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  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784422215068

作品紹介・あらすじ

主権国家が誕生し、強力な軍事力が興隆した時代。グスタフ・アドルフ率いるスウェーデン軍やフリードリヒ大王のプロイセン軍がとった戦略とは?大航海時代の始まりと共に大きく変化した戦争の姿を追う。

感想・レビュー・書評

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  • AD1500-AD1763の戦場の解説。
    章立ては歩兵、騎兵、指揮と統率、攻囲戦、海戦と大雑把に分けた上で、代表的な戦場の概略を図解する。
    基本的には前作までと同じ構成であるのだが、AD1500-AD1763は国家間戦争が本格化した時代であり、目まぐるしい状況の変化と合わせて技術的進歩の速さも実感できる。

    歩兵:常備軍・小火器の登場による『槍と銃』戦術、その代表とも言えるスイス人傭兵部隊、ハプスブルクのランツクネヒト、スペインのテルシオ。
    騎兵:銃火器による装甲騎兵の衰退。短銃騎兵の誕生。グスタフ・アドルフの三兵科連携、フリードリヒ大王の軽騎兵運用。
    指揮と統率:ヴァレンシュタインと傭兵。傭兵軍から常備軍への移行。協調的な銃火器の利用を可能とするための階級規律と軍事教練を行う、マウリッツによる軍制改革。
    攻囲戦:大砲による城壁の破壊と、その対抗としての星形要塞。
    海戦:接近戦から遠距離戦へ。漕走軍船から帆走軍艦へ。

    戦争技術の進化のみに焦点を当てるのであれば、他にもっと良い本があると言えてしまうのではあるが、戦場の用兵例を知りたいのであれば、読んで損することはないだろう。

  • ランツクネヒト、テルシオなどの断片的な知識敷かなかった近世だが、これはわかりやすい。値段が張ったがその価値はあった。

  • 近世の戦闘がどのようなものか、剣から鉄砲にどのように移行して行ったか、各々の戦いで、よく説明されていた。名前を知っていても、詳しい内容まで、知らなかった戦いも説明されていて、興味深かった。特に海戦は、帆船の戦いの本が日本では、少ないので、ためになった。また、要塞についての詳しい説明は、納得した。

  • 戦場の主役が剣から銃に変化する辺りの戦闘を知りたくて読んでみたのですが、思いの外海戦に萌え(燃え)ました。カラーが多くて図が綺麗(その分お値段が……だけど)。特に戦闘の流れが図解されているのが良かった。これ、東洋編も読みたいな~。

  • (欲しい!) 近代兵器・戦術

  • マルタ攻囲戦(1565年)、カーレンベルクの戦い(1683年)、ブレニムの戦い(1704年)、ロスバッハの戦い(1757年)などの戦闘地図に見入ってしまう。時系列に沿った動きが一枚の地図でよくわかり、うっとり。

    本文を参照すればさらに想像力が掻きたてられるかもしれません。マウリッツ公の改革、フリードリヒ大王の軍隊、ヴォーバン式攻囲など、よく整理されている好著かと。ただ、著者らの海戦への意欲は低い…。

  • ルネッサンス期のイタリア戦争から7年戦争終結までの戦闘技術の変遷を描いたのが本書。火器が戦場で使われ始めた時代から小銃射撃戦術がある種の頂点に達した時代までを一纏めにしているため、かなり時代的には贅沢な内容なのであるが、そのために内容が発散してしまった。

    また明らかに最近の動向を無視して戦術変遷を辿っているケースもあり、注意が必要である。文章は読みやすいので初心者にはお薦め。ただ、その後に他の文献を続けて読んで本書の誤りを是正することが必須。また本書を読む場合、イギリスを中心としたヨーロッパの戦術史である旨をしっかりと理解して読むべきである。

    長文レビューは
    http://www.honzuki.jp/book/status/no21563/index.html
    にて記載しました。

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著者プロフィール

ロンドン大学で博士号を取得。軍事史の専門家として多彩な著書を発表している。本シリーズ『戦闘技術の歴史3 近世編』や、『Battles that Changed Warfare』の著者の1人でもある。

「2016年 『戦闘技術の歴史5 東洋編』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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