日々是修行 現代人のための仏教100話 (ちくま新書)

  • 165人登録
  • 3.74評価
    • (10)
    • (14)
    • (15)
    • (3)
    • (0)
  • 20レビュー
著者 : 佐々木閑
  • 筑摩書房 (2009年5月9日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480064851

日々是修行 現代人のための仏教100話 (ちくま新書)の感想・レビュー・書評

並び替え:

表示形式:

表示件数:

  • 仏教、おもに原始仏教…釈尊が説いた仏教とはこういうものだったのだという本。現在、葬祭行事を担当することが多い日本のお寺とはイメージが違う仏教の原点の考え方をわかりやすく解説している。仏教に絶対神がいないのも納得できる。

  • 前回読んだ時の印象は、数学の本を読んだ後にやな読んだためか入ってこなかったが、今回後半を読んでみたら、ものすごい拾いものの多い方で感心した、著者は理系の工学部出身だが、非常に仏教に明るい

  • 読みやすい読みきりの100講話。ケガレに関する著者の歴史認識など必ずしも共感できない部分もあったが、寺の役割(葬礼を除く)が、〈理性〉を独占/僭称する大学に奪われてしまっている今日、大学の先生でもある両義的な立場の著者の本書のような話を聞く/読むという体験を通じて、読者は多少なりとも仏教的な自発と主体をはぐくむことができる。

  • 以前TVでとり上げられた素粒子物理学者、故・戸塚洋二氏のお話の中で、佐々木閑(ささき・しずか)氏のことが触れられ、とても興味を持っていました。
    佐々木氏が科学者から仏教学者に転身したと言う経歴も。

    今回、佐々木氏の「犀の角たち」と共にこの本を買い読み始めたのですが、非常に驚いたというのが実感です。
    と言うのは、佐々木氏の本を読んだのは初めてなのですが、私が感じ、思っていることがあまりに多く語られているのです。
    また、違った観点からの発見も。

    以前は小乗仏教と呼ばれ、それが誤解を招くと現在は上座部仏教と呼ぶことがほとんどですが、それを敢えて小乗仏教と呼び、その意味を正しく理解してほしいと願われているところは、なるほどそう言う方向性もあったのかと思ったり。
    日本に伝わった仏教は大乗仏教と言われ、小乗仏教と全く違った体系をしています。
    私はどちらかと言うと(小乗仏教)上座部仏教と言う釈迦がいた頃の原始仏教に近い仏教にとても興味があります。
    それは仏教を宗教の一つとして捉えるのではなく、哲学として学びたいと思っているからなのかもしれません。
    そして仏教の教えの中で、私が疑問に思っていたことも読むうちに氷解していきます。
    釈迦が本来導きたかったのは、絶対的な存在にすがることではなかったのですね。
    生きることは「苦」である・・。そこからいかに「苦」と向き合うのか、それは自分の中に答えがあると言うことなのだなと思います。

    また私の心の拠り所となったチューラパンタカ(周利槃特・しゅりはんどく)のお話もこの本に載っていて感激。
    釈迦の弟子であったチューラパンタカと言う人はあまり賢い人ではなかったので、修行が上手く出来なかったそうです。他の弟子にも呆れられるほど。そんなチューラパンタカに釈迦は日々の掃除をせよと命じます。チューラパンタカはそれから毎日掃除に励むうちに悟りを開いたと言うお話です。
    賢くなくても、不器用にしか生きられなくても、日々前に進もうと努力することが大事であると感じさせられるお話で、勇気が湧きます。

    私がスリランカに行ってみたかったのは、釈迦の存在を近くに感じたかったこともあったんですけどね。

    でも釈迦は絶対的な存在ではありません。
    釈迦自身も入滅の際、そのように弟子達に伝えています。
    『私の死後、皆の拠り所は私の教えとお前達自身である』と。
    後継者を出すでもなく、絶対的『神』を持ち出すことでもない、全ては教えと言う悟りへの道筋と自身が考えること(内観)であると釈迦は伝えているのですね。

    また、ちょっと話は変わりますが、先日の政府の事業仕分けで最先端科学技術に与えられる予算が大幅に削減との報道があったり、「一番ではなく二番ではいけないんですか?」という発言がありましたね。

