ていねいな文章大全 日本語の「伝わらない」を解決する108のヒント

著者 :
  • ダイヤモンド社
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  • Amazon.co.jp ・本 (528ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478069516

作品紹介・あらすじ

国立国語研究所の教授が教える、日本語の「伝わらない」をすべて解決する100のヒント。①「不正確な文章」を「正確な文章」へ。②「わかりにくい文章」を「わかりやすい文章」へ。③「不快な文章」を「思いやりのある文章」へ。④「退屈な文章」を「工夫を凝らした文章」へ。すべてbefore→after形式で100項目解説。コロナ後の世界、SNSの時代は、人類史上におけるテキストコミュニケーション全盛期です。日本語研究の第一人者が叡智を詰め込んだ500ページの日本語百科事典。大人のための新しい日本語の教科書です。

感想・レビュー・書評

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  • 正しい日本語を学ぶ
    「書くことは考えること、考えたことを伝えること」これからの時代、SNS、Xなどメール活用でもっと書くことが多くなるのではないだろうか。その時に必須なのが「正しい日本語」だ。ひと言のSNS、短いメール、長いエッセイ、論文など誤解されない、心が通う文章の作法が必要になるが、この書はとても参考になる。

  • ●なぜ気になったか
    ありがちな本かと思いきや、目次をみたら文章を書く上でふと悩んでしまうような項目が多く、ぜひとも読んでみたくなった

    ●読了感想
    とても参考になる内容だが、文章事例が多すぎて流し見。興味が強い項目はじっくり読んで知識向上。各項にあるQ&AのQ一覧があったら活用しやすい

    #ていねいな文章大全
    #日本語の「伝わらない」を解決する108のヒント
    #石黒圭
    23/9/20出版

    #読書好きな人と繋がりたい
    #読書
    #本好き

    https://amzn.to/3PlJQjj

  • OPACへのリンク:https://op.lib.kobe-u.ac.jp/opac/opac_link/bibid/2002330938【推薦コメント:「もっとわかりやすく文章を書きたいな~」と思うので。】

  • 『ていねいな文章大全――日本語の「伝わらない」を解決する108のヒント』
    著者:石黒圭
    定価:2860円(本体2600円+税10%)
    発行年月:2023年09月 [予約受付中]
    判型/造本:A5並
    頁数:528
    ISBN:9784478069516

     国立国語研究所の教授が教える、日本語の「伝わらない」を解決する100のヒント。①「不正確な文章」を「正確な文章」へ。②「わかりにくい文章」を「わかりやすい文章」へ。③「不快な文章」を「思いやりのある文章」へ。④「退屈な文章」を「工夫を凝らした文章」へ。before→after形式で100項目解説。
    [https://www.diamond.co.jp/book/9784478069516.html]

    【目次】
    はじめに 「ていねいな文章」の四条件
    本書のガイダンス

    Part1 正確な文章

    正確な表記
    Section1 「おうさま」と「おおさま」
           同じ音に複数の文字
           「こんにちは」と「こんにちわ」/「う」と「お」/「じ」と「ぢ」に「ず」と「づ」

    Section2 「アーチスト」と「アーティスト」
           本来は日本語にない音
           小さな文字の活用/「ウイーク」と「ウィーク」/日本語の限界

    Section3 「マネージャー」と「マネジャー」
           片仮名語の長音
           「ー」を付けるか付けないか/「ー」と「イ」のどちらを選ぶか

    Section4 「ホットドック」と「ホットドッグ」
           片仮名語の濁音の問題
           「バック」「バッチ」「ベット」/「シュミレーション」と「シミュレーション」/
           「ボウリング」と「ボーリング」

    Section5 「破綻」か「破たん」か
           常用漢字表という考え方
           「常用漢字表」と「改定常用漢字表」/常用漢字表の表外読み

    Section6 「当った」か「当たった」か
           送り仮名の送り方
           送り仮名の基本/送り仮名の例外/「多めに送る」送り仮名の許容

