離婚と子ども: 心理臨床家の視点から

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  • Amazon.co.jp ・本 (233ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784422113852

作品紹介・あらすじ

子どもにとって、最善の道とは?心理臨床家であり、家事調停委員の経験も豊富な著者が、多くの事例を挙げつつ、離婚が子どもに与える影響を考察。子どもと片親の面会交流を制度的に保証するなど、先進的な取り組みを推進するアメリカの現状を詳しく紹介し、離婚後の親子関係が抱える"葛藤"を乗り越える道筋を探る。

感想・レビュー・書評

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  •  最近、結婚するカップルの25%は再婚カップルだという。さほど「離婚」は我が国では特別なことで無くなってきている。
    しかし、両親の離婚が子どもの心に大きなダメージを与えるという事実は言うまでもないことである。残念なことに、多くのカップルは自分自身の当面の問題への対処に精一杯で、子どものことにまではなかなか気が回らないのが現実だ。
     この本は、筆者の豊富な臨床例をもとに、離婚が子どもに与える影響を考察し分析していく。そして、先進的な取り組みを推進するアメリカの現状を紹介しながら、離婚後の親子関係が抱える困難を乗り越える術を探っていく。
     興味深いのは、離婚の4つのプロセス(決意、準備、別れ、離婚)を、更に6つの段階(葛藤、解決の試み、決意、行動、法的離婚、離婚後の再適応)へと細分化し、それらとその後の課題を考察している点だ。
     「離婚」という形で、自身の親との関係を強制的に奪われる子どもたちを理解し、対処法を考える上で参考になる本の一つであることは間違いないだろう。

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