    私は「別に二番でもいいじゃない」って思っていた人なんですが、佐々木氏の科学者の物の考え方を知っていくうちに、それではいけないんだなと言うことを感じました。科学者とは「二番でいいや」と言う考えでは研究できないんですよね、目指すは「一番」なのだと。それが研究する原動力なんですね。
    なので、それに必要であれば未来への投資をすることはとても大事なことなんだなぁと感じました。
    今は何に使えるか分からない発見や発明も、その後重要な役目を果たすことが往々にしてあると言うこと、これは目から鱗でした。
    もちろん無駄遣いは厳禁ですが。

    そして日本における仏教のあり方・・・。
    元々は厳しい修行をし、人からの施しのみで生きなければならないのです。
    それには道を求めて修行する尊さがあるからこそ、皆が布施をするんだと言うことを僧は心に刻んでおかねばならないのではと思います。

    とにかく今は自分の精神を磨かないといけませんけどね。
    少しずつでも。

    日々是修行です。

  • P92
    仏教はす「すぐれた人間性」を目指す。
    ただし、その優れた人間性とは、
    ッカウジンがそれぞれの人生を着実に生きていく、
    その生き方が完成しているという点で
    「すぐれて」いるのであって、
    超人的にすべての面ですぐれているという
    意味ではない。
    政治的に活躍するとか、
    社会活動で立派な仕事をするといった、
    そういう社会の動きと関係する
    領域には関わりを持たないのだ
    ---------------------

  • HUMICでの請求記号「ちくま新書/783」

  • 「自殺は煩悩と無関係」よりも「自殺は不殺生とは無関係」(仏教は自殺を本当に禁じているのか?)の方がすっきりしてわかりやすい。とすると、やはり「自殺」という言葉よりも、「自死」「自裁」が相応(ふさわ)しいのだろう。
    http://sessendo.blogspot.jp/2015/11/100.html

  • 仏教の考え方を通して、人生の生き方を導いていこうという一話1ページちょっとのコラムが100話あります。
    仏教に興味があるけど、どこから手を付けていいか分からない自分みたいな人間には、ちょうどいい入門書になりました。
    何かを誰かに頼り切るのではなく、自分のあり方が最後の審判者である、という考え方は為になりました。

  • とにかく釈迦の直接説いた初期仏教が大好きなのを前面に押し出した本。何度も繰り返し仏教は現代にこそ向いていると説いている。
    理由は初期仏教の理詰めの論理、超越者の不在、自分が変わることを目標にしていること。
    現代人は超越者を認めることができるほど純朴ではない、だから今こそ初期仏教なのだと。
    とにかく親近感が湧き、わかりやすい文章に一気に読んでしまった。
    ここまで楽しく本を読めたのはほんと久々だと思う。
    仏教を科学的視点から見るというのもおもしろい。
    仏教が説く心の仕組みをもっと知りたくなった。

  • 合理性の世に生き残れる唯一の宗教は仏教なのかもしれない。もちろん初期仏教の教えだけだが。

    脳科学と悟りの合体などはすばらしい展望である。

    もっと仏教のことを学びたく思った。

全20件中 1 - 10件を表示

佐々木閑の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
ヴィクトール・E...
村上 春樹
佐々木 閑
みうらじゅん
J・モーティマー...
デール カーネギ...
有効な右矢印 無効な右矢印

日々是修行 現代人のための仏教100話 (ちくま新書)を本棚に「いま読んでる」で登録しているひと

日々是修行 現代人のための仏教100話 (ちくま新書)を本棚に「読み終わった」で登録しているひと

日々是修行 現代人のための仏教100話 (ちくま新書)を本棚に「積読」で登録しているひと

日々是修行 現代人のための仏教100話 (ちくま新書)の作品紹介

仏教の本質は、すなわち修行である。それは、自己改良による「苦」の消滅。あらゆる苦を生み出すものが「この私」であるなら、心を鍛え、私自身を変えることで、苦しみから自由になれるはずだ。現代に生きる私たちにとって、ひたすら信じる救済の宗教よりも、釈迦本来の合理的な教えの方が、むしろ馴染みやすい。そこに「生き死に」の拠りどころがある。本書では、初期仏教の思想をベースに、生活に結びつく叡智を一〇〇話で紹介。仏教は、それを必要とする人を静かに待っています。

日々是修行 現代人のための仏教100話 (ちくま新書)はこんな本です

日々是修行 現代人のための仏教100話 (ちくま新書)のKindle版

ツイートする