    Section7 「趣味は熱帯魚鑑賞です。」
           誤解を招く変換ミス
           現代病としての変換ミス/変換ミスに気づく目を鍛える

    Section8 「みなさま、振るってご参加ください。」
           訓読みの誤変換
           「異字同訓」とは何か?/異字同訓の誤変換

    Section9 「ご検討をよろしくお願いします!!」
           区切り符号の種類
           四つの記号/「?」と「!」/「…」と「—」

    Section10 「ホールケーキの5号サイズは何人前なのか。」
           「。」と「、」の使い分け
           文の独立性と「。」/終止形で終わる文/「~すること」で終わる文/
           終止形とも連体形とも解釈できる文/「か」で終わる文

    Section11 「ペペロンチーノ・ボンゴレロッソ」
           短い単位を結びつける「・」
           中点「・」のほうがよい場合/読点「、」のほうがよい場合/スラッシュ「/」の使い方

    Section12 {きのこの山/たけのこの里}
           かっこの使い分けの基本
           「目立たせるかっこ」と「目立たせないかっこ」/二重かぎ『 』の使い方/
           隅付きかっこ【 】の使い方/山かっこ〈 〉と二重山かっこ《 》の使い方/
           大かっこ[ ]と中かっこ{ }の使い方

    Section13 「仕事が終わったらカラオケに行きたい。」
           「 」の使い方
           声の再生としての「 」/「 」と引用の原則/「 」の広がり

    Section14 (余談ですので、スルーしてください)
           ( )の使い方
           ( )と読み方の補足/( )と意味の補足/( )と関連情報の補足

    Section15 「厳しい夏の日差しが……。」
           つなぎ記号の基本
           つなぎ記号5種/「—」と「…」/「:」と「=」と「~」

    Section16 「※画像はクリックすると拡大します。」
           並べ記号の基本
           単純列挙の箇条書き/順序列挙の箇条書き/補足列挙の箇条書き

    正確な語彙

    Section17 「仕事に出て仕事場で仕事する。」
           足りない語彙力を上げるには
           NGワードを避ける/「休業日」を言い換える

    Section18 「問題」をどう言い換えるか問題
           適切な言葉が浮かばないときに
           国語辞典・漢字辞典・類語辞典/類語辞典を使うコツ

    Section19 「商品の値段が上昇している。」
           文脈に合わない語彙選択
           類義語の選択—「提供」と「支給」/類義語の選択—「配給」と「発給」
           類義語の選択—「給付」と「還付」/類義語の選択—「値段」と「価格」

    Section20 可能性は「大きい」のか「高い」のか
           コーパスを用いた語彙選択
           直感が働かない組み合わせ/コーパスを指針にする/
           「傾向」「割合」「期待」「効果」「影響」と形容詞との相性

    Section21 「失業率が戦後過去最高の水準だ。」
           プラスマイナスの語感
           語感とは何か/語感のプラスとマイナス/「ウェルテル効果」と「マイナス成長」/
           語感と文脈

    【正確な表現】

    Section22 「差別教育」と「ハラスメント研修」
           言葉足らずに気をつける
           暗黙の前提の存在/暗黙の前提に気づくトレーニング/「ハラスメント研修」の恐ろしさ

    Section23 「過度な誇張表現は使わないこと。」
           重複を避ける
           重複表現を見落とさない/重複表現に気づくトレーニング

    Section24 「いろいろな人の、さまざまな意見。」
           数量表現の不正確さ
           「多い」「少ない」は学術文章のNGワード/ごまかしにすぎない「いろいろ」と「さまざま」

    Section25 「興味深い結果が得られた。」
           価値観は含めない
           学術文章は抑制を利かせて/自画自賛を控える

    正確な文法

    Section26 「国境の長いトンネルを抜けた」のは誰か
           述語からわからない主語
           主語がない文は珍しくない/省略された主語が復元できない文/
           主語と述語の対応関係がおかしい文

