100万人が信頼した脳科学者の 絶対に賢い子になる子育てバイブル

  • ダイヤモンド社
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  • Amazon.co.jp ・本 (404ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478104040

感想・レビュー・書評

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  • ●妊娠初期から中期は刺激しない。
    つわり→祖先は刺激物を避ける戦略で天然毒素を摂取せずに済んだ。身体活動を控える。吐き気を催させるホルモンが脳神経に肥料を施す役割を果たしている。
    ●妊娠後期のストレス 自分ではコントロールできないストレスは良くない。

    ●ハーロウ サルの実験 ミルクが飲める針金の代理母より、ミルクが飲めないタオル地の代理母→安心して身を寄せることのできる港を求めている
    ●安心感の大切さ ルーマニアからの養子 生後4ヶ月までは子供らしい子供。生後8ヶ月以降の場合ギャングのようだった
    ●夫婦喧嘩の仲直りは目の前で
    ●就学前の幼児 1時間に180回(一分間に3回)、こっちに注意を向けてほしいと要求
    ●女性同士のつながり お産で母親が命を落とした場合は、子供を持つ女性たちが新生児に母乳を与えることもできた←共有する習慣、社会的交流により生き残る上で有利になれた
    ●パートナーと共感反射ができるようになる

    ●しつこく質問をしてなんでも知りたがる探究心こそが子供の知能を開花させる
    ●機能的衝動性 冷静な意思決定、興奮した意思決定 生まれてから思春期までに事故死する確率は、男子は女子より73%高い
    ●言語 生身の人間から学ぶ。
    ●赤ちゃんに必要なのは「顔を合わせて」コミニケーションを図る時間

    ●何を「しないか」も重要
    脳がまだ対応できる段階まで発達していない家から、子供に何らかの課題を強制してやらせると、子供は多大なストレスを感じ、「学習性無力感」と言う心理状態に追い詰められてしまう
    ●脳は学ぶためにあるのではなく生き延びるためにある。子供に教養を身に付けて欲しいなら親は「安全な環境」を作る。
    ●幼児期はオープンエンドの遊びをさせる。空箱とクレヨンなど。ごっこ遊び→記憶力
    ● 2歳まではテレビを見せない。2歳以降は親が一緒に見る。双方向のやりとりができるメディア。
    ●よくがんばったねと努力を褒める

    ●幸せの3つの要素 気持ちの上での幸せ(気持ち、経験、主観的な心理状態)、道徳心による幸せ(良きことをして、よく生きる)、自分で判断して決める幸せ(過去現在未来において当人が楽しい気持ちになれるかどうか)
    ●ミラーニューロン 予防接種の例

    ●子供の感情を言葉で表す 状況を言葉で説明し、そういう気持ちに名前がついててどんな言葉か教える
    ●感情に良し悪しは無い。どんな感情も非難しない。
    ●感情は選択できなくても、行動は選択できる。
    ●音楽のレッスン(7歳以降10年間以上)により共感力アップ
    ●子供が激しい感情に襲われた時、気持ちが静まる頃合いを慎重に見計らい、大切なことを教える。危機に直面した時こそ、そこから大きな変化が生じ、それが持続する。→共感
    子供とのやりとりの30%に共感が込められていれば良い

    ●悪いことをしなかった時にも褒める

  • 脳科学の見地からの育児について述べられた貴重な一冊。
    他の育児本と共通することもあったが、この本独自の目線もあったのと、脳や遺伝子の話を交えてであるという点がとても良かったと思う。

