なぜ、優秀な人ほど成長が止まるのか ― 何歳からでも人生を拓く7つの技法
- ダイヤモンド社 (2018年10月18日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
- / ISBN・EAN: 9784478106853
作品紹介・あらすじ
【その停滞感には「意味」がある。】「勉強家なのに知的さがない…」「読書家なのに説得力がない…」「経験は豊かなのに頼りない…」残念な人と一流の人、その差は紙一重――。入社1年目からマネジャー・シニア社員までが知っておくべき、何歳からでも人生を拓く「能力開発」の極意とは?
感想・レビュー・書評
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<本のタイトル>
なぜ、優秀な人ほど成長が止まるのか ― 何歳からでも人生を拓く7つの技法
<本の紹介>
序話 なぜ、優秀な人ほど、成長が止まってしまうのか ― 成長を止める「7つの壁」
第1話 【学歴の壁】 「優秀さ」の切り替えができない ― [棚卸しの技法]
第2話 【経験の壁】 失敗を糧として「智恵」を掴めない ― [反省の技法]
第3話 【感情の壁】 感情に支配され、他人の心が分からない ― [心理推察の技法]
第4話 【我流の壁】 「我流」に陥り、優れた人物から学べない ― [私淑の技法]
第5話 【人格の壁】 つねに「真面目」に仕事をしてしまう ― [多重人格の技法]
第6話 【エゴの壁】 自分の「エゴ」が見えていない ― [自己観察の技法]
第7話 【他責の壁】 失敗の原因を「外」に求めてしまう ― [引き受けの技法]
<感想・気づき>
・優秀な人ほど、成長が止まってしまう3つの落とし穴
1、学歴という落とし穴
学歴的優秀さ=勉強ができる=論理的思考力、知識の修得力が高い
職業的優秀さ=仕事ができる=直感的判断力、智恵の修得力が高い
2、実績という落とし穴
自分はそれなりに仕事をできると思うと、無意識の慢心に陥る
3、立場という落とし穴
いまの立場にしがみつき、新しい立場に順応できない
・3つの落とし穴は7つの成長の壁と言い換えられる
1、学歴の壁
2、経験の壁
3、感情の壁
4、我流の壁
5、人格の壁
6、エゴの壁
7、他責の壁
・知識と智恵は異なる
知識:言葉で表現可能、書物やWebで学ぶことができる
智恵:言葉で表現が難しい、経験や人間関係からしか学ぶことができない
・棚卸しの技法
経験から掴んだ智恵の棚卸を行う
1、一定期間の成長を振り返る
2、明確な課題意識を持って振り返る
これからの時代では、専門的な知識の価値が相対的に低下していき
それに対して、職業的な智恵の価値が向上していく。
・職業的な智恵を獲得することの3つの強み
1、職業的な智恵は古くならない
2、職業的な智恵は業種や職種が変わっても役に立つ
3、職業的な智恵は簡単には代替されない
・反省の技法
「直後」と「深夜」の追体験を励行する
1、直後の反対対話の技法(仲間と共にあれこれすぐ振り返る)
2、深夜の反省日記の技法(自分1人で自分の心の動きを振り返る)
優れたプロフェッショナルは「心と技」両方を同時に成長させていく。
書いて文章にすることで、俯瞰的なもう1人の自分から客観性をもたらす。
・心理推察の技法
会議では、参加者の心の動きを深く読む
人間は「理性的な存在」ではなく、「感情的な存在」である。
・能力開発において最もダメなのは自分で限界を決めてしまうこと。
才能が無いとかは関係ない。経験を積めば誰でも一定レベルは成長する。
・逆境を辛いと思いつつも、逆境による成長させてもらえると感謝すること。
・仕事中には複数の人格を使い分けることで、複数の分野で貢献していく。
作業者、管理者、経営者等。人格の使い分けが視座・視野が拡大する。
うまくできないのは才能が無いのではなく、精神的な規則体力が無いだけ。 -
・ビジネスを動かしているのは生々しい感情である。
・自分の心こそが、最高の教材になる。
・経営者は、必ずいくつもの顔を使い分けている。
・自分の仕事中の人格をふりかえる。
・プライベートでの人格をすべて洗い出す。
・自己限定が最大の壁になる。
・無意識の自己限定に気が付き、その抑圧から解放されること。
・脳細胞のせいぜい2割程度しか使わずに人生を終えていく。心の奥深くに宿る能力のごく一部しか開花させることなく、年老いていく。 -
田坂さんの著書も、相当数読んできました。繰り返しの内容も多いですが、説得力があります!
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・学歴の壁 経験からつかんだ知恵の棚卸
・経験の壁 直後と深夜の追体験を励行する
・感情の壁 心の動きを深く読む
・我流の壁 師を見つけ、同じ部屋の空気を吸う
・人格の壁 様々な自分を育て使い分ける
・エゴの壁 自分を見つめるもう一人の自分を育てる
・他責の壁 起こったトラブルの意味を深く考える -
成長に行き詰まったら再読してみる。
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手持ちの書籍を整理しようと思って、手放す前に読み直したら、今の自分にとって、必要なことが書かれていた。自己啓発本としては、難しくなくシンプルに書かれていてよいと思った。
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ビジネス書というよりは、「自己啓発書」という方が近いかな。
結局は、仕事は「人との関係」ということ。
自らの態度や心のありようを常に見つめて仕事をしていけ
ということが著者は言いたいのだと思う。
この本は自己啓発本の古典、デール・カーネギーの『人を動かす』みたいな感じかな。
・・・褒めすぎか(笑)