    Section27 「花粉症でない人は幸せと思います。」
           「ら抜き言葉」だけではない問題
           「ら抜き言葉」/「さ入れ言葉」/「れ足す言葉」/「だ抜き言葉」

    Section28 「時間はあるから、お手伝いしましょうか。」
           「から」と「ので」の使い分け
           主観的な「から」/穏やかな「ので」/ネガティブな「ため」/「ところ」と「結果」

    Section29 「ご覧になっていただけると幸いです。」
           「たら」と「ば」の使い分け
           事実性の強い「たら」/仮定性の強い「ば」

    Part2 わかりやすい文章

    わかりやすい表記

    Section30 「りょうりにかかせないちょうみりょう」
           仮名と漢字の書き分けの原則
           「読みやすさ」を重視した漢字仮名交じり文/読みやすい「書き分け方」とは

    Section31 「全然」か「ぜんぜん」か
           仮名と漢字の書き分けの応用
           意味の薄い言葉を平仮名にする/「漢語」を漢字にする

    Section32 「ネコが縁側でグッタリしている。」
           片仮名の非外来語表記
           片仮名は「音」を表す/片仮名が使われる傾向あれこれ/
           片仮名は目立つ/文学に見る片仮名の使用

    Section33 LINEで「。」を使わない人が多い理由
           あるとかえって煩わしい「。」
           「。」のない文/(。」)か(」。)か/なぜLINEでは「。」を使わない人が多いのか

    Section34 「課長はイライラして電話をかけてきた係長をどなりつけた。」
           打つべき基準がわかりにくい読点「、」
           読点は「文の意味」を決める/係る先が遠いときの読点/
           文の構造をわかりやすくする読点

    Section35 「人間、失格。」
           読点「、」で気をつけたいこと
           「音の切れ目」を示す読点/文字の切れ目を示す読点/文体的特徴としての読点

    わかりやすい語彙

    Section36 「プレゼンスをエンパワーメントするスキーム」
           伝わりにくい外来語
           新語を好む日本人/外来語の「カセット効果」/
           176語の「『外来語』言い換え提案」

    Section37 「スポンサードリンク」
           わかりにくい外来語の切れ目
           わかりやすい漢語の切れ目/わかりにくい片仮名の切れ目

    Section38 「前田中大地労働組合執行委員長」の処置
           「現」「前」「元」を付ける位置
           「現」「前」「元」の区別/「現」「前」「元」の位置に注意

    Section39 「パワハラでモラハラかつスメハラ」
           読み手に意味が通じないカタカナ略語
           略語が大好きな日本語/伝わりにくい略語

    Section40 「FB」は何の略語か?
           別の意味で解釈されるアルファベットの略語
           アルファベット略語の多義性/まぎらわしいアルファベット略語

    Section41 「価格」と「値段」 「賃金」と「給料」
           一般人に理解が難しい専門語
           趣味の世界の専門語/学術世界の専門語/専門語を伝わりやすくする四つのコツ

    Section42 背広にとっくりで光る首飾り
           世代を超えない言葉
           「衣紋掛け」と「背広」/「ファッション」だけに廃れやすい

    Section43 「日射病と」と「成人病」
           社会的に進む言い換え
           専門性に基づく言い換え/偏見を避けるための言い換え/
           社会的な言い換えへの感度を上げる

    わかりやすい表現

    Section44 猫の鳴き声は本当に「ニャーン」か
           オノマトペの使い方
           「音象徴」としてのオノマトペ/オノマトペが有効な文章のジャンル/
           オノマトペは「動詞」のイメージを豊かにする/
           手垢の付いたオノマトペを避ける/状況や気持ちを的確に描写する

    Section45 「がっちり支援させていただきます。」
           ビジネス文書のオノマトペ
           ビジネス文書にも進出するオノマトペ/「ていねいな作業」を指示するオノマトペ/
           「作業の勢い」を表すオノマトペ/「行為の支援」に用いられるオノマトペ

