生命―その始まりの様式

制作 : 多田 富雄  中村 雄二郎 
  • 誠信書房
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感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (376ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784414803075

感想・レビュー・書評

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  • 34477

  • 「生命」というテーマについて、15人の研究者がそれぞれの専門領域から議論を展開している本です。

    第一部では、自然科学の諸分野の最新の専門的知見にもとづいて考察がなされているとのことで、編者の一人である免疫学者の多田富雄のほか、宇宙物理学者の佐藤勝彦、生物学者の岡田節人などが名をつらねていますが、科学史家の村上陽一郎や哲学者の森岡正博もくわわっています。また、解剖学者の養老孟子は、解剖学の専門領域にとらわれることのない自由な思索を展開しています。

    第二部は、人間や文化の根本にかかわるものとして「生命」を考察する論考が収録されており、哲学者の中村雄二郎が汎リズム論というべき形而上学的な思索を展開しているほか、仏教学者の竹村牧男や松長有慶が仏教の立場から見られた「生」について論じています。そのほか、フランス文学者の小林康夫やコンピュータ・サイエンスが専門の西垣通も、刺激的な論考を寄せています。

    「生命」という概念について共通の了解を確認したうえで議論がなされているのではなく、それぞれの論者の観点から自由に論じられているため、一冊の本としてのまとまりはほとんど感じられませんが、興味深く読むことのできた論考もいくつかありました。

  • 第三章「生命のはじまり」を興味深く読んだ。文系には正直ちんぷんかんぷんな部分もあるけど、原初の生命が鉱物から出発できうるという話は驚くと同時に納得できる気もする。

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