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- Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480017116
作品紹介・あらすじ
ヒューム、諭吉、ナイトという三つの偉大な知性が、近代の黎明期に見出した共通の主題「保守的自由主義」を抽出。保守思想と自由主義の相克を超える道筋をさぐる。
感想・レビュー・書評
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東2法経図・6F開架:311.4A/Ka88h//K
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本書の副題にある「保守的自由主義」。保守と自由主義の組み合わせを一見意外に思ったが、そもそも著者がここで言う保守は復古主義や宗教原理主義ではなく、むしろこれらと対立する「近世以来の世俗的秩序の伝統」とのこと。同時に著者は、保守も自由も、超越的で絶対的価値をもつイデオロギーとは捉えない。なるほど、そう見ると保守と自由主義の調和の余地がありそうだ。
そして著者は、「健全な懐疑主義に基づく権力平均としての法の支配とそれを支える動態的バランス感覚」が保守的自由主義のエッセンスだとする。ここでいう法の支配は、国家から社会に対する一方的なものではなく、立憲主義とも言え、メディアや一般市民も担い手になるもののようだ。著者が系譜として挙げるヒューム、福澤、ナイトの各論は自分には難解だったが、著者の論に、保守という語の多義性と可能性を見た。
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