    Section46 七色の「陳述副詞」一覧
           副詞と共起
           日本語は最後まで読まなくてもわかる/「疑問」の陳述副詞/
           「否定」の陳述副詞/「推量」の陳述副詞/「感嘆」の陳述副詞/
           「願望」の陳述副詞/「比況」の陳述副詞/「仮定」の陳述副詞

    Section47 「きちんと読みやすくしてください。」
           曖昧になりやすい副詞
           副詞のかわりに数値で示す/副詞の内実を具体的に示す/
           原則と例外を分ける

    Section48 「礼儀正しいコオロギ」の力
           イメージを鮮明に伝える比喩
           イメージを具体化する比喩の力/作品のなかに見る比喩/直喩と隠喩

    Section49 「片栗粉のような小麦粉」
           比喩によるカテゴリー転換
           カテゴリー間の距離/料理の比喩で練習する

    Section50 「頭が固い上司をよく目にする。」
           慣用句の活用
           語の組み合わせを活用する/足と手と腕の慣用句/頭と顔と首の慣用句/
           目と鼻と口の慣用句

    わかりやすい文法

    Section51 文は短くなくていい
           長くても読みやすい文の構造
           文は適度な長さで/長くても読みやすい文

    Section52 「おすすめの本や書評の記事」は何がおすすめか
           係り受けの組み合わせが複数ある文
           誤解を招く四つの原因/読点や語順を活用する/並列関係を明確にする

    Section53 「田中さんに話したいことがある。」
           助詞の解釈が分かれる文
           複数の解釈が生まれてしまう格助詞「に」/格助詞「に」は主体か対象か/
           格助詞「を」で起きる複数の解釈

    Section54 「会議には、全員来なくていい。」
           全部否定と部分否定
           会議に来たのは何人か/全部否定か部分否定か/「〜ように…ない」のあいまいさ

    Section55 二種類の「小さなハムスター」
           制限用法と非制限用法
           連体修飾の制限用法と非制限用法/制限用法と非制限用法の区別が難しい日本語

    わかりやすい構成

    Section56 「だから何?」と思われない構成
           基本となる文章構成
           文章構成の基本型三つ/「尾括型」に変える/「頭括型」に変える/「両括型」に変える

    Section57 長い文章を書けない人への処方箋
           パラグラフ・ライティングの基本
           短いパーツに分けて書く/文章の設計図を作る

    Section58 ていねいな長い文章
           パラグラフ・ライティングの実際
           トピック・センテンスを膨らませる/段落をつなぎあわせる

    Section59 「つなぐ」だけでなく「深める」ための接続詞
           接続詞を使った発想の広げ方
           接続詞から考える/「なぜなら」で理由を考える/「たとえば」で具体例を考える/
           「つまり」で意図を考える/「なかでも」で顕著な例を考える

    Part3 配慮のある文章

    配慮のある語彙

    Section60 「保母さんですか。女性らしいですね。」
           ジェンダーにたいする配慮
           性をめぐる固定観点を前提とした言葉/LGBTQ+への配慮

    Section61 「肌色」と「父兄」と「底辺校」
           少数者にたいする配慮
           当事者が傷つかない保護者の言葉/高齢者を指す言葉/人種的な差別の言葉/
           「障害」の表記」/学歴差別の言葉

    Section62 「昭和的なポエム」
           不特定多数への配慮
           古い偏った価値観/意外なところに潜む刃物/専門家が嫌う言葉/
           侮蔑的なニュアンス

    Section63 「老後」と「死去」と「高齢者」
           はっきりいうことの弊害
           正確さより優先すべきもの/死をぼかす/高齢をぼかす/包括的に描く

    Section64 「シーチキンにサランラップをかける。」
           まぎれこむ固有名詞
           気づかない固有名詞/固有名詞を意識化する

    Section65 「故・徳川家康」の違和感
           亡くなった方につける「故」
           「故」をつける目安/「故」と文章の賞味期限

    配慮のある表現

    Section66 「会長は夕食を食べられた。」
           身につけたい敬語の基本
           尊敬語と謙譲語/尊敬語の三つの形/謙譲語の三つの形