    まず、独自の目線だと感じたことは、夫婦関係が赤ちゃんのIQに影響を与えるということ。赤ちゃんを賢く育てるには…とうたう本の中で、夫婦関係を取り上げていることが少し異色だと感じた次第だ。
    大半の夫婦は、子供が生まれると夫婦関係は悪化する…悲しいがそれが事実のようだ。ただ、その元凶である四大要因(睡眠不足、社会的孤立、仕事量の不平等、抑うつ状態)を夫婦で共有し、解決策を講じておくことで、回避できるとのこと。
    他でも出てくるのだが、そこでのキーワードのひとつが『共感』。
    ・相手の感情の変化が、自分にはどのように見えるかを説明する。
    ・そうした感情の変化がなぜ生じたのかを推測する。
    例えばこうしたプロセスを経て、共感を示すようにする。夫婦関係も改善するし、子供にも良い影響を与えるとのことである。

    大半の夫婦…というところでちょっと怖気づいてしまったが、『共感』を忘れずに…というより、共感反応をこれからもっと鍛えていたいと思う。

    なにより、共感。子供の感情に気を配り、共感を示す。
    それがアタッチメント=愛着となる。はず。
    それを忘れずにいたいと思った。

    ーー以下メモ書きーーーーー
    ・妊娠期には葉酸をとるだけでよい(これには安心した)
    ・胎児のIQを高める商品に手を出すな(これも安心した)
    ・子供の目の前で仲直りをする
    ・子供の知能の50%は遺伝、50%は環境等。
    ・①探求心、②自制心、③創造性、④言語を使うバーバル・コミュニケーション、⑤言語を使わないノンバーバル・コミュニケーションの5つがあるが、これはIQでは測定されない
    ・①が知能を開花させる
    ・②マシュマロチャレンジの話があった。実行機能につながるものであり、それは計画立案、問題解決などのコントロールにつながる。
    ・④人から言語を学習する(これはどの育児本でも結構言われている。やはりと思うところ)
    ・⑤手話を学ぶと、認知能力が50%上昇する。非言語シグナルは人脈づくりに有用。
    ●脳の関心は生き延びること。このため、育児には安全な環境がなにより重要。
    ●1年間は母乳で育てる。
    ●できる限り頻繁に赤ちゃんに話しかける
    ●1時間に2,100語を使うといい
    ●ゴルディロックスの原理(=何事も適量を)を忘れずに、疲れているときを見逃さない。「さあ、おむつを換えますよ」「きれいなお花だね」「(階段の段数を数える)1、2…」
    ●甲高い声と母音を伸ばすうたうような口調=親語で。
    ●のびのびとした自由な発想でできる「オープンエンド」な遊びをさせる
    ●ただ自由に遊ばせればいいというわけでもない。
    ●想像力と自制心はごっこ遊びで伸ばせる
    ●遊びの計画を練ること、ごっこ遊びをじかに指導すること、指導する環境のタイプを決める
    ●こどもの努力を褒める(これもかなり言われていること!大事だと改めて認識!!)
    ●2歳まではテレビを見せない
    ●子供は親をまねる
    ●知育DVDには何の効果も見られない、それどころか悪影響あり。
    ●運動は脳にいい。特に親と運動をすることが最高。
    ●人生において大切なことは友人をつくること
    ●それには、感情のコントロールと、共感が必要。
    ●まず、自分の感情ををなだめる
    ●子供の感情の起伏を把握する
    ●子供の感情を言葉で表す=感情のラベリング(ここでのストーリーとして挙げられていた”やきもち”のラベリングがすごく響いた!!)
    ●音楽を学ぶと共感力があがる。10年続けるとよい。
    ●①どんな感情も非難しない、②思わず反射的に反応してしまう感情があることを理解している。③感情は洗濯できなくても、行動は選択できる。④危機に直面したときこそ、たいせつなことを教える絶好の機会だと考えている。
    〇道徳心のある子に育てるためには、①一貫した明確なルールと報酬、②すばやい懲罰、③しっかりと説明されたルール
    〇子供がルールを守ったら、そのたびに褒める
    〇悪いことをしなかった場合にも褒める
    〇しつけの方策は2種類。「負の強化」と「懲罰」
    〇気を引きたいこどもへの接し方…悪さをしたときには無視し、本を開いたときには褒める
    〇懲罰のひとつ、返答型弱化は、靴を脱いでしまった子を叱らずそのまま雪道を歩かせるような懲罰。
    〇懲罰のもうひとつ、除去的弱化は、タイムアウトなど。タイムアウトは別室などで座らせたり立たせたりして反省させること。
    〇しっかりとルールを説明する。

