企業変革の核心

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  • Amazon.co.jp ・本 (229ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784822247300

作品紹介・あらすじ

変革の大敵は、自己満足と偽の危機意識。8段階変革プロセスの難所をチェンジの理論家が詳説する。

感想・レビュー・書評

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  • 米国人の著者らしく、理路整然としたわかりやすく説得力のある内容である。最初に結論を述べ、例を挙げそれを証明し、その解決策について7項目(あるいは5項目)を提示する。経営者が組織管理を考える上で、また経営学を学ぶ学生にとって極めて役立つ著作であると思う。訳もわかりやすい。

  • 企業変革の9割は失敗する。成功した1割の企業は、実は基本的には同じステップを踏んでいた。というコッターの変革の8ステップ論の続編(4冊目)。今回は、変革の1ステップ目の「危機感をもつ」に集中した本。

    「そうなんだ。いくら変革の8ステップが方法論として優れているといっても、その1歩目がうまくいかないんだ」という実感に実にフィットした問題設定なのだが。。。

    書いてある事に、あまり新しいことはない。

    変革に反対する守旧派は、最終的には味方に入れることもできないし、村八分にすることもできない、変革を邪魔しないように、遠くに飛ばしたり、いっそクビにしてしまえ、というところは、アメリカ的というか、なんというか。アメリカでも、そこまではやらないだろう。

    やっぱり、「危機感」を共有し、維持し続けることの難しさが再認識される本であった。

  • リーダーシップ・変革の世界的な権威ジョンコッタ―さんの本。A Sense of Urgency。危機感。頭・理性と心・感情。外を内に、行動で示す、危機をチャンスに、変革否定論者への対処。今日できる。

  • 論旨が非常に明快で、シンプルである。
    変革の大敵は自己満足と偽の危機意識。
    危機意識を高める戦略は4つ。
    ①外を内に呼び込む
    ②危機感を行動で示す
    ③危機を好機とみなす
    ④変革否定論者に対処する
    特に最後の変革否定論者の描写はずいぶんと丁寧で、恨みがこもっている。さぞかし苦労したのだろう。

  • 自分は偽物の危機感に気づいているだろうか?
    危機感を感じない人が大多数で、気づいている人も偽の危機感である様な気がする。
    身の回りを見回して。というか自分も含めて。

  • 組織の行方を決断できるぐらいの人が,
    これを読んで何をどう考えるのか部下達に公開したら,
    組織の文化がいい方に変わるかもしれないなぁ〜.

    ま,当たり前の事だけどできてないし難しいってことか.

    ペンギンのノーノーの話は解りやすいしおもしろい.
    いろんなことをOpenにすることでノーノーが滅亡!
    になると風通しよくなるのに...
    と直面してる現実に対しても思う.
    自分でなにかを考えられない人(上から言われた仕事をするのが好きな人/評価ばかりが気になる人)は,変に情報を加工したがる気がする.
    すっきりさらっとそのまま周りに流してくれるだけでいいのにねぇ〜.
    いまは,上から流れてくる情報は
    ピラミッドの階層じゃなくてフラットにながせる時代だとも思うが.
    とか,この本を読みながら考えた.

  • 「偽の危機感」「否定論者と懐疑論者の違い」というのは新たな概念で、
    コンサルタントとしても気をつけねばならないと思った。

    以下、部分的に抜粋。

    <本物の危機意識を高める基本戦略と4つの戦術(P80)>
    〇基本戦略
     ・頭(理性)と心(感情)の両方に訴えかけ、目を覚まさせ、行動を促す
    〇4つの戦術
     1)外を内に呼び込む
     2)危機感を行動で示す
     3)危機を好機とみなす
     4)変革否定論者に対処する

    <外を内に呼び込む7つのノウハウ>
    〇現場の声を聞く
    〇視覚に訴える
    〇悪い情報を隠さない
    〇目につきやすいところに情報を掲げる
    〇人を外に出す
    〇外から人を入れる
    〇情報提供に工夫を凝らす

    <変革否定論者の3つの攻略法> ~仲間に入れるのは時間の無駄
    〇邪魔者を邪魔立てする
    〇追い払う
    〇周囲から圧力をかける


    【2010年8月18日積ん読】

  • 野田教授から紹介された一冊

    (レビュー:amazonから引用)
    組織に危機感を持たせることがどれほど難しいか、現状維持派が太く根を張っている組織がどんなに多い事か、世のサラリーマンの諸氏は嫌というほど知っておられると思うが、この本はその堤を崩すための手のつけどころにフォーカスして書かれた珍しい本です。

    変わる事には大きな力が必要で、そのためには優秀な一部の人材ではなく、大勢の流れを少し変える事が重要である事、そしてその流れを変える事に逆らおう、手は貸したくないという勢力との向き合い方について、真正面から取り上げている点が評価できます。

  • リーダーシップ論(『リーダーシップ論』)や企業変革論(『企業変革力』や『企業変革ノート』)で有名なコッターさんの最新刊。寓話に託した近著の『カモメになったペンギン』も含めて、一貫してリーダーシップによる危機感の共有をベースにした組織変革を論じています。最近、自分の部署でも上層部から散々危機感を煽られているのもあって手に取ってみました。

    コッターさんは、この変化の激しい世の中で、すべては本当の危機感から生まれるとした上で、「危機感というのは目の前に危機があるから生まれるのではない。現状に安住することの危険性を認識し、「このままではいけない」と強く感じることから危機感は生まれる」と説いています。なるほどそうかもしれないとも思うのです。
    『リーダーシップ論』でも基本的に同じことを言っていましたが、本当の危機感の醸成と共有から始めて、

    1. 危機感を生み出す
    2. リーダーチームを作る
    3. ビジョンを掲げ戦略を立てる
    4. ビジョンと戦略を全員に徹底する
    5. 現場に任せる
    6. 早い時期に成果を出す
    7. 手を緩めない
    8. 変革を根付かせる

    というステップで企業変革が達成されるということです。
    その認識の下、組織として自己満足と偽の危機意識を退けることが大切だということです。実際の実行の難しさをおくとすると、非常に納得できる内容です。

    本書の最後のまとめとして、「できることから、すぐに」、「明日ではなく、今日」、「誰かではなく、私たちが」ということでまとめています。そうですね、この辺りがベンチャ大企業で差があって、ベンチャが特に有利なポイントでもありそうな気がします。

    既存の著作からの目新しさは乏しいですが、比較的さらっと読めますし、改めて自分の危機意識を高めてみようかと思う機会であればとてもよいのではないでしょうか。

  • どの会社も同じだなぁ

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