朝鮮民族を読み解く: 北と南に共通するもの (ちくま新書 21)

著者 :
  • 筑摩書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (220ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480056214

作品紹介・あらすじ

北朝鮮・韓国ともに"近代化"に向けてじつは共通の苦闘を演じている。宗族を中核にした自分たち「ウリ」とそこから排除された他人たち「ナム」の間の深淵は埋められるのか。かたくなな「儒」の世界と大らかな「野」の世界に接点はあるのか。「恨(ハン)」はいかにして解けるのか。朝鮮民族の根底にある思考行動様式を自らの体験に重ねあわせながら率直な眠で描きだす、真の理解のための一冊。

感想・レビュー・書評

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  • 半島人の性情や、そのバックグラウンドについて述べる。
    ま、研究としてはそれで良いと思うが日本人からしたら、ただうざいとしか思えない。いつも思うが、なぜ日本人だけが相手を理解して引くことが前提なのだ。
    相手が日本人を理解して日本人に合わせる側面があって然るべきだろう。

    古田先生、この本では半島人への愛情いっぱいだが、数年後には非韓三原則提唱するようになられる。
    そういうことだろう。
    要は、良い加減にしろよ。

  • 小倉紀蔵とともに、韓国・朝鮮のエキスパートとして広く知られる著者が、みずから体験した数多くのエピソードを交えつつ、コリア民族の精神構造について論じた本です。イデオロギー・フリーな韓国・朝鮮の入門書として、おもしろく読みました。

    厚かましくおしつけがましい、それでいて限りない甘えを抱擁している「ウリ」の圏域と、日本よりもはるかに西欧流の個人主義が根づいていると錯覚させる「ナム」の圏域の双方をていねいに描き出し、「理と気」や「恨」といったコリア民族の精神を読み解くためのキー・ワードについて解説しています。

    大胆な理論的枠組みで韓国人・朝鮮人の精神構造を明快にまとめる小倉紀蔵の本に比べると、具体的なエピソードに密着した、やや落ち着いた議論になっているように感じました。

  • 朝鮮民族に対しての見方が変わるかも。否、やはりと改めて納得するかも。

    著者の体験談も通じながらなので、分かりやすい。
    単に儒教と言っても、朱子学の影響が多分にされているのな。

    メディアで流れる北朝鮮なんかが、実際どうなのか。
    実際の庶民の暮らしが気になる一冊でした。

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著者プロフィール

1953年、横浜市生まれ。慶應義塾大学文学部史学科東洋史学専攻卒業、慶應義塾大学大学院文学研究科東洋史専攻修士課程修了。ソウル大学大学院国語教育科に留学。博士(法学)。韓国の延世大学・漢陽大学の日本語講師、下関市立大学経済学部専任講師、筑波大学社会科学系助教授を経て、2000年から筑波大学社会科学系教授を務め、2019年に退官。2003年から2005年には第1回日韓歴史共同研究委員会委員、2007年から2010年にも第2回日韓歴史共同研究委員会委員幹事を務めた。東洋政治思想史や東アジア文化論、韓国社会論、北朝鮮政治を専門にしながらも、西洋の哲学・思想をその独自の視座から読み解く著作も発表。著書に『悲しみに笑う韓国人』(ちくま文庫)、『東アジアの思想風景』(岩波書店。1999年度、サントリー学芸賞)、『東アジア・イデオロギーを超えて』(新書館。2004年度、読売・吉野作造賞)、『ヨーロッパ思想を読み解く』(ちくま新書)、『使える哲学』(ディスカバー・トゥエンティワン)ほか多数。

「2020年 『旧約聖書の政治史』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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