とりかえばや物語 (ちくま文庫 な 12-1)

著者 :
  • 筑摩書房
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感想 : 17
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  • Amazon.co.jp ・本 (265ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480025975

感想・レビュー・書評

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  • “現代語訳で華々しく蘇った”「とりかえばや物語」。
    きらびやかで愛嬌のある様相がいとなつかしくもいとわしい左大臣の姫君と
    うりふたつながら、姫君よりもなよなよとなまめかしく儚げであわれな若君が
    男女の性を取り替えて成長する物語。

    っていうか「いとなつかしくもいとわしい」のどこが現代語訳なんだ?

    読み始めて、その近代語訳にちょっと後悔したものの、けっこう面白かったです。
    たまに「いとあわれ」なんて文を読むのもいとおかし。

    平安末期の文学ながら、すでに男女入れ替わりというテーマもあったんだ〜と思うと、文学って本当に普遍的なんだなぁと思うのでした。

  • え、なんで男が妊娠すんの!?
    という、もー、古典ってけっこうなんでもあるんだなあという話。幾つかやたらツボに入るところがあって、ひたすら笑いながら読めた。そんな古典。

  • ありえない話だ、とわかっていても、ついつい読み進めていってしまう。
    そんな作品。
    笑える、面白い作品。

  • 『ざ・ちぇんじ』の原作にもなった古典。古典の割に堅苦しいどころかスキャンダラスなストーリーです。正妻の娘と妾の息子が性別とは逆に育てられて…それでも矢張りどこかで本来の性に忠実な部分が出てきて…最後まで二転三転。古典の常識を持って挑むと目から鱗です。

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著者プロフィール

中村真一郎(なかむら・しんいちろう)1918年、東京生まれ。東大仏文科卒。42年、福永武彦、加藤周一らと「マチネ・ポエティク」を結成し、47年、『1946文学的考察』を刊行する一方、『死の影の下に』で戦後派作家として認められる。以後、小説、詩、評論、戯曲、翻訳と多分野で活躍。王朝物語、江戸漢詩にも造詣が深い。作品に『回転木馬』、『空中庭園』、『孤独』、『四季』四部作、『頼山陽とその時代』、『蠣崎波響の生涯』他多数がある。

「2019年 『この百年の小説 人生と文学と』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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