窓ぎわのベッド: いやしの心理小説

  • 世界文化社
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  • Amazon.co.jp ・本 (573ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784418975303

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  • ウイロウ・グレンとは老人ホームみたいなところだろうか。登場人物も高齢者が多い。かといって、年寄り年寄りしたストーリーではない。なんだか希望がもてるくらい若々しく感じる人物が多かった。なにより、70過ぎても自身に変化を起こせるなんて考えたこともなくて、その変貌は奇跡に見えた。
    自分には無意識というものが彼らの変貌に大きく関わっていると思えた。無意識にしてしまう選択や行動、考え方を見つめ直して、意識して変化していっているように感じた。彼らは本当に考えて考えて、自身を見つめ直して大きな変化を起こしたのだと思う。
    精神科医のコルニーツは、神経症により行き止まってしまっている人を治療する、というようなことを言っていた。確かに変化した人、治療を終えた人は、行き止まりの今までとは違う方向が見えているようだ。そして治療が必要と言われた副所長ロバータ・マカダムズは、あれほど有能にも関わらず、自らの今後について何も決められず先送りとした。彼女にもまた、無意識のなにかがあるのかもしれない。
    また、変化をもたらした要因のひとつに考えたくもない自分の一部を受け入れたこともあると思う。それぞれが自分のダメな部分を理解したとも言えるのだろうか。
    いろんなことを考えさせられ、なんだか希望も与えられた気分がした。30半ばの自分もまた変化できるのかも知れないと嬉しい気持ちになった。

  • 精神分析っていうのは、こういう風に進むんだ、ということがよくわかる。
    すべてが予定調和的に起こるわけではないということを容認している点で、日本人にもよくわかる内容だけど、言葉が多すぎる点ではやっぱりアメリカ人の文化だなぁ、と・・・。

  • 養護ホームで起こった殺人事件の前後6週間ほどを描いたもの。帚木蓬生の安楽病棟、柳田邦男の犠牲ーサクリファイスを思い出した。

  • どこら辺がいやしなのか突っ込みたい邦題。この人の本はどれもいい本なんだけど翻訳がゴミですね。
    重度の障害を持つ患者に対する彼女の行為は、恋愛じゃないけど性的なものを含んだ愛情であって、そこらへんがやっぱり心理学者の書く本だなーと思った。

  • <div class="booklog-all" style="margin-bottom:10px;"><div class="booklog-data" style="float:left; width:300px;"><div class="booklog-title"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4418975306/ieiriblog-22" target="_blank">窓ぎわのベッド―いやしの心理小説</a></div><div class="booklog-pub">M.スコット ペック, M.Scott Peck, 森 英明 / 世界文化社(1997/11)</div><div class="booklog-info" style="margin-top:10px;">Amazonランキング:位<br>Amazonおすすめ度:<img src="http://booklog.jp/img/0.gif"><br></div><div class="booklog-link" style="margin-top:10px;"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4418975306/ieiriblog-22" target="_blank">Amazonで詳細を見る</a><br><a href="http://booklog.jp/asin/4418975306" target="_blank">Booklogでレビューを見る</a> by <a href="http://booklog.jp" target="_blank">Booklog</a><br></div></div><br style="clear:left"></div>

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