とだまされやすい心理状態になる。
    インターネットは人間的な接触に欠ける=路上のバリケードになる可能性もある。
    オンラインでは正直に価格比較を表示する。あとでばれるほうが問題になる。
    個人主義と集団主義=アメリカでは自分自身へのコミットメントが強く働く。日本では集団へのコミットメントのほうが強い。=仲間の行動を示せばそれに同調する可能性が高い。

  • 読み物としても、勉強用としても面白い。

  • 具体的な方法論をたくさん書いていて実践編にふさわしい。共通点を見つけると親近感がわくなど当たり前だけれど、見落としがちなことを思い出させてくれる本です。

  • 電子ブックへのリンク:https://elib.maruzen.co.jp/elib/html/BookDetail/Id/3000107205(学外からのアクセス方法:1.画面に表示される[学認アカウントをお持ちの方はこちら]をクリック→2.[所属機関の選択]で 神戸大学 を選んで、[選択]をクリック→3.情報基盤センターのID/PWでログイン)

  • 【 #書籍紹介 】 @BizHack1
    ロングセラーを続ける消費者の為の社会心理学書、
    #影響力の武器 の続編です。

    使い方は、

    ・原理や法則など深堀したい⇒前書を
    ・いろいろな事例をみたい⇒本書を

    こんな感じです。

    前書を読んでから本書を読むのがオススメです。

    #実践編
    https://amzn.to/2J3LrM1

    2021/03/21

  • 相手にイエスと言わせる、行動を変えさせる方法を科学的な実験をもとに実証しており、大変役に立つ。ときどき「影響力の武器」と共に読み返していくべき。

  • 我々が物を買う時も、人に好感を持つときも、無意識が大きく関わっていることが分かった。相手は意識して行っている行為が無意識にある方向へ持って行かれていると考えると少し怖くなった。頭の良い人たちや会社はあらゆる無意識に働きかけて品物を売ったり、取引しているのではないのだろうか。そのような技術を知り、騙されないように身を守ることも必要だと思った。

  • 緑色の戦略編と合わせて、影響力の武器(返報性・一貫性・社会的証明・権威・好意・希少性)の活用事例が列挙されているシリーズである。
    戦略編と比べると、各項目がどの原理に従っているかが明確でないところがあるため、その部分は自分自身で青色の本編と併読しながら理解していくことが重要であるように思われる。
    また、戦略編と異なることとしては、行動の移しやすさはあまり考慮されていない点が挙げられるであろう(戦略編は、「スモールビッグ」をコンセプトにしているため、簡単にできて効果が大きい事例にフォーカスしている)。そのため、行動に移しずらそうな項目については、自分の中で身近なものに置き換えつつ応用していく姿勢が必要になると思われる。このような特徴から、すぐに使えるというよりも、青色の本編と照らし合わせつつ、自分の中で噛み砕く必要性は高まるが、その分応用範囲は戦略編よりも多くなるように思える。ちょうど青と緑の間に位置するレベル感である。

    本書の最後に記載されている「21世紀における影響力」の部分は、グローバル化が進む現代において、言語や文化が異なるところでも同じように影響力が発揮できるかという視点で追記されている項目である。結果を言えば、Yesであるが、個人を重視するのか集団を重視するのかといった文化の違いにより、有効に働くテクニックも異なってくることから、文化的背景をきちんと理解した上で、有効な手段を使っていくことが需要であることが強調されている。
    また、こちらは青の本でも述べられていることであるが、「倫理的な影響力」においては、影響力を用いるにあたっては倫理的であることが求められることが強調されている(本書の例では、ガソリンが不足した際に、短期利益を追い求めて不当に値上げした(倫理的に好ましくない対応をした)ガソリンスタンドが最終的には店じまいまで追い込まれ、長期的には損をした、という事例が書かれている)。

    影響力の武器シリーズは、一度読むだけでも面白いが、何度も読むことで血肉化し、自分の人生を豊かにすることができる書物だと思う。
    今後も自己研究を継続し、適切に影響力を発揮できるようになりたいと思う。

  • 影響力の武器への理解が深まる。

    自分の経験や感覚ではなく、科学的に証明された影響力の手法をベースに行動した方がいろんな面で効果的、効率的だろうと感じた。仕事においても私生活においても。
    前著とともに何度も読み込むべき価値がある本。

  • 人の心を動かし、承諾を得るためには、何をすればいいのか?説得に関する科学的研究をもとに、「イエス!」を引き出す秘訣の数々を、豊富な実例を挙げて解説した書籍。

    説得の心理を理解し、科学的に有効な方法を使えば、人を説得できる。その方法とは、例えば、次のようなもの。

    ・商品について複数の選択肢を検討する時、消費者は「妥協の選択」を行い、最小限必要なものと最大限手に入れたいものの中間を選ぶ傾向がある。よって、高価な商品を先に提示すると、中間価格の商品の魅力が高まり、売れ出す。

    ・面接などの選考の場では、審査を受ける順番が結果に影響を及ぼすことがある。選考プロセスにおいては、始めの方よりも終わりの方で登場する方が、優位に立ちやすい。

    ・消費者は、「企業の社会的責任(CSR)」に取り組む企業の製品をより高く評価することがある。そして、こうした組織の善行の影響は、製品やサービスに関する知識があまりない消費者に対して最も大きくなりやすい。

    ・オークションの買い手は、入札の開始価格が高い方が低い場合よりも、品物の価値が上だと考えがちである。だが実際は、開始価格が低いほど多くの人を入札に呼び込み、多くの人が入札しているからその品物は価値がある、と人々は考える。その結果、最終的な落札価格も高くなる。

    ・悲しみは、人の行動に影響を与える。悲しい気分だと、買い手は、同じ品物を普段より高い値段で買ってもよいと思う。売り手は、同じ品物をより安い値段で手放してもよいと思う。よって、重大な決定や交渉を行う時は、事前に自分が感情的にどんな状態か、把握しておくことが大切。

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