    Section67 「本書を書かせていただきます。」
           距離を遠ざける敬語
           敬語は相手との距離を遠ざける/二重敬語の過剰さ/「させていただく」敬語

    Section68 「お客様が申された内容」について
           敬語にならない敬語
           敬語の致命的な誤り/尊敬語と謙譲語の混同/尊敬語と謙譲語の組み合わせミス/
           敬語にしにくい言葉

    Section69 「私のご趣味は、おパソコンです。」
           じつは難しい名詞の敬語
           「お」にするか「ご」にするか/自敬敬語の問題

    Section70 「拝啓 石黒圭くん」
           相手の気持ちに配慮する宛名
           「さん」「くん」づけ/「様」「さま」づけ

    Section71 「C C」と「B C C」の悲劇
           使い方の難しいCC
           CCの役割/BCCの役割

    Section72 「ダボハゼ」のような比喩表現
           比喩の功罪
           ダボハゼの悲しみ/注意したい「宗教の比喩」

    Section73 「ヤカンを沸かし、洗濯機を回す。」
           表現をサボらない
           換喩と提喩/換喩は省略を含む/提喩は意味がぼんやりする/生活のなかの比喩

    Section74 「話し合っても無駄です。」
           断定を避ける言い回し
           拒絶を感じる表現/安請け合いする表現

    Section75 「身内に不幸がありまして」「その後の回復はいかがですか?」
           緩急を交えた言い回し
           「できかねます」「いたしかねます」/「お控えください」「ご遠慮ください」/
           人を選ぶ婉曲表現

    配慮のある構成

    Section76 文章の長さと「生き方」の関係
           長いメール・短いメール
           長さと短さの一長一短/自分らしさと相手の好みの食い違い/書き手のタイプとその逸脱

    Section77 「こちらこそ(以下同文)」
           コピペに見える文面
           コミュニケーション同調理論/変化球で同調する

    Section78 「ご理解」の押しつけ
           誠意に欠ける紋切り型
           紋切り型の限界/「ご連絡」を書き分ける

    Section79 メールの負担を減らす「三手の読み」
           返信を終わらせるタイミング
           メール負担の公式/将棋とメールの共通点/選択肢を設ける

    Section80 「返信しない」という返信
           どう書いてもだめなときの選択肢
           文章には限界がある/返信を出さないほうがよい場合/ネガティブな返信/
           気を遣わせる返信/確認不十分の返信/無言の返信

    Section81 会って話したほうがよいとき
           メールを選ばない
           メールの利点と欠点/話が複雑になりそうな三つの場面

    Section82 「ご自身の送信履歴の確認が先ではないでしょうか。」
           責めるメールへの返信
           「売り言葉に買い言葉」でいいことはない/自らの落ち度の可能性も考慮しておく

    Section83 怒り・抗議・攻撃・非難への対処法
           怖いメールへの返信
           怖いメールはしばらく寝かせる/返信自体も慎重に

    Section84 謝罪の仕方を始末書に学ぶ
           謝罪に欠かせない要素
           始末書に必要な要素/謝罪のはずが言い訳に

    Section85 これはきっと使い回しだな……
           感謝に必要な具体性
           速やかに感謝を示す/感謝の文面に加える「ひと手間」

    Part4 工夫を凝らした文章

    工夫を凝らした表現

    Section86 主語がないから読みやすい
           人物の同定を複雑にしない
           日本語は省略が普通/まとめて省略する

    Section87 「書類の提出期限にギリ間に合う。」
           話し言葉の混入を見抜く
           漢語→漢語の言い換え/和語→漢語の言い換え/副詞の言い換え/
           接続詞の言い換え

    Section88 「本稿では『私』の言い換えを論じます。」
           「私」を避ける方法
           「する」表現を「なる」表現に/「私」を「本稿」に/「私」を「本研究」に

