思想としての全共闘世代 (ちくま新書 613)

著者 :
  • 筑摩書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (219ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480063151

作品紹介・あらすじ

団塊(全共闘)世代と言われる人たちがまもなく定年を迎える。社会変革を夢見て活動し、その後、高度成長期を走り抜け、戦後の一時代を切り拓いた全共闘世代とは、何者だったのか。そして全共闘運動とはいったい何だったのか?個人的経験から語りはじめ、この世代の意味を思想としてとらえなおす、同世代から団塊ジュニアまで必読の論考。

感想・レビュー・書評

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  • 学生運動について何も知らなかったが、当事者の経験からおおまかな構図や考え方を認識できた。

  • 結果よりも今何をおかしいと感じているかといった発想が全共闘の出発点。討論という形で問いかけの輪を広げるが、最終的基準は個人の選択におく。

    団塊世代の基本的な考え方、思想、ひとつの時代。

  • 全共闘運動とは何だったのかがよく分かる。歴史、目的、党派の違い。
    革マル、中核、ブント、三派全学連、赤軍などの違いが分からない人ほど読む価値がある。

  • 三島由紀夫対東大全共闘を見て、学生運動とは何だったのかを知りたくて手に取った。

  • かじり読み。三島由紀夫との討論の映画を見て、あの全共闘の観念的で、まったく実務的でなく、ゆえに何ら役に立たないであろう世界観の意味がわからず、それを知るために借りた一冊。

    さらっと読んで目的にかなったものではあったが、まったく、実務的でないところにはやはり興味が続かず、読了しませんでした、、、

    抜粋

    (あの頃は)知的階層としての学生がまず先頭に立って状況を切り開くという感覚が、まだ生きていたのである。

  • 全共闘世代による回顧「あれはなんだったのか」

  • 5/6
    生な実感としての全共闘。

  • 「もちろん、空想的だから即現実的で無意味なのではない。全共闘的な空間にはさまざまな思考を解き放つ「空想」の力があった。その意味で空騒ぎには、十分に意味があるのだ、とぼくはかんがえている」208

  • 個人的な体験で溢れ返ってる分、読み込みやすい。
    満足度8

  • [ 内容 ]
    団塊(全共闘)世代と言われる人たちがまもなく定年を迎える。
    社会変革を夢見て活動し、その後、高度成長期を走り抜け、戦後の一時代を切り拓いた全共闘世代とは、何者だったのか。
    そして全共闘運動とはいったい何だったのか?
    個人的経験から語りはじめ、この世代の意味を思想としてとらえなおす、同世代から団塊ジュニアまで必読の論考。

    [ 目次 ]
    第1章 一九六六年の東京
    第2章 戦後民主主義と空想
    第3章 六〇年安保と三派全学連
    第4章 全共闘運動―一九六八年
    第5章 全共闘運動の転回―一九六九年から七〇年代へ
    第6章 七〇年代―市民社会の風景
    第7章 八〇年代
    第8章 九〇年代から現在へ
    第9章 二十一世紀あるいは、ささやかな小括

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著者プロフィール

1947年、岡山県津山市に生まれる。福岡でだいたい育つ。’79年から執筆活動をはじめ、駿台予備学校講師(論文)も行う。評論家・哲学者とよばれることもあった。2007年没。著書に『思想としての全共闘世代』(筑摩書房(ちくま新書)、2006年)『考える技法』(PHP研究所(PHP新書)、2005年)『絵と文章でわかりやすい!図解雑学 現代思想』(ナツメ社、2004年)『ガイドブック哲学の基礎の基礎』(講談社(講談社+α文庫)、2003年)『考える力がつく論文の書き方』(大和書房、2002年)『そうだったのか現代思想』(講談社(講談社+α文庫)、2002年)『現代社会のゆくえ』(彩流社、2000年)『自分というもんだい』(大和書房、1997年)『哲学通になる本』(オーエス出版、1997年)『小阪の合格小論文』(東京書籍、1997年)『ことばの行方・終末をめぐる思想』(芸文社、1997年)『はじめて読む現代思想 1 水源編』(芸文社、1995年)『はじめて読む現代思想 2 展開編』(芸文社、1995年)『日曜日の図書館』(小山 慶太 他との共著、増進会出版社(Z会出版)、1995年)『市民社会と理念の解体』(彩流社、1994年)『コンテンポラリー・ファイル』(彩流社、1994年)『現代思想のゆくえ』(彩流社、1994年)『自己から世界へ』(小阪 修平 他著、春秋社、1992年)『歴史的実践の構想力』(廣松 渉との共著、作品社、1991年)『ORGAN 10』(現代書館、1991年)『社会主義の解体』(小阪 修平 他編、現代書館、1990年)『ORGAN 9:社会主義の解体1990』(小阪 修平 他、現代書館、1990年)『わかりたいあなたのための現代思想・入門』(小阪 修平 他著、JICC出版局、1989年、宝島社文庫ー宝島社、2000年)『非在の海』(小阪 修平著、河出書房新社、1988年)『オルガン 3』(現代書館、1987年)『オルガン 2:欲望の市民社会論』(小阪 修平 他編、現代書館、1987年)『思考のレクチュール 5:地平としての時間』(小阪 修平編、作品社、1987年)『思考のレクチュール 4:記号の死』(小阪 修平編、作品社、1986年)『思考のレクチュール 3:存在への往還』(小阪 修平編、作品社、1986年)『オルガン 1現代思想批判』(小阪 修平 他編 現代書館、1986年)『思考のレクチュール 2: 生命のざわめき』(小阪修平 編著、作品社、1986年)『わかりたいあなたのための現代思想入門 2 日本編』(小阪 修平 他著、JICC出版局、1986年、1990年)『現代社会批判 の彼方へ(との対話 5)』(見田 宗介との共著、作品社、1986年)『現代思想批判 言語という神(との対話 4)』(栗本 慎一郎との共著、作品社、1985年)『イラスト西洋哲学史』(小阪修平著、ひさうち みちお画、JICC出版局、1984年)『資本論 FOR BEGINNERSシリーズ イラスト版オリジナル 17』(ダヴィッド・スミス著、フィル・エバンス画、小阪修平訳、現代書館、1983年)『マルクス FOR BEGINNERSシリーズ イラスト版オリジナル 3』(エドワルド・リウス著、小阪修平訳、現代書館、1980年)などがある。

「2000年 『現代社会のゆくえ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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