彼らの誇りと勇気について: 感情的ボクシング論

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  • 世界文化社
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  • Amazon.co.jp ・本 (357ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784418925063

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  • 汗もメンタルも
    あらゆるものをカッサカサに絞り切った頃、
    ほんの数時間だけ未来が見える。
    それがボクサーって職業なのか。

    高見なのに一番安い席。
    息をつめて見守るだけの自分。
    其処で誇りの行方を見届ける。
    ホールでしか学べないことがあるからだ。

  •  知性と暴力が生み出す計算された攻撃、一歩踏み外せば直ぐそこにある死の予感、肩書などの虚飾を剥(は)ぎ取り一個の武器と化した肉体……。観客は戦う二人に感情移入し、日常生活では手に入れられない「闘争の劇」を、手に汗握り固唾(かたず)を呑んで見守る。ほんの幾世紀前では、相手を殺すことが目的であったであろう真剣勝負。死して悔いなし──その覚悟が放つ煌(きら)めきは、手垢(てあか)にまみれた日常の昏(くら)きを、流れる星の如く一瞬だけ照らす。

     <a href=\"http://d.hatena.ne.jp/sessendo/19991129/p1\" target=\"_blank\">http://d.hatena.ne.jp/sessendo/19991129/p1</a>

  • 故佐瀬稔氏による「感情的ボクシング論」。ジョージフォアマン、高橋ナオト、大場政夫、輪島功一。佐瀬の書く文章は決して感情的ではなく、冷静で緻密だ。でも、彼のボクサーに対する視線はとても暖かい。ボクサーを一人の人間として書く文章がいい。時々、悩んだり落ち込んだりすると手にとる。絶版とは、せつない。

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