電子書籍の時代は本当に来るのか (ちくま新書 871)

著者 :
  • 筑摩書房
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本棚登録 : 321
感想 : 46
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  • Amazon.co.jp ・本 (269ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480065766

作品紹介・あらすじ

iPadやキンドルの登場により、日本でもいよいよ電子書籍の時代が始まると騒がれている。しかし、アメリカから来たこのブームはすぐにも定着するのだろうか?そのとき、紙のメディアは生き残れるのか?本書は、こうした不透明な先行きに冷静かつ確かな展望をもつために不可欠の(しかし見落とされがちな)ポイントを、グーグル、アップル、アマゾンらの最新の動向と、それに対峙する日本の出版社・新聞社の試みとを丹念に取材・分析することで、あざやかに浮き彫りにする。

感想・レビュー・書評

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  • 残念ながら @paperboy @booklogjp の #puboo は登場しませんが、必読マストです。 @asahi 新聞ウェブ新書の今後は本当に面白そう。

    朝日ウェブ新書の事例等から、「 #puboo って、電子書籍って、結局ブログとどう違うの?」という曖昧模糊に、一筋の光を差し込んでくれる名著です。

    フリーミアムか?有料課金か?に悩む、あらゆるWebサービスへのヒントも。


    朝日 @asahi 新聞社Astandのウェブ新書。

    “記事は、有料コンテンツに利用者を呼びこむためのプロモーション・ツールという逆転の 発想” “「新聞や雑誌の記事が105円」と聞くと高いなと思う。しかし「新書」だと言われれば高い感じはしなくなる。” “「記事」ではなくて「本」であれば、それ相応の価格帯でも納得するという感覚”“お金を払ってもらえるコンテンツづくりの工夫”

  • iPadやキンドルの登場により、日本でもいよいよ電子書籍の時代が始まると騒がれている。しかし、アメリカから来たこのブームはすぐにも定着するのだろうか?そのとき、紙のメディアは生き残れるのか?本書は、こうした不透明な先行きに冷静かつ確かな展望をもつために不可欠の(しかし見落とされがちな)ポイントを、グーグル、アップル、アマゾンらの最新の動向と、それに対峙する日本の出版社・新聞社の試みとを丹念に取材・分析することで、あざやかに浮き彫りにする。(出版社HPより)

    ★☆工学分館の所蔵はこちら→
    https://opac.library.tohoku.ac.jp/opac/opac_details/?reqCode=fromlist&lang=0&amode=11&bibid=TT21790853

  • ビジネス
    電子書籍

  • 電子書籍に1990年代から携わってきた著者が、電子書籍について述べたもの。電子書籍端末をめぐる日本の進展について(1章)、世界中の既刊本と電子化しようとしているグーグルのプロジェクトについて(2章)、新聞の課金の試みについて(3章)、書かれている。電子書籍の専門家だけあって、経験豊かで内容は詳しい。まとめ方もよく理解しやすかった。印象的な記述を記す。
    「英語は「普遍語」で、ほかの言葉はあくまでもローカルな「国語」である。ローカルな言葉を理解できる人は限られている。いくらネットではさまざまな言葉で情報発信されているといっても、広く情報を入手し、コミュニケーションを交わせるのは「普遍語」である英語によってだ。英語の文献を探せば日本語とは比べものにならない量がある。そういう意味で日本語はローカルで、知的作業のためには不十分」
    「ブック検索では、高い教育を受けた全世界の人が出入りする英語の本の情報がもっとも充実する。世界中の教育レベルの高い人が読み、参照し、新たな本が書かれ、英語の本が検索によっていよいよ便利にアクセスできるようになれば、ますます参照され、新たな著作が書かれ、読まれるべきものとしての価値を高めていく」
    「電子書籍が本格的に拡大していくためには、次の五つが必要だ。
    1 読みやすい端末
    2 魅力的なソフト(電子書籍)
    3 多様な電子書籍が流通する仕組み
    4 読者が多様な電子書籍と出会える仕組み(導線)
    5 使いやすい課金プラットフォーム」

  • 新書

  • 『電子書籍一般論』1998年以降の日本における電子書籍の歩みを解説。特にどこかの陣営に偏ることなく、日本の読書端末、キンドルの売り方、グーグルの文化からアップルの値付けまで万遍なく抑えた良書。電子書籍に夢を見過ぎるわけでも悲観するわけでもなく、現実の事実の延長から目の前にある次の一歩を探る論述は刺激的ではないが堅実で分かりやすい。まずは業界の現実を知りたいという人はこの本から。



  • 「電子書籍元年」と言われる2010年も年末を迎える時期になりました。話題が少ない日本のネット業界ではバブルと揶揄されるほどのブームになっていますが、騒いでいる割には電子書籍についての実情がそれほどわかっていないことに気が付きます。
     本書は新旧メディアに深くかかわってこられた歌田明弘氏が、これまでの国内外の電子書籍をめぐる歴史と2010年における日本国内の問題点を明確にした良書です。
     私自身も断片としては知っていた知識もありますが、各々がどのようにつながっているかはまだまだ不勉強であったことが大半でした。電子書籍をテーマに、出版・新聞・Webの今後をどう読み解いていくか、基礎知識として把握しておく必要性を感じました。

  • 2010年10月10日発行。電子書籍の流れがざっと分かります。ネットが発達した世の中での情報の扱い方を、考えていかないといけない時代になってきたと、考えさせられる本でした。出版社、著者、書店、図書館、本を取り巻く状況を考えさせられました。

  • 今後近い将来の動向について考えさせられる。
    一過性ブームの単なる再来なのか、本当に大きな変化が来るのか。
    可能性は秘めているものの、実際にどうなるのかは誰にも分からないのかも知れない。

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