    Section89 学術共通語の利用法を考察する
           論文らしい表現
           便利な学術共通語一覧/動詞として使う学術共通語

    Section90 文章に名前をつけるということ
           タイトル・件名のつけ方
           メールの件名/学術論文の題目/一般書の書名

    Section91 助詞の原則とその破り方
           「てにをは」を操る
           モノが主語なら「に」コトが主語なら「で」/「遊ぶ」の「てにをは」

    Section92 「文末表現については次項を参照。」
           文脈参照表現
           先行文脈を指す表現/後続文脈を指す表現

    工夫を凝らした文法

    Section93 「した」と「する」のカメラワーク
           「~した。」の続く単調な文末
           「~した。」の続く単調さを改善する/カメラのズームの使い分け

    Section94 「次節では『交ぜ書き』について述べる。」
           文章展開と時間表現
           現実に流れる時間/論文・レポートに流れる時間

    Section95 先生、なぜ作文は「です・ます」じゃなきゃダメなんですか
           丁寧形と普通形を交ぜる
           交ぜ書きの勧め/「交ぜてはいけない」と教わる理由/交ぜ書き三つの勘どころ

    Section96 体言止め。うまく使いたいですね。
           体言止めの活用
           体言止めはSNSと相性がよい/体言止めと「です」「ます」を交ぜて書く

    Section97 「安易な可能表現は避けるべきだと言える。」
           自発表現の活用
           「思う」と「思われる」/「考える」と「考えられる」/可能表現と自発表現

    Section98 「本書は良書ではないだろうか。」
           慎重な姿勢を示す否定
           名詞述語文の否定/形容詞述語文の否定/不可能述語文/
           論理的必然感を出す否定文/否定疑問文の活用

    Section99 「不正に関与させてもらいました。」
           受身文の適切な使用
           2種の受身文/被害を感じる受身文/自己と他者を区別する受身文/
           事実を中立的に述べる受身文

    工夫を凝らした構成

    Section100 「人を傷つけない文章」の着地点
           意図の示し方
           「わかりやすい文章」と「配慮のある文章」の矛盾/自分の話にすり替わる文章

    Section101 あなたのことは誰もよく知らない
           一人称視点と三人称視点
           目のある文章 目のない文章/一人称視点と三人称視点/
           三人称視点に見せかけた一人称視点/一人称視点の功罪

    Section102 「主語と述語」ではなく「人称と文末表現」の話
           文末表現から見た視点
           三つの「視点の寄せ方」/視点に一貫性をもたせる

    Section103 「『しかし』が多すぎるで、しかし」
           立場の一貫性
           「しかし」が多すぎる文章/「しかし」の多い文章を読みやすくするコツ

    Section104 どこに連れていかれるのか不安な文章
           メッセージの一貫性
           説明が足りない文章/説明が十分な文章/書き手から読み手になる「推敲」の過程

    Section105 長くても続きが読みたくなる工夫
           Web文章の段落の区切り方
           インターネット時代の段落感覚/内容のまとまりVS続きへの期待

    Section106 読み手との対話
           文章のなかの疑問文
           サービス精神に欠ける文章/疑問文の活用

    Section107 人間が文章を書く必要はなくなるか?
           テキスト生成AIを用いた文章作成
           テキスト生成AIとは/形容動詞は存在するか

    Section108 あなたにしか書けない文章を
           テキスト生成AIの未来
           テキスト生成AIは人間を超えるか/本書をテキスト生成AIが書く時代が来るか

    おわりに
    さくいん

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著者プロフィール

横浜市出身。1993年一橋大学社会学部卒業。1999年早稲田大学文学研究科博士後期課程修了。博士(文学)。国立国語研究所教授。一橋大学大学院言語社会研究科連携教授。著書に、『「接続詞」の技術』(実務教育出版)、『段落論』(光文社新書)、『よくわかる文章表現の技術』Ⅰ~Ⅴ(明治書院)など多数。明治書院教科書編集委員。

「2021年 『よくわかる文章表現の技術 Ⅳ 発想編』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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