タヌキ学入門: かちかち山から3.11まで 身近な野生動物の意外な素顔

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  • 誠文堂新光社
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  • Amazon.co.jp ・本 (239ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784416115473

感想・レビュー・書評

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  • 以下はメモ。
    「高速道路の野生動物の交通事故死亡ではタヌキが一番多く、40%にもなるという」
    「タヌキの事故死亡数は高速道路だけで年間1万頭になり、一般道を含めれば11万頭から34万頭にもなると推計されている(佐伯、2008)」
    「東京都町田市と隣接する神奈川県相模原市では毎年300頭もの動物が犠牲になり、そのうち47%がタヌキ、39%がハクビシン」

  • 2018.4.12読了。

  • おなかが大きいタヌキかわいい。

  • かわいくて、したたかで、しなやかで、強くて、賢い。たぬき。なんて魅力的なのでしょう。

  • おもしろい一般書ないかなぁ、と図書館をぶらぶらしていたら目に留まった。
    近所でたぬきの目撃情報があったこと、自分がどことなくたぬきっぽいこと、などから借りて帰った。

    タヌキの基礎知識、タヌキのイメージを考える、タヌキの生態学、タヌキのQ&A、東日本大震災とタヌキ、タヌキと私たち。

    おもしろかった。
    文化的なところが特に。
    そして、タヌキを通して、ふだんあまり物事を深く考えるということをしてないなぁ、と反省した。
    果実は種を存続させるために果肉を甘くしているわけで、「種なし」なんてほんとは恐ろしいことだよね、でも人間は人工的に育てることができる存在だから特別(にしていること)なのか?……とか。
    あと、生き延びていくには高い順応性が大切だ、とか、タヌキとはあまり関係がないことまで考えた。
    「おいなりさん」と米俵と稲穂のことだって初めて知った。
    自然には逆らえないということを、自然災害の後に私もよく考えている。
    「その土地に暮らしてきたんだし」、「千年に一度あるかないかだし」、という正反対の割り切りが凶と出なければいいな、としか、言えない。

  • タヌキって身近なのに、以外と知らない。
    タヌキとキツネの輪郭変えずに模様変えると横顔だけだと、タヌキがキツネに見えてくる、などイラストも楽しい。短足で秋になると丸々と太り、腹が地面につきそうに。糞の分析でタヌキの1年の生活がしのばれる。身近にあるもの割と好き嫌いなしに食べて、タヌキが特殊化せずに、都市化にも柔軟にたくましく生きている姿が頼もしかった。
    改めて、愛すべきタヌキ。タヌキがのこのこ歩きまわれる日本でありたいと願う。

  • 予想と少し異なっていた、震災後海岸近くに戻ってきてくれた仙台のタヌキたちは、人間の都合でまた住む場所を奪われた

  • 残念なことにタヌキの死亡要因の80%は交通事故というデータがある。これをみても私たちとって身近な野生動物ということがわかる。本著ではタヌキに対するイメージや俗説も真面目に解説されており、わかりやすく"タヌキ"という生き物を知ることが出来る。絵本などで知っているひょうきん者でどこかぬけているイメージとは違う本当の姿がわかる。

  • 研究者のきちんとしたデータと引用に基づいた知見が読みやすく書かれていて好印象だった。装丁やイラストもかわいい。タヌキのいる街は、人間にとってもよい街だと思う。

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著者プロフィール

麻布大学いのちの博物館上席学芸員

「2020年 『哺乳類の生物学5 生態 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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