「つみたてNISA」はこの7本を買いなさい――世界No.1投信評価会社のトップが教える安心・簡単な投資法
- ダイヤモンド社 (2018年2月16日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
- / ISBN・EAN: 9784478104750
感想・レビュー・書評
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中身が信用できるものかどうかを判断できるくらい投信信託に慣れているなら、この本を読む必要はないでしょう。
で、私のようにまったくの素人にしてみれば理由を明示しながら買うべき商品を提示してくれるのは非常に心強いものではあります。
著者を信頼するかしないかはいろいろと意見の分かれるところでしょうが、本にするには本にするだけの責任が伴うはずですから(たぶん)、インターネット上の意見よりは信憑性があるかな、とは思っています。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
前半は投資、投信、つみたて、制度の基礎知識。
後半はファンド紹介という内容。
で、その7本とは・・・読んでからのお楽しみ。 -
読了
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株や投資に対して、今までずいぶん偏った見方をしていたことに気づきました。
情報も時間も資金もある富裕層がお金を増やすための手段だと思っていたけれど、実は制度を上手く利用すれば、わたしたちも少額からコツコツ資産運用できるのです。
“長期保有は「バイ・アンド・ホールド」、つまり投資をしたらそれを保有し続けるのが成功の秘訣ともいわれます”。
個人的には、iDeCoとつみたてNISAの違いがやっと理解できて嬉しかったです。
どのような投信をどのような比率で保有するかという点は参考にしたいです!
p99
投信の積み立て投資では、原則として日々の情報収集はまったく必要ありません。
長期保有は「バイ・アンド・ホールド」、つまり投資をしたらそれを保有し続けるのが成功の秘訣ともいわれます。
p100
これまで投資をしてこなかった方は、
「投資で成功しているのは、情報をたくさん持っていて、同時にたくさん時間を割いていて、資金もたくさん持っている人だろう」
と思い込んでいなかったでしょうか?
これらの条件は、投資の成功のためにはどれも必要ありません。
p101
情報、時間、資金がなくてもできる投資法ーそれが「定額で積み立てる」という方法です。
p135
量を増やせれば、基準価額が回復するタイミングで利益を出せる
p155
インデックスファンドは、組み入れ銘柄の選定のための調査などに手間をかける必要がありません。このため運用にかかるコストが低く、ノーロードの商品や信託報酬が低い商品が多いのも特徴です。運用には差がないので、商品選びはコストをチェックすることが最も重要なポイントになります。
p161
(前略)つみたてNISA口座で買える投信は金融庁が定める基準を満たしたものだけです。対象商品となるには、すべてノーロードで、解約時にかかる手数料も無料である必要があります。
インデックス投資の場合、対象となる指数が指定されています。また、「国内型」のインデックスファンドは信託報酬が税抜きで0.5%以下、「海外型」のインデックスファンドは信託報酬が税抜きで0.75%以下という基準が設けられています。
アクティブ投信は、「国内型」の場合は信託報酬が税抜きで1.0%以下、「海外型」では1.5%以下という基準があるほか、「純資産額50億円以上」「信託開始以降5年以上経過」「信託期間中の3分の2以上で資金流入超」という基準が設けられています。海のものとも山のものともわからない新しい投信は除外され、過去5年以上の運用実績が検証可能なものが対象となるほか、十分な純資産額と安定的な資金流入にも基準が設けられているわけです。これらは長期的に安定した運用を行うための前提条件といえます。
p164
(前略)「つみたてNISAで10年以上、積み立て投資を継続する場合にお勧めのポートフォリオ」は、株式100%で「国内株式20%、先進国株式50%、新興国株式30%」です。
p186
それでは、アクティブファンド選びの場合基準を簡単にご紹介しましょう。
まずチェックしたいのは、(1)運用実績です。これは目先のパフォーマンスではなく、長期的に見て安定的にリターンをあげているかどうか見る必要があります。そのためには、①トータルリターンと②シャープレシオを確認しましょう。
p188
そこで、トータルリターン(年率)と「カテゴリー平均差」を見てみましょう。
カテゴリー平均差というのは、「同じカテゴリーの投信のトータルリターンの平均と比較してどれくらい上回ったか/下回ったか」を示すものです。
p190
シャープレシオは、「リターン÷リスク」で計算します。つまり、シャープレシオが大きいほど運用の効率性は高いということです。
p191
ですから、アクティブファンドを選ぶ際は月報などで組み入れ上位銘柄を確認し、「インデックスファンドとの重複がないかどうか」を確認したほうがいいでしょう。
なお、一般にアクティブファンドを選ぶ際は「純資産総額」や「資金が安定的に流入しているかどうか」のチェックも必要です
p202
iDeCoは毎月お金を積み立てて運用する制度で、つみたてNISAに似ているところがありますが、運用の目的が「自分年金づくり」である点に大きな特徴があります。
