ハゲタカ外伝 スパイラル

著者 :
  • ダイヤモンド社
3.77
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本棚登録 : 552
感想 : 72
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  • Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478029374

作品紹介・あらすじ

2007年9月、東大阪の中小メーカーマジテック創業者にして天才発明家の藤村登喜男が急逝する。通称"博士"の彼こそ、芝野健夫に事業再生家として歩むきっかけを与えた恩人だった。芝野はマジテックを救うべく、大手電機メーカー・曙電機から転じて奮闘する。しかし、後継者問題やクライアントからの締め付けなど、ものづくりニッポンを下支えする町工場に降りかかる難題と、自己の利益を優先する金融機関の論理に翻弄され、苦境の渦に飲み込まれていく。再生浮上のきっかけをつかんだと思った矢先、リーマンショックが発生。想定外の余波に襲われ、絶体絶命のピンチに陥る。捨て身の最終戦を前にして、鷲津をも巻き込んで、芝野は決死の反撃を決断する-。『ハゲタカ』シリーズ本編の裏に秘められてきたストーリー。

感想・レビュー・書評

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  • 感想
    町工場を芝野がどう建て直すかは見もの。グリードではほとんど話が出てこなかったのでどのように難局を乗り切ったのか気になる。ただ、一部レッドゾーンと被るところがあるのでそこは読み飛ばし。

    最後は買収につぐ買収でどうなることかと思ったが、会社が潰れてしまった。鷲津が手を差し伸べると思いきや、別の形で?さすが経済合理性に基づいている。

    あらすじ
    東大阪のマジテックという中小企業の再生に乗り出す芝野の物語。前社長であった博士が亡くなり、経営が立ち行かなくなったところを芝野が乗り込んで立て直そうとする。

    熟練工の技術の活用と、博士の次男を営業に育てて困難を乗り切ろうとするが、そこに芝野が三葉銀行時代に辞めさせた村尾が浪花信用金庫に勤めており、ハゲタカファンドのホライゾンキャピタルに特許事売り抜こうと魔の手が迫る。

    マジテックは、スプラという化粧品会社から金型の大型受注を勝ち取るがリーマンショックの影響で契約がたち消えそうになる。また、なにわのエジソンの特許を渡した英興技巧をホライゾンが買収し、特許侵害でマジテックを訴えてきた。ホライゾンは何がなんでもマジテックを買収しようとしていた。

    ホライゾンはプラザグループから依頼を受けて、マジテックの技術を軍事利用しようとしていた。芝野は故藤村が鷲津に投資した件で、助けを求めたがすげなく断られる。芝野はマジテックの特許を全てオープンにし、会社の処理を進める。

  • この作品は「レッドゾーン」「グリード」のサイドストーリーで鷲津のライバル芝野が主人公の物語。前半は前述した二作品の中にも登場した話を深掘りしながら進行していきます。その二作品を読み終えた時、芝野たちがどうなったのか知りたいと思っていましたが、ちゃんとこのような形で出来てたことが嬉しい^_^

    ちっぽけな町工場の再生を描くストーリーですが、最後まで良さげな兆しが見えつつも上手くいかず、やきもきさせられますが、クライマックスは見事!

    「レッドゾーン」「グリード」と共にぜひ読んでいただきたい作品です。オススメ♪

    • ハッピーアワーをキメたK村さん
      hibuさん、おはようございます
      もうすっかり社会復帰ですか?笑
      hibuさん、おはようございます
      もうすっかり社会復帰ですか?笑
      2024/02/08
    • hibuさん
      K村さん、こんばんは!
      すっかり社会復帰して急激に読書スピードが低下しました…。
      元々遅読ですので、のんびりマイペースで楽しみます^_^
      K村さん、こんばんは!
      すっかり社会復帰して急激に読書スピードが低下しました…。
      元々遅読ですので、のんびりマイペースで楽しみます^_^
      2024/02/09
  • ハゲタカシリーズを何冊か読んでいる方ならご存じであろう芝野が主人公。

    かつての縁を思い出して、東大阪の小さな町工場の専務になる。
    その後、サムライ・キャピタルが敵になるという話。

    鷲津の役割が面白かったな。

  • 残念だが駄作だ。
    本筋に関係ないプロットが多数入って冗長してるしいつもの緊張感がないな。
    最後まで読み終えるのが苦痛だった

  • レッドゾーン、グリードのサイドストーリー。舞台がアメリカだったグリードより、舞台が日本の本作品の方が感情移入できた。池井戸作品に比べると勧善懲悪スッキリ感は少ないけれど、そのあたりがかえって現実味があって面白い。本筋からそれるが、一人の少女を救う技術を、大量の人を殺す兵器に使おうという発想。人間って矛盾してる。

  • 企業再生

  • ハゲタカシリーズの外伝。シリーズの登場人物の一人で企業再生家(ターンアラウンドマネージャー)の芝野健夫の奮闘記。マジテックという会社を再建しようとする芝野と再会した村尾浩一は、芝野に復讐するためにマジテックの債権を買い漁りホライズン・キャピタルに売りつけようとする。詳細→http://takeshi3017.chu.jp/file7/naiyou23405.html

  • 1

  • アカマ自動車買収やAD社買収の攻防時に大阪で起きた中小企業の再生物語。事業再生家として有名になった柴野さんが主役となり、はなしが進んでいく。柴野さんは、ハゲタカシリーズで好きなキャラクターなので、奮闘ぶりを見ることが出来て良かった。最後に鷲津さんも登場したが、その登場の仕方が面白い。。

  • 芝野が新たに移ったマジテックにて奮闘する。しかし、軍産ファンドは容赦ない。

    ハゲタカシリーズ正本では語られなかった外伝。

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著者プロフィール

1962年、大阪府生まれ。同志社大学法学部政治学科卒業。新聞記者、フリーライターを経て、2004年、企業買収の壮絶な舞台裏を描いた『ハゲタカ』でデビュー。映像化された「ハゲタカ」シリーズをはじめ、 『売国』『雨に泣いてる』『コラプティオ』「当確師」シリーズ『標的』『シンドローム』『トリガー』『神域』『ロッキード』『墜落』『タングル』など話題作を発表し続けている。

「2023年 『それでも、陽は昇る』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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