イタリア音楽散歩 (ほたるの本)

著者 :
  • 世界文化社
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  • Amazon.co.jp ・本 (143ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784418052325

作品紹介・あらすじ

第一章はイタリア・オペラの巨匠ヴェルディの生涯に思いを馳せ、その生誕地ブッセート、オペラの桧舞台ミラノ・スカラ座、アレーナ・ディ・ヴェローナを巡る一方、楽器の故郷クレモナ、大学都市ボローニャにも足を延ばす"私的・音楽散歩"。第二章では憧れの名門歌劇場をヴェネツィア、ナポリに訪ね、プッチーニ、ロッシーニなどイタリア・オペラの巨匠ゆかりの珠玉の町、そこで堪能する夏の音楽祭を紹介する。

感想・レビュー・書評

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  • ある日、図書館の音楽コーナーに立ち寄ると「な、永竹先生…!!」音大時代にオペラ学でお世話になった永竹先生が参加していらっしゃる本を発見。「先生、こんな本もお書きになっていたんですね…!」と衝撃を受けつつも、ウキウキと貸出カウンターに向かいました。
    永竹先生の授業をきっかけに、オペラも積極的に勉強するようになったわけですが…今思うと、先生にもっと色々なことを質問しときゃ良かったナァ。。あぁ、勿体ない。

    1.文章について
    ⇒この本は、林先生を中心に複数の編者が様々な角度でイタリア・そしてオペラについて語った本です。我らが永竹先生は、後半のコラムを執筆なさっています。
    ⇒本の特徴は、各作曲家の生涯や作品について説明するだけではなく、「現代の」街の様子やそこに生きる人々についてまで書かれている点です。(オペラの解説本だけではなく、旅行記といった面も持った本なのです。)
    ⇒そのため、その作曲家にまつわる旅行をしたい愛好家にとっては大変魅力的な一冊だと思います。

    2.写真について
    ⇒随所に添えられている豊富な写真も、写真集として楽しめる程に美しく、夜中に「あぁぁぁぁっぁイタリアいきたいぃぃぃぃぃぃ」と叫び出すハメになります。
    ⇒「写真では見たことなかったけど、例のアレはこんなかんじだったのか!」と感じる場面が多々あります。専門的な本を文章だけで読んで満足してしまっていましたが、実物を見るとより記憶に定着しますね。これからはせめてネット上でも写真を見る癖をつけたいな、なんてことも考えました。

    恩師ということを抜いても、大変魅力的な一冊でした。初心者の方でも気軽に読めるボリュームです。オススメ!

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著者プロフィール

1949年東京生。作家・国文学者。

慶應義塾大学文学部卒、同大学院博士課程満期退学(国文学専攻)。東横学園短大助教授、ケンブリッジ大学客員教授、東京藝術大学助教授等を歴任。『イギリスはおいしい』(平凡社・文春文庫)で91年日本エッセイスト・クラブ賞。『ケンブリッジ大学所蔵和漢古書総合目録』(Pコーニツキと共著、ケンブリッジ大学出版)で、国際交流奨励賞。学術論文、エッセイ、小説の他、歌曲の詩作、能作・能評論等著書多数。『謹訳源氏物語』全十巻(祥伝社)で2013年毎日出版文化賞特別賞受賞。2019年『(改訂新修)謹訳源氏物語』(祥伝社文庫)全十巻。ほかに、『往生の物語』(集英社新書)『恋の歌、恋の物語』(岩波ジュニア新書)等古典の評解書を多く執筆。『旬菜膳語』(岩波書店・文春文庫)『リンボウ先生のうふふ枕草子』(祥伝社)、『謹訳平家物語』全四巻(祥伝社)『謹訳世阿弥能楽集』(檜書店)『謹訳徒然草』(祥伝社)等著書多数。

「2021年 『古典の効能』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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