貢献力の経営(マネジメント)

  • ダイヤモンド社
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感想 : 30
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  • Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478015681

感想・レビュー・書評

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  • 人は社会的な生き物である、と昔有名な人類学者が言った。近年多くの研究がそれを実証しているなかで、人は元来他人に貢献することで快感を覚えることに心の底から気付き、それを会社経営に実際的に応用した著者がそのハウツーやポリシーを教えてくれている本。

  • 2011年9月20日のブログから。  
    http://jqut.blog98.fc2.com/blog-entry-1378.html

    NTTデータの山下社長の著作です。「貢献力」「貢献主義」をベースに進めてきた改革について書きつらねられています。縦割り的な意識が強く、全社の知見を顧客に活かすことができていない状況を、あの手この手で変えてこられた道のりを経営者の言葉で表しています。

    社内SNSの「Nexti」について過去に2度に渡って見学させていただいています。特に2回目はチームの皆様全員といっていいほどの大勢でご対応いただき、飲み会までご一緒させていただきました。「Nexti」は、この改革の1つの象徴だともいえます。本書でもかなりの書面を割いて取り扱っています。これに関しては、社員の側からの改革についてもお話を伺っているとことになりますが、本書の経営側の視点との間で、両者の認識には大きなぶれは内容に感じました。

    私が担当する特例子会社でも、「貢献」はキーワードとしています。人は役に立ちたい、貢献をしたいという本能があると考えるのは不思議なことではありません。だから、人間は高度な社会集団生活を営むことができる唯一の生物なのだと考えることもできます。この本能をきちんと仕掛けと仕組みを作って解き放つことによって、社員は壁を超えるというのが、本書における各運動の趣旨です。そして、SNSというソーシャル・ネットワークを使って、これらが実現されているところがまたポイントです。知らないうちに壁を作って組織が細分化されている状況を打破して、総力で立ち向かい、全員が力を合わせることによって、真の企業力を発揮しようとします。そこに新たなシステムが役立つ、なんとなく人類の進化を感じさせる話です。

  • 大企業が抱えるセクショナリズムに対して、企業のトップが何を考え何を社員に求めているかが分かる一冊。
    貢献力というキーワードでこれからの時代の働き方の奨めを示している。
    後半は社員に向けて書かれたような内容が多く、他の企業からは自社制度面の参考程度に。

    第1章 『貢献力』とは何か? なぜ今『貢献』なのか?
    第2章 回り始めた『貢献のループ』
    第3章 社員が生んだ、私たちの『貢献力』
    第4章 『貢献力』を向上させるための仕掛け
    終章  『貢献力』をめぐる3つの論点

  • NTTデータの社長が書いた本。
    大企業の社長が社員に対してどのような思いを持っているかが
    書かれている。

    社員と経営者や管理職は役割を分担している。
    しかし、ある管理者を助けている社員は、
    他の管理者を助ける別の社員を助けようとしない。

    経営者からみれば、そこは助け合って欲しいのだが、
    それは、自分と自分の成果のために必要のないことで、
    ミッションであるにもかかわらず、ミッションと認識いづらいため、
    できない。

    それを数ある階層構造の中で、どのようにしていけばうまくいくかを
    筆者は悩んでいるのだろうと思った。

    また、もうひとつ、この本の中で大きく語られていることは、
    人材の概念についてだ。

    金融資本を使ってビジネスをして、金融資本を増やすという考え方は、
    お金が足らなくて、人が足りていたときの話で、
    今は、人が足らなくてお金が足りているから、
    これからは人的資本、知的資本の増大がミッションだ。と述べている。

    それをうけて、これからの知識社会においては、
    規模拡大の最大のメリットは、コスト削減ではなく、
    知識総和量の拡大となるでしょう。と言っている。

    そして、そのためには、ビジネスとプライベートの垣根を
    なくすべきだと言っている。
    自己実現ができる場所にするべきだということと、同義なのかもしれない。

    -------
    他の人のレビュー
    http://ameblo.jp/mar63362/entry-10943457384.html
    http://www.jpc-net.jp/cisi/mailmag/m173_pa7.html

  • 成果主義から貢献主義へ。理想の形かと。
    何が変わればこの形になるのか。仕組みとか考え方の変革とかだけではなく、トップが本気で取り組んでいることが成功の要因なのだと思う。
    ただ、NTTデータだからできた施策というようにも見えなくもない。でてきた課題や提案に対応したらたまたま貢献力が養われていた、というようにも思えるからだ。
    今の日本ではこのような余裕も無いし、貢献主義へ転換することは困難を極めるものと思う。

    この本は、NTTデータ社員のための教育本というのが正しいものと思う。Asa

  • 当社トップの脳内を覗いてみようと手にとってみた。社内施策の紹介は当然ながら新鮮味のある内容ではなく、その背景に流れるトップの思いを感じたかったのだが、それも社内報や社長講話で語られてきた内容がまとまったものであり、それらの内容を覚えていることに、意外と自分は愛社精神あるのかしらと驚いてみた。
    貢献力の考え方は否定するものではないが、組織トップとして語るなら、インフラの形成の次の段階、これからどうして行きたいかについて論じて欲しかった(書籍に記す内容ではないかもしれないが)。自分が知りたいポイントは、組織において貢献力のドライブを阻害する要因をどう排除するか。インフラ整備は下々のものでできるとして、阻害要因の排除はトップの(そうとう)強い意思が必要であるはずで、そこに対する意向を機会があれば聞いてみたい。

  • 貢献する楽しさを知るためには、社内、社外の様々なコミュニティに参加してみることが大切。会社は「公私混合」を推奨すべき。
    内容は共感できるが、これの本はNTTデータの社員教育用なのか、宣伝用なのか?事例を読むと、NTTデータがステキな会社すぎるような気がする。

  • 一社員として読んでよかったと感じました。eggからだけでは読みとれなった事(あ、この制度や仕組み、こういう意図まであったのか等々)がありました。また今の自分にとってもタイムリーな内容でした。

  • 誰かの、何かの役に立ちたい、という気持ちは誰しも持っていると思う。
    その気持ちを仕事に活かせたら…いい仕事が出来るであろうし雰囲気もよくなるだろう。
    とはいえ、一歩間違えればサボっていると後ろゆびさされる危険性もあるだろう、是非データではそれが風土となる制度を作って欲しい。

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