言葉の園のお菓子番 見えない花 (だいわ文庫)

  • 大和書房
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本棚登録 : 933
感想 : 93
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784479308577

感想・レビュー・書評

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  • 連句をテーマにした小説でした。連句を通して亡くなった祖母に想いを巡らせる場面はじんわりと心が温まる気持ちになりました。

    連句だけでなく主人公が新しい仕事を手に入れて奮闘する姿も素敵でした。

    セリフが多くて読んでいてちょっと疲れたときもありましたが(?)、ストーリーが綺麗で連句の世界に興味を持てた素敵な作品だと思いました

  • p.132「ずっと同じ町に住んでても、町もどんどん変わっていくでしょう?古い人はむかしを引きずって風景を見るけど、若い人は全然ちがう受け取り方をする。そこがおもしろい。ちがう世代の人と話すのって、一種の冒険だと思うんですよ。別の見方を知るための。そうやって、知らないものに触れることで、あたらしい言葉が生まれる」

    私の知らなかった世界、連句。
    「春」から連想する言葉だけでも、霞、かげろう、おぼろ。そして、初春、仲春、晩春。
    日本語の奥深さを改めて知りました。
    英語なら、spring ただ一言なのに。

    そして、私の知らない東京の地名。
    上野桜木、馬込、日暮里・・・。
    老舗のお菓子屋さんが出てくるたびにGoogleで場所を調べて。丁寧に読みました。

    この物語の中で、連句の会に集まってくる方々は老若男女、職業もいろいろ。
    異業種の方との出会い、そして連句を通して季節の移り変わりや土地の今昔を語りながら、ことばを大切に扱う時間って素敵だなぁと思いながら読みました。 

  • ほしおさなえさんの作品はどれも優しい雰囲気で包まれてる。言葉が柔らかい。
    優しいながらも背中をしっかり押してくれるような前向きさがあって好き。

    連句というのも初めて知った。

  • この続編をお友達が貸してくれたので、せっかくなので、一緒にこちらも借りて再読。
    連句のルールは相変わらず難しいけれど、実際に参加して続けていくと身につくんだろうなぁと思う。とはいえ、連句がわからなくても、この作品は楽しめる。
    人と人とのつながり。町、店、和菓子、季節などなど。身近でありながら、だからこそ、見過ごしているあれこれがつまっている。
    いっぱい伏線が張ってあるので、きっと続きもあるなぁと思っていたので、次を読むのが楽しみ。

  • ゆっくり優しい世界です。
    最後にチリっとするものがようやくやってくるくらい、ゆったりとしたお話でした。
    読み終わって思ったのが、こうやって感じ逃し、知らずに逃してきたものも多いんだろうなぁという喪失感。自分にも何かきっかけがないかなと将来へのいみなき期待。

    季節のお菓子は大事だなと力一杯思いました。

  • この本を読んで初めて連句というものを知りました。
    色々ルールがあって覚えられませんでしたが(笑)
    心が温まる文章で読みやすかったです。

  • [NDC] 913.6[情報入手先] 蔵書[テーマ] ライトノベルからの次の一歩

  • ほしおさなえさんの作品は、言葉が綺麗で、常にゆったりとした時間が流れている感じがして好き。
    この作品は、連句という私には馴染みのない世界の話なんだけど、ちょっと興味がわいた。
    道具もいらないし、気楽にできそう。

  • この作品を読んで初めて連句の事を知りました。
    ルールは難しそうだけど世代や性別が様々な人たちと作り上げ、出来上がっていく連句に言葉の美しさを覚えました。
    そしてこの作品を手に取ったきっかけが書店のポップを見てだったのでやっぱりポップって重要だよなぁ…と。作中の月替わりのお菓子も美味しそうで、東京へ行った際は食してみたいものです。1冊目読み途中でしたがこれからの主人公や登場人物の行く末も楽しみに次のシリーズも読み進めたいです。

  • 「連句」詳しいことはよくわからないけど…
    続きが気になる。

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著者プロフィール

1964年東京都生まれ。作家・詩人。95年「影をめくるとき」が第38回群像新人文学賞優秀作受賞。2002年『ヘビイチゴ・サナトリウム』が、第12回鮎川哲也賞最終候補作となる。16年から刊行された「活版印刷三日月堂」シリーズが話題を呼び、第5回静岡書店大賞(映像化したい文庫部門)を受賞するなど人気となる。主な作品に「菓子屋横丁月光荘」シリーズ、『三ノ池植物園標本室(上・下)』など。

「2021年 『東京のぼる坂くだる坂』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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