- Amazon.co.jp ・本 (298ページ)
- / ISBN・EAN: 9784434206603
作品紹介・あらすじ
冤罪事件をきっかけに、父男爵を国外追放されてしまった没落令嬢アスティ。わずかばかりの財産を元手に執事・メイドと始めたのは、何と質屋だった! 利子は安く、人情には厚く。ルーペ片手に、町の人たちにお金を貸す日々だけど、おかしな品が持ち込まれるのもたびたびで――。空飛ぶ掃除ブラシに、精霊仕掛けの調度品。そして、ある人物の策略により、人間――アスティの元婚約者も質草にされたりして!? 質屋令嬢アスティが、質草の起こす騒ぎに四苦八苦? 精霊の棲む国で紡がれるワーキングファンタジー!
感想・レビュー・書評
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没落貴族令嬢の始めた質屋さんに持ち込まれる不思議な質草を巡る連作短編集。
面白かった。
バルトサールの有能万能っぷりに羨ましく、ビーのようなメイドも欲しいと思い、父の詩人具合に笑いつつ(でも人を見る目は素晴らしい)、元婚約者のツンデレっぷりも可愛らしい。
など、脇役達がかなりきっちりと作られててそこらへんも素晴らしい。
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男爵位を剥奪され国外追放になった父と離れ、元の領地で質屋を営む令嬢アスティのもとにやってくる、わけありの品を持ち込む客たち。
工業化が進み精霊が姿を消しつつあるという、近世ファンタジー世界を舞台にした連作。質屋に持ち込まれる『価値の変わらないもの』もそれぞれのもつ物語が素敵。月光ルーペと髪飾りのお話が好き。
頑張り屋さんのアスティと皮肉屋のユーアンのケンカップルぶりににやにやしつつ、リラシル嬢が大好きで大好きで。今後もアスティの商売繁盛とリラシル嬢の活躍に期待しております!!