十二支物語

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  • 大修館書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (236ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784469230062

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  • ・困敦
    ・十母十二子

    「人の賢不肖は、たとえば鼠の如し。自ら処る所に在るのみ。」
    『「物」といえば「心」に対する総称でしょう。してみると、人間の知覚・精神を除いた宇宙の森羅万象、すなわち物が牛偏になっているのです。』
    「マア犠牛をごらんなさい。立派な着物を着せられ、ごちそうを与えられていますが、当の牛になってみれば、むしろ豚同様の生活をしても、犠牲はいやだというでしょう。私も同じで、高禄は食んでも、役人生活は真っ平ごめんです。」
    『むかしは諸侯が何か盟事をするときには、必ず耳を割いて、その血をすすりました。』…転じて牛耳る。
    「ふたつ文字、牛のつの文字、すぐな文字、ゆがみ文字とぞ君はおぼゆる」・・・こいしく。
    「とらうるなり、人をとらゆる獣なり」
    「三人市虎を成す」衆口の恐ろしさ。

    「功遂げ退くは天の道なり」

    ・龍が4つでテツ・・・多言
    「生は寄なり死は帰なり」
    『蛇はもともと蛇なのか』・・・薬と蛇と玉女
    「杯蛇の厄」・・・気から得た病
    「富者も富に非ず、貧者も貧に非ず」

    『「有」とは差別があることだから、その反対の「無」とは差別が無いことであり、したがってあらゆる差別を撤廃すれば、そこには無差別の世界が実現する、・・・「?猴は然らんや」・・・個々による?

    『悪いと知ったら、今にも止めるのが道ではないか。』
    「女日鶏鳴」
    「人を玩べば徳を喪い、物を玩べば志を喪う」・・・侮蔑と執着。
    「打つな打つな、お前だって同じだろう、狗が出かけるとき白く、かえったら黒くなっていたら怪しまずに居れるか、外貌外容が人を誤らせることは、およそこのようなものだ、」
    「犬馬は難く、鬼魅は易し」
    『すべての人が常に見慣れているものは、描き易いようにみえて、実はむつかしい。これに反して、怪物のように、人が見たことのないものは、描くのがむつかしいように感じますが、実はその方は簡単に描けるのです。・・・平常の行動を平常に行っている平常人が、実は一番大切な非凡の偉人であるにもかかわらず・・・それもいいですけど、その風潮が高まると、ややもすれば異を立て奇を喜ぶ通弊を生じないとも限りません。世の識者、指導者はこの語などに鑑みて、大いに注意してもらいたいと思います。』

    雑学として面白かったです。「女日鶏鳴」はかわいらしい・・・。個人的に干支の起源の古さに興味が少し沸きました。殷の時に定着してるなら、どれだけ古いんだろう、という感じで。そしてやっぱり老子さんは格別に好きです。

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