モモヨ、まだ九十歳 (ちくま文庫 む 5-1)

著者 :
  • 筑摩書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (247ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480030832

感想・レビュー・書評

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  • 群ようこのエッセイ『モモヨ、まだ九十歳』を読みました。
    群ようこの関連作品は8年近く前に読んだ沢木耕太郎の旅をテーマした対談集『貧乏だけど贅沢』に収録されている、群ようことの対談『だから旅はやめられない』以来なので久し振りですね。

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    パンダが見たい。新幹線で一人上京してきたモモヨ九十歳。
    カルバン・クラインのショー・ウィンドウに見とれるわ、ディズニーランドを駆け回るわ、靖国神社には目もくれず東京ドームにまっしぐら。あふれ出る好奇心、面白がり力全開のスーパー・グランドマザーはいかにして出現したのか。
    七人の子供を育てることが人生だった。
    時代にはまだすがすがしい折り目正しさがあふれていた。その自由人ぶりを見て「あんないじわるバアさんに自分もなりたい」と願う孫が綴る涙と笑いの女一代記。
    【解説: 関川夏央 】
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    1992年(平成4年)に刊行された作品……90歳のモモヨおばあちゃんの素晴らしい人生を描いたエッセイです。

     ■Ⅰ
      ・上野動物園パンダ事件
      ・相撲とホーネッカーと東京ドーム
      ・スペース・マウンテンに乗りたいよ
      ・“モンスラ”って何だ
      ・パワー全開
      ・「ありがとう」か「ふーん」か?
      ・朝起きて、まず散歩
      ・ダイエットはむずかしい
      ・夜明けの花札
     ■Ⅱ
      ・洗い張りにお針
      ・発明狂の父と夫
      ・リヤカーを引いて
     ■あとがき
     ■文庫版あとがきにかえて
      ・九十二歳のモモヨ
      ・モモヨ、まだ九十五歳
     ■解説 年増聖少女・群ようこのできたあと 関川夏央

    パンダが見たい、東京ドームを見学したい、ディズニーランドで遊びたい東京で遊びたい……と、新幹線でひとり上京してきたモモヨ、90歳、、、

    好奇心旺盛でおシャレな祖母の物語……まだまだ元気な〈その後のモモヨ〉を加筆。

    群ようこが、好奇心旺盛でお洒落な90歳の祖母モモヨの素晴らしい人生を描いた作品……モモヨの元気なエピソードから始まり、後半では彼女の半生が綴られています、、、

    自分らしく生きるモモヨに元気をもらったし、自分も年を取ったらモモヨのように生きたいなー と感じましたね……高齢者の生き方について考えさせられる素敵なエッセイでした。

  • 九十歳にして、足腰しゃんとして、好奇心旺盛なおばあちゃんの話。
    夫を亡くし、戦中戦後と七人の子供を育て、苦労しながらも自分の好き嫌いは断固として譲らない。
    こんな元気に長生きしたいもんです。
    いい家族に囲まれ、だからこそ幸せな老後なのでしょう。

  • モモヨが90歳でもピンピンと動いているのがすごいなぁと思った。高齢になっても縄跳びをやろうと意気込んだりお散歩したりゲートボールをしたり、自分も元気に活発に歳を取りたいなぁと単純に思った。好奇心を忘れずに、やりたいことをやってやりたくないことはやらない、サッパリと生きるのは格好いいなと思った。

  • 明治生まれのパワフルなおばあちゃんモモヨさんの話。
    どんなときも自分に素直に、やりたくない事はしないで好きなことをやる。いくつになっても好奇心を忘れずに興味を持ったら突き進む。もらったプレゼントも気に入れば「ありがとう」そうでなければ「ふーん」
    考えても仕方のない事はくよくよ考えない。
    これが長生きの秘訣なのだろう。とてもマネ出来そうにないけれど…。

  • パワフルなおばあちゃんの話。自分のおじいちゃんとそっくりで、嬉しい気持ちになった。ただ長く生きるだけじゃなくて、こんな風に、自分のやりたいことを貫きながら楽しく生きられたらいいなと思いました

  • モモヨばあちゃんの強さ 元気さ 賢さがかわいくて かっこいい!!
    こんなおばあちゃんになりたい、パワフルすぎるかしら??笑

  • モモヨばあさまがとにかくあっけらかんとして明るく人生を謳歌する様子が面白かった。
    夫亡き後、周りに色々言われても、言いたい人には言わせておけば、と受け流していたという姿勢もいいなと思った。
    こんな風に逞しく、泣き言を言わずに淡々と生きて行くって難しい。
    モモヨばあさまのように、喜怒哀楽をハッキリ表現して、伸び伸び歳を取れたらいいなーと心から思った。

  • 2013 5/18

  • はじけた老人はいつの時代も良いですな。

  • ずっと創作だと思って読んでいたら、最後に実話エッセイと判明。
    かるーく読みながすエッセイ本という感じ。
    「一般的に歳をとると、「すべてを許す、神様のような人」になることを期待されたるする。でもうちのばあさんは、長谷川町子のいじわるばあさん。そしてそれが幸せなのだ」というようなのを読んで、ははーとなった。そうだな。別にみんな神様のようにならなくても、ばあさんになっても自由に生きれりゃ、それがいいわなぁ。

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著者プロフィール

1954年、東京都生まれ。日本大学芸術学部卒。数回の転職を経て、78年、本の雑誌社に入社。デビュー作『午前零時の玄米パン』が評判となって、作家専業に。「無印物語」で人気を博す。『かもめ食堂』『れんげ荘』『三人暮らし』など著書多数。

「2023年 『老いとお金』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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