|入門|ケース・メソッド学習法―世界のビジネス・スクールで採用されている
- ダイヤモンド社 (2010年6月4日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (143ページ)
- / ISBN・EAN: 9784478007679
作品紹介・あらすじ
HBSが1912年から導入しているケース学習を始める人の教科書。クラスメートの反論や異論に耳を傾ける中で、自身の思考を磨き抜くケース・メソッドの効率的な学習法を指南する。
感想・レビュー・書評
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ハーバード大学のビジネススクールで教えられているケース・メソッドについて、その意義、その学習する側の注意点やコツがまとめられている。ケース・メソッドによる学習者にとっては重宝する内容だと思われる。(一方で、自分の関心事項であったケース・メソッドにより教えるという観点からは、不十分な内容であるかもしれない。)
本書の最大の欠点として、本書の内容は、いくつかのケースの実例を前提にしているが、本書にはそのうち1つしか掲載されておらず、本書の内容を理解するのに不十分なものとなっていることが挙げられる。 -
The case study handbook:
HOW TO LEARN THE CASE METHOD ―
http://www.diamond.co.jp/book/9784478007679.html -
ケーススタディの教科書。
不完全な情報から、問題点とアプローチするための仮説を探る方法って、実務そのものやん。
これ毎週やってれば、そりゃ経営のセンスつくわ。 -
ケースを分析し、物事の意思決定をする上で、提示された情報が神の視点からすべて事実を漏れなく書かれている事はない。
会社の状況を完璧に把握できているを前提ではなく、状況を完璧に知ることはできないことを前提に、得られた情報を元に状況を整理し、ケース化していく。
そして、問題の複雑化を回避するため、可能な限り簡単な意思決定に導くよう、簡素化を意識して議論をすすめるべきである。 -
*ケースが示す状況は4種類。問題(問題の定義、原因と結果を結びつける)、意思決定(選択肢、意思決定の基準)、評価、ルール。いま取り組んでいる課題はどれにあたるかを考える
*ケース分析のプロセス マーカーではなくペンで疑問やメモを書き出す
①状況把握 5分:最初と最後を読む、4種類のどれ?
②質問 15分:状況について何を知る必要があるか、内容の一覧を作成
③仮説 45分:どのような仮説(枠組み?)を立てればよいか
④証明と行動 40分:仮説を裏付ける根拠はあるか
⑤代替案と未解決の問題 15分:自分の仮説に質問する
*ケースメソッドで最も重要なスキルは推論する能力(13P)
*ケースを読む=作り出す(16P) -
ケースメソッドとありますが、
私たちの日々のコミュニケーションで、
「うまく自分の意見を言えない」とか、
「相手と自分たちの意見を効果的に交わらせることができない」
といったときに持っておきたいミカタがあります。
スキルや論理的な考え方からだけではなく、
他人に対して自分が意見を伝えるときの”リスク”(恐れ)といった感情を大切にして、自分の考えをよりうまく伝えるための姿勢や、
何が問題かわからない議論にはまった時などにきっと役立つ、議論全体を俯瞰するミカタがあります。
ワークショップでの気付きや学びを深めるために、
セミナーでの参加者からの質問に答えるとき、
もちろん、
ビジネスでの議論-問題解決や意思決定に役立つ一冊。 -
ケースメソッドでの学び方を知ることが出来た。今期のクラスDay1に挑むにおいて試してみたが、なかなか良かった。
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社会人でも、読み始め~終盤まで苦戦する内容であった。
<レビュー>
・ケース全文をまとめたものは、本の最後に書いてある。
・全文を先に読めないため、1つ1つの問題の原因と結果について仮説を立てていくイメージが湧き辛い。ダイジェストを見ている感じである。
・複数の問題には、複雑な原因が元々存在するという意識を強くさせてくれる。
・ケース・メソッドを学んだ学生の体験談は、MBAを目指す人の糧になるかもしれない。
<感想>
私の場合、ただ漠然とですが、
生じた問題の原因に対して仮説を立て、
それについて証明しようとしても原因も複数あるので、
いざ討論する気になれないかも。。。と思ってしまいました。
違う原因を相手が主張してきたら、中々埒が明かない。
めんどくさがりなのかも。ただ、ここでの討論は、
正しい/正しくないの話ではないんですね。 -
いま実際にHBS(ハーバード・ビジネス・スクール)のケースを使用したビジネススクールに通学し、まさにケースメソッドを体験している。
本書に書かれた状況は、「まさにそのとおり!」と合いの手をいれたくなることしきりだった。
ケースの実際の読み解き方が具体的に示されている。単に読んで理解したということでなく、今後のスクールの中で実践して、体得してみたい。本書の本当の評価は、実践してみてどうか、と実践後でないと書けないのかもしれない。
しかし、最後の章の、スクールのクラス中での発言における心構え的なところは、すぐにでも役立つし、肝に銘じていきたい内容だった。