節税メリットは一般NISAやつみたてNISAより大きく、運用益が非課税になるだけでなく、掛け金を拠出するとその分が所得から差し引かれて所得税や住民税が安くなります。また、受給時にも税制面でも優遇があります。税制メリットを重視するなら最優先で利用を検討したい制度といってもいいでしょう。一般NISAまたはつみたてNISAとの併用も可能です。
p205
iDeCoとつみたてNISAの使い分けは、「老後資産づくりを目的としていて60歳まで引き出せなくても構わない」場合は税制メリットが大きいiDeCoを優先して利用したほうがいいと思います。
つみたてNISAは解約の自由を重視する場合のほか、iDeCoで運用できる額以上を積み立て投資に回したい場合に利用するといいでしょう。
p206
なお、老後に向けた長期資産形成を目指す場合は、iDeCoや企業型確定拠出年金をベースに積み立て投資を行い、さらにつみたてNISAを組み合わせるのが最強といえます。
p208
運用中、ポートフォリオは年に1回程度はチェックし、当初のポートフォリオから10%以上のズレが生じていたらリバランスを行なうようにしたいところです。
一般的には、リバランスには2つの方法があります。
1つは、価格が上昇した資産を売却し、そのお金で価格が下落した資産を買う方法。
もう1つは、余裕資産を使って値下がりした資産を買い増す方法です。
しかしつみたてNISAでは、年間で投資可能な枠は再利用できません。つまり「リバランスのために一部を売却する」という方法は使えません。
このため、つみたてNISAで運用中のポートフォリオが崩れてきた場合、各投信への積み立て額を変え、比率が下がっている投信を多く、比率が上がっている投信は少なく買うようにします。資産配分が当初のポートフォリオに近づいたら、積み立て額をもとに戻せばOKです。
同じ積み立て投信でも、iDeCoではリバランスの方法が異なります。
iDeCoでは、価格が上昇した資産を売却し、そのお金で価格が下落した資産を買うのが最も簡単な方法です。
課税口座の場合、利益が出ている投信を売却すると税金が差し引かれてしまって運用効率がダウンするのですが、iDeCoであれば増加した資産を売却しても非課税なので、安心して「売ったお金で買う」リバランスを行えます。
なお、つみたてNISAでは運用期間中に一部を売却するケースもありえるでしょう。(中略)このように一部売却する際は、ポートフォリオのバランスが整うように3つの投信の売却額を決めるのがお薦めです。 -
長期投資なら株式に全振りしたほうがいいというのが分かった。
7つと言いつつ、なんだかんだたくさん紹介されていたので、分かりづらい構成だった。 -
『お金持ちになる方法ではなく、負けない投資を目指す方へ薦めたい一冊』
■読了時間 1時間30分
■この本をオススメする人
・つみたてNISAをこれから始める方
■感想
個別の金融機関の方ではなく、中立的な評価機関であるモーニングスターの代表が書かれた本ですので、営業色が見え隠れせず、内容に信頼がおけます。つみたてNISAという仕組みができた背景や、ポートフォリオの組み方に至るまで、投資初心者にとって"負けにくい投資"の方法を丁寧に解説している良書です。
基本的には難しい用語も使わず、ささっと読めてしまう内容にはなっていますが、逆に言うと他の資産運用方法との比較はあまり書かれておらず、タイトルのとおり「つみたてNISA」へ投資する前提で書かれた本ですので、自分でしっかり調べたあとに読むと、納得感をもって投資に踏み切れる本であると思います。 -
金融機関勤務でもない。ただ、興味はある。てか、詳しく調べとことないし。。。
そんな人に向いている内容でした。個人的には勉強になった。
積み立ててコツコツすることが先で実る可能性が高くなる事をわかりやすく噛み砕いて書いてくれてます。
積立ニーサに興味をもったはいいが、投資怖いわ。。。
そんな人に向けてる感じの内容。
この7本から選ぶかは別として、素人が知識を得るには十分。手に取ってみるべし。 -
投資、初心者に向けて長期積立の優位性や、投信の種類などが丁寧に解説されている。
どこを確認して銘柄を選んだら良いかがかなり丁寧に解説されて、この本を読んだ後だと、安心して積立NISAの購入ができる -
つみたてNISAはもちろんのこと、投資信託について理解できる良書である。
投資信託は、長期に、積立で、分散投資することで、負けにくい投資となる。
特に、定期積立(時間分散)することで、株価が高いときは少ない口数で、株価が低いときはたくさんの口数を買うことになり、その結果平均購入価格が下がる分利益が出やすくなる。いわゆるドルコスト平均法を実際の株価変動を例にわかりやすく説明している。
また、先進国株(50%)、新興国株(30%)、日本株(20%)と地域分散することも株価変動に強くなる。
そもそも投資信託そのものが様々な業態の会社への分散投資であるので、それに加えて時間分散、地域分散することで磐石な投資となる。
ちなみに、20年以上の投資の場合は、ポートフォリオに債券を加える必要はないとのこと。10年以下の場合は組み込みを検討する。
SBI証券や楽天証券を例としてポートフォリオ例も書かれているので、特に投資初心者は参考になると思う。
最後に、一般NISA、つみたてNISA、iDeCoの比較も行なっている。
【抜粋】
運用会社は投信メーカーで、証券会社や銀行は販売窓口である。
銀行や証券会社の投信販売ビジネスは、販売手数料が高い投信を次々に進めて売買を繰り返させて、手っ取り早く稼ぐ方法として蔓延してしまった。