- Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
- / ISBN・EAN: 9784479392392
感想・レビュー・書評
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自分の中の当たり前がことごとく揺さぶられました。
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小説、小説論、エッセイなど、この作家の本はわりと読んできたと思うが、この対談形式の、話し言葉で書かれたものは、今までの私の持っていた作家のイメージとは、ちょっと違っていて、最初慣れるまで違和感があった。
わかりやすい言葉で書かれているが、どんどん読み進むというわけではなく、いちいち読むのを止めては「考える練習」をしながら読んだ。そういうふうに読むようにできていたと思う。
ハッと気づかされることが、たくさんたくさん書いてあった。目次を抜き出そうかと思ったが、どれもこれも抜き出したくなり無理。そばにいつも置いて、たまにチラチラ見たい感じだが、これは図書館の本であった。購入するべきだろう。
一番印象に残ったのが、ペットショップの話というのが自分でもどうかと思うのだが。 -
保坂氏の言う「考える方法」は「正解」を考えることではなかった。
正しさ、客観性、冷静を嫌い、すぐに回答を求めず、論理も否定する。論理や言葉は「枷」になって世界を限定している。朝起きて寝るまで我々は枠の中で枠に疑いを持つことなく動かされている。我々は経済活動にカウントされない時間を送れなくなっている。それをさせている相手を「やつら」と呼ぶ。やつらは強い力学である。そこから抜け出すにはまずそこに枠があることに気づかなくてはならない。iPhoneのような便利なテクノロジーなんていらない? -
社会の
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8/4読了
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こういう本を選挙前に読まないとだめだな。「テンプレート化した思考」にいかに抗うか、が心に残る。
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前半はそれほどでも無いんだけど、中盤以降からぐいぐい面白くなってきた。繰り返し読み続けたい一冊。
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たとえば村上春樹に「何枚レコード持ってます?」って訊いて、「ずいぶんたくさんあるみたいだ。しかしまだ十分ではないとしか答えようがない」って云われて、「は?なに言ってんのおまえ」ってなったとします。
そんな村上春樹ってどんな思考回路してんのかを、噛み砕いて言語化してくれたような、そんなイメージの本です。
「考える」こととは、いつも決断を下すためにあるのではない。出来事をあるがままに一旦受け止める。本能的に感じた違和感を逃さない。いかにも正論だったり、あまりにも理にかなってたりすることに対して素朴な疑問を持つ。そもそも「意味」って何?みたいな疑問も持つ。ようなことをいうのではないかしらと思いました。
作家がべらべらしゃべくるタイプのこの構成は、普通に説明されたものが書いてあるよりかえって「考える練習」にもなる。