  • 訳者のあとがきにもありますが、愛情とユーモアに溢れた、心温まる本です。そのため読後感もとても良いです。
    実践したいことが多く書かれており、ふせんだらけになってしまいました。
    「子育てバイブル」とタイトルにつけるだけあるなぁと思います(自分が編集者でも、そうつけたいと思います)。
    必ずまた読み返したいです。
    約400ページあり分厚いですが、その分しっかりと中身があります。

    以下、星の数の基準です。
    ☆5:SNSや口コミを通じて、胸を張って人に勧めたい本。価値観や行動に大きく影響を与えた本。ずっと本棚に残しておきたい本。

    ☆4:おすすめの本。価値観や行動を変化させた、読んで良かったという本。本棚に残す本。

    ☆3:そこそこ面白かったが、本棚に残すほどではない本。一応本棚に残しておいて、大掃除の時に売る本。

    ☆2: 一応最後まで読んだが、そこまで面白くなく得られることも少なかった本。すぐにブックオフに売る本。

    ☆1:読むに値しないと判断して途中で読むのをやめた本。この本に時間をかけるなら他のことをしたいと思える本。
    ********************

  • ジョンメディナ
    分子発生生物学者
    人間の脳の研究や精神障害の遺伝学的研究を専門とする

  • 新しい本かと思いきや、翻訳が最近だったというだけで、この本自体はかなり前のものだった。
    また、この著者は実験的手法を用いた評価などに詳しいようなので書いてあること自体は十分信頼してもよいとは思うが、読みやすいさらっとした本にすることを(恐らく)目的として、書いてある結論のソースや実験概要などは載っていないので、ちょっとでも学術的にこの本を参照しようとしている人には、あんまり向かないかも?(あ、もちろん、この著者の考え方自体を引用するにはよいと思いますが)

    という注意点はあるが、独りよがりな感じではなく、エビデンスのまとめ本な感じなので、読むとよいと思います。
    分かっててもできない、てことも多いんだけどね!(笑)。

  • お手伝いがだいじ

  • 流れるようにさまざまな話を取り上げていて、納得感があって参考になった。愛情をもって子育てに取り組みたいと強く感じた。

  • 子育て本を読んだのは初めてでしたが、基本的な共感すること、安全を感じさせることの重要性が理解できました。

    また、具体的な事例と研究結果をベースに結論を導いているため非常に的を得ていると感じました

  • 非常に網羅的。データの出典が本文中に分かりやすいところもあれば、これは私見では?という箇所もある。エミリーオスターの子どもの育て方ベストのほうが好き。

  • 賢くなる…かはよくわかりませんが、賢くなるための下ごしらえについて書かれていました。
    ラベリング、最近できてないかも。子どもが話せない時はしていた気がするけれど、今は、嵐が過ぎるのを待っているだけな気がする。
    もうしばらく、私の言葉でも表してみるか。

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著者プロフィール

ジョン メディナ
分子発生生物学者
分子発生生物学者であり、ワシントン大学医学部生体工学科で教鞭をとっている。人間の脳の発達や精神障害の遺伝学的研究を専門とする。これまでに、ワシントン大学工学部の年間最優秀教授、メリル・ダウ医学生涯教育最優秀教授、バイオエンジニアリング学生協会年間最優秀教授(二度受賞)に選ばれている。著書に『脳の力を100%活用する ブレイン・ルール』(NHK出版)など。

「2020年 『ブレイン・ルール 健康な脳が最強の資産である』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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