シェイクスピア全集24 ヘンリー四世 全二部

  • 筑摩書房
3.81
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感想 : 13
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  • Amazon.co.jp ・本 (480ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480033246

感想・レビュー・書評

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  • 「ヘンリー四世の治世は貴族の叛乱と鎮圧に明け暮れた。そのかたわらで放蕩息子の王子ハルは、大酒飲みのほら吹き騎士フォルスタッフとつるんで遊び歩くが、父の忠告に一念発起し、宿敵ホットスパーを執念で討ちとる。父の死後、ハルはヘンリー五世として期待を背負って国王の座につく―。ハルとフォルスタッフの軽快な掛け合いが見どころの人気英国史劇。」

  • 最後にフォルスタッフがヘンリー五世に拒絶されてしまうのは寂しすぎて脱力。
    『ウィンザーの陽気な女房たち』では
    最後には「暖炉の火を囲んで笑い合」う中に入れてもらえるのでギャップでさらに辛い。

    名誉についてのフォルスタッフの台詞よかった。

    『リチャード二世』がコンパクトにまとまっていた分、
    本作は長く感じた。

    ハル王子の放蕩ぶりや家臣たちの不穏な空気を楽しむことが出来ず
    比較的苦手なタイプの作品だと感じた。

  • シェイクスピア全集24 ヘンリー四世 全二部
    (和書)2014年01月24日 22:50
    シェイクスピア 筑摩書房 2013年4月10日


    面白くて次巻が楽しみです。

    もう一度読み直したい作品もいっぱいある。

    シェイクスピアは本でしか読んだことがない。劇は一度も観たことがない。なんだか不思議な感じだ。日本の劇団で配役が気に入ったら観に行ってみたいな。

  • シェイクスピアの史劇は苦手なのですが、比較的読みやすかったですが。実際にシェイクスピアの時代にこの芝居を観た人が感じたものと、現代の日本人が感じるものには、かなりの幅があるだろうと思う。

  • 読書日:2017年8月1日-8月4日.
    Original title:Henry IV.Part 1 and Part 2.
    Author:William Shakespeare.
    Hal皇太子程、自由奔放な王子様は居ません。
    彼と彼の親友達や酒場の女将達の会話や、
    言葉遊びが面白く、読んでいて非常に面白く感じられます。
    貴族階級に属する彼の言動が往々にして目も当てぬ様で、
    このまま戴冠式を挙げてHenry Ⅴ.として即位なさったら…
    とEnglandの行く末を案じてしまいました…。

    第二部の最後で、父王の遺体と共に此迄の言動を置き去り、
    統治者として振る舞う意志の強さに感嘆しました。
    三人の弟王子と共に、特に直ぐ下のJohn of Lancaster王子が、
    しっかり者なので良き治世となる事を思わせました。

  • ヘンリー五世や取り巻きのおちゃらけたシーンが結構盛り込まれているが、冗長で、その必要性が分からなかった。

  • 観劇前に読了。フォルスタッフはじめ、台詞はやはり声に出して動きがある方が圧倒的に楽しい。

  • 第一部
    ヘンリー4世の治世下のイギリス。皇太子ヘンリーの放蕩。ホットストッパー、ウェールズの豪族グワンダーなどによる反乱。ヘンリー皇太子による追討。

    第二部
    ホットストッパー亡き後の反乱軍との交渉。次第に弱ってくるヘンリー4世。成長した皇太子ヘンリー。ヘンリーの放蕩時代の友人フォルスタッフ。

  • フォルスタッフが有名な『ヘンリー四世』だが、なんとなく読まずに来てしまった。
    福田恒存からシェイクスピアを読み始めた自分は、一番好きなのは小田島雄志さんの軽快な笑いに満ちた訳業である。このちくま文庫の松岡和子さんの訳は、もちろん福田より読みやすく今風だが、特にずば抜けた特徴はないような気がする。特にシェイクスピアの史劇はあまりストーリーが面白くないので、凡庸な印象を受けてしまう。
    『ヘンリー四世』第1部・第2部は、老いた友人フォルスタッフらと放蕩三昧に暮れていたハル王子が、突然改心し、勇ましく武勲をあげ、さらに王位につくという筋。このハル王子の心理はどうもあまり魅力的でなく、やはり本書が人気だったのはフォルスタッフのおかげである。
    全般にシェイクスピア劇の人物はみんな凄まじく饒舌で、当時はアクション映画のような演劇はなく台詞の豊穣さで観客を楽しませるのが王道だったのだろう。
    それにしてもフォルスタッフの、まるでラブレーの小説のような、ナンセンスなユーモアの噴出は素晴らしい。結局はヘンリー五世となったハル王子に見捨てられ、フォルスタッフは追放されるに至るのだが、「王の道」はかくも冷酷に余計なモノを排除していくのか、と淋しい感じがする。フォルスタッフが王子の青春時代の放蕩の象徴で、どうしてもそれを切り捨てなければならないとしても、王にはやはり道化が必要だ。シェイクスピアは、まだ王の分身、「道化」を発明していない。

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著者プロフィール

1564-1616。イギリスの劇作家・詩人。悲劇喜劇史劇をふくむ36編の脚本と154編からなる14行詩(ソネット)を書いた。その作品の言語的豊かさ、演劇的世界観・人間像は現代においてもなお、魅力を放ち続けている。

「2019年 『ヘンリー五世 シェイクスピア全集30巻』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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