ナディアが群れを離れる理由――変われない組織が変わるためのリーダーシップ
- ダイヤモンド社 (2017年7月13日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (148ページ)
- / ISBN・EAN: 9784478100844
感想・レビュー・書評
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物語形式なので読みやすいです。
小さい組織側の人も、大きい組織側の人も、ずっと同じ組織にいる人は特に、気付きになる部分はあると思いました。
一方、いわゆるビジネス書っぽい方法論のまとめなどは(その内容的にも)少ないので、そういう目線でまとまった情報が欲しい人には向かないかも?詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
コッター関連で、カモメになったペンギンと併せて購入。
帯に小池百合子都知事が載っている。監修者らしい。政治が絡むと好き嫌いが出てくるとは思うがそこは置いておいて。
カモメになったペンギン同様、変化の必要性に接した組織の在り方についての本。初版2017年ということで、IoT、ICT等ビジネスを取り巻く状況が急速に変化する現状にあって、組織がどうあるべきか…という点を想定した本だったのだと思う。
たまたま読んだタイミングが今だったが、コロナという未曽有の環境激変にあって、非常に啓発される内容だった。成熟した組織が機能し続けるには、綿密なルールと統制が必要、けれどもそれだけでは変化に柔軟に対応することができない、モチベーションが高い小型の新進組織は各自が当事者意識とスピード感を持って物事に向かうことができる、しかし組織の規模が拡大してくれば統制のための新たな体制が必要となる。
通常は両立することのない、大規模組織の「マネジメント力」と小型組織の「リーダーシップ」を両立させ、成長し続ける組織を目指す…という話。
さすが組織論の第一人者である著者、短く明瞭なストーリーながら、一歩先の内容を語っている感がある。ストーリー仕立てなのも、分かりやすさ・受け入れやすさだけの意味ではなく、自ら考えるという点で意味があると思う。一方的に「こうだ」と説かれるより、象徴的な出来事から、自らの場合に置き換えて何が問題か、どうすればよいか…と考える。ただ本を読むよりずっと有益なことと思う。
本文内でも言及しているが、今このまま耐えきればまた元の日々が戻ってくる…という希望的観測はすべきでない。変化へ立ち向かってこそ、組織の存続がある。
コロナ禍の今だからこそ読んでほしい一冊。 -
リーダーシップはイノベーションを育成し、マネジメントは運営を安定させる。両輪を回すことにより長期的に組織が運営できることが分かる。特にその事例を見せながらもポジティブな未来を描き、結果的に意欲を高める非常に良い逸話だと思いました。ただビジネス本初心者に対して注釈もあるがこの逸話だけどこまで外部環境に対して、内部をどうしていくかというところまで腹に落ちていくのは多少の疑問は残る。
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リーダーシップとマネジメントの違い、融合組織の在り方について、ミーアキャットの形を借りた寓話を用いて展開する。
大企業組織機能とイノベーション機能をいかに組み合わせるのか?片方だけでは成長できない、いつか崩壊する。
寓話の先にリーダーシップとマネジメントの本質を組み合わせた組織論の入口に立てる。
実行組織をいかに創るのかは実践していく中で掴み取るしかない…けどね。 -
薄くて読みやすい
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良い組織を作るためには,大きい組織と小さい組織の長所を融合することが大切.
大きい組織の緻密なマネジメントと,小さい組織の大胆なリーダーシップを良いとこ取りすることが,強い組織になるために大切.
そのために具体的に何をしたら良いか.本書で提示されていたのは以下の8つ.
・危機感を生み出す
・指導者連合を設立する
・戦略的なビジョンや取り組みを形作る
・志願者を募る
・障害を取り除き,行動を可能にする
・短絡的な成功を創造する
・加速を維持する
・変化を組織化する
「とは言え・・・」と思ってしまうけど,そう思う時点で負けてるのかなと思う.自分の会社に適応するならどうするかと行動まで落とし込むことが大切ですね.とは言えry
寓話形式なので読みやすい.絵は目力が強すぎてあまり好きになれず...
小池百合子監修となっているけど,どう関わったのかは不明.帯のコメントくらいでは?
訳者が環境ビジネスウィメンで小池さんと繋がりがあるようなので,小池ブームにあやかって名前貸してもらったのではないかと邪推してしまう.