- Amazon.co.jp ・本 (259ページ)
- / ISBN・EAN: 9784476033908
作品紹介・あらすじ
東日本大震災後、福島県南相馬市に転居した作家・柳美里が5年にわたって綴った珠玉のエッセイ47篇。「今日もわたしは、夕陽の赤が静かに広がる南相馬の町を、小声で歌を口ずさみながら歩いています。今、ここに在る、という自分の位置を確認しながら‥‥。」(「あとがき」より)。「南相馬に転居した理由」「漂泊の果てに」「原ノ町─小高駅間九・四キロ」「フルハウス」「女川駅舎の紙製のベンチ」「縁の糸」「最後の避難所」「『青春五月党』復活」「『警戒区域』と演劇」「ある晴れた日に」ほか、月刊誌『第三文明』の好評連載を書籍化。
感想・レビュー・書評
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作家・柳美里さんが福島につくった本屋「フルハウス」 絶望した人の「魂の避難場所」に|好書好日
https://book.asahi.com/article/14191440
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震災後、鎌倉から南相馬に居を移し、舞台や書店開店など様々な活動を行う柳美里さん。
たくさんの悲しみや喪失に寄り添う姿に尊敬の念を覚える。
避難所でおにぎりを1日3000個握って手が真っ赤になる、寒い東北でも1週間後の支援物資のおにぎりは腐っていた、車の中での避難生活…
より現実感を持って震災が迫ってきて苦しくなる場面もあった。知ることには責任が伴うといあ言葉も重い。
心に残った言葉
その人が大切ならば、その人を失った悲しみもまた大切なのです -
福島県南相馬市に移住した作家・柳美里さんのエッセイ集です。
被災地の人々というよりも、地域そのものに寄り添う柳美里さんの生き方に、深く感動しました。
折に触れて読み返したくなりそうな、また続編も読みたくなる良書です。 -
914-Y
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自分のやりたいことは、自分のうちにある確固たるものではなく、他者とのかかわりの中で、常に流動していくと筆者が考えていると知ってからは、なぜ鎌倉から福島に転居し、書店を開き、お芝居を再開したのか、しっくりきました。特に他人の人生を生きるお芝居の再開は、福島にあったかもしれない別のパラレルワールドを考えてみる方法としても良い選択なのかもしれません。