言葉の園のお菓子番 孤独な月 (だいわ文庫)

  • 大和書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (312ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784479308843

感想・レビュー・書評

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  • 2024/02/25 読了。

    図書館から。

    ひとつばたごのメンバーの背景や堅香子時代の話も出てきたり
    広がる感じがいいですねぇ。

    一葉も就職が決まって、
    ポップ屋さんも続くみたいでこの先も楽しみ。

    蛍ちゃんの妹の海月ちゃんがいいキャラしてる!

  • 連休最終日、あまりの暑さに、せめてお気に入りのシリーズを読もうと思い立つ。

    久しぶりの一葉さん。
    連句結社ひとつばたごの人たちとのつながりで、めでたく身の振り方も決まる。

    この巻では、三回の句会が行われる。
    歌仙(一つだけ半歌仙)ができあがるまで、それぞれの人の近況や過去が語られ、まさに「座」談会が再生されていくかのよう。
    物語がほとんど句会の様子で構成されている…かのような印象を受けた。
    その間、蒼子さんが連れ合いをなくし、治子さんが堅香子の危機を救ったことが明かされ、一葉の幼馴染の怜さんに子どもが授かる。

    プロットが張り巡らされ、凝った小説が多いいまどき、こういうゆったりした小説は貴重かも。

  • ひとの繋がりと言葉の繋がり。
    込められた想いを汲み取る為には、色々な人と話すことが大切だと改めて思えました。
    「自分」は一人だけど、独りでは無いんですね。

  • 喪失の痛みを波に例えた言葉、人を月に例えた言葉がとても印象的でした。悲しみに暮れる人の力になりたい、寄り添いたい、けれど実際その場になると何も言えない自身を不甲斐ないと感じていたけれどそれは傲慢で余計なお世話な感情だったなと思いました。太陽の光を反射するだけの月、でもその月の光が誰かのなかに住みついてほんのり心を照らす、
    自分が誰かのなかに住みつけるとは思えないけれど、もしそうなれたのならその光を陰らせぬよう光を構築してくれた存在や自分に対して誠実でありたいと願う読了日でした。
    ひとつばたごの花は私もそのうち実物を見に行きたい。

  • 2冊目だけど、連歌難しい。
    よく付いてる、これは付きすぎの加減が
    さっぱり分からん。
    正直、話の筋よりもそっちが気になる。
    江戸の方々は高尚な遊びをしてたんだなあ。

  • 亡き祖母の跡を引き継ぎ、連句会ひとつばたごのお菓子番になった一葉。
    そこで出会う人達も魅力的。
    私が好きなのは高校生の海月ちゃん。
    言葉遣いはちょっと問題ありだけど、素直で意外としっかりした考えの持ち主。
    続編にもたくさん出てくれることを期待してます。

  • 連句の世界も人生も深いなと感じた。

  • 「しあわせの味」
    何か足りない。
    趣味の一環であっても販売をしている人と並べるなら、見せ方に工夫が必要だが思いつかないよな。

    「砂を吐く夜」
    子供の感性は。
    大人になるにつれて失った世界を見る子どもたちは、考えつかない事を教えてくれる事もあるよな。

    「生を謳歌す」
    昔の縁が再び。
    素性を知っているからこそ、しっかりとした面接をせずとも安心して任せることができるのだろう。

    「旅人の本」
    突然の別れに。
    今まであった普通の日常を奪い去る死は、誰も予測出来ないからこそ最期の瞬間は大切になるよな。

    「なんじゃもんじゃ」
    最期に遺した。
    周りに気を使わせてしまうかもしれないが、家から出て友人と会うのも気分転換の一つになるだろ。

    「孤独な月」
    墓参りに行く。
    場所さえ分かれば来ることは出来るが、特別な日が近々あるのならば皆で久しぶりに会いたいだろ。

  • 連句のお話、2冊目。
    だんだん連句のことがわかるようになりました。面白そうだけど、言葉を生み出すのはすごく難しそう。アイデア、感性、気づき、色んなものが必要になりそうです。第3弾が出るのが楽しみです。

  • シリーズ第二弾。
    連句会「ひとつばたご」で治子さんの代わりにお菓子番になった一葉。
    毎月のお菓子は美味しそうだし、連句は難しそうだけれど面白そう。
    治子さんが亡くなってから一年。
    亡くなった人も生きている人も、月の光のように見守ってくれている。

    「接する、切れる、でも、一点ずつつながっているからほどけてしまうことはない。鎖のように」
    「切れるから覚えている」
    人との関係と、連句を重ね合わせた表現。
    なるほどなぁ。

    海月ちゃんは随分個性的だけれど、そんな若い人も温かく受け入れてくれる「ひとつばたご」のメンバーが、とても良い。

    読み続けたいシリーズ。

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著者プロフィール

1964年東京都生まれ。作家・詩人。95年「影をめくるとき」が第38回群像新人文学賞優秀作受賞。2002年『ヘビイチゴ・サナトリウム』が、第12回鮎川哲也賞最終候補作となる。16年から刊行された「活版印刷三日月堂」シリーズが話題を呼び、第5回静岡書店大賞(映像化したい文庫部門)を受賞するなど人気となる。主な作品に「菓子屋横丁月光荘」シリーズ、『三ノ池植物園標本室(上・下)』など。

「2021年 『東京のぼる坂くだる坂』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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