これだけは知っておきたい働き方の教科書 (ちくま新書 1114)

著者 :
  • 筑摩書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480068231

感想・レビュー・書評

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  • 働き方の未来① 近い将来、労働力の不足が問題とされる時代が来ます。
    働き方の未来② 高齢者とされる年齢が引き上げられるだけでなく、働けるうちは働き続けることが今まで以上に当たり前になります。
    働き方の未来③ 妻や夫が専業主婦(夫)をしているというのは、とても贅沢なことになるでしょう。
    働き方の未来④ 労働力不足への対処として、外国人労働者や移民の受け入れが真剣に議論されるようになります。
    働き方の未来⑤ 職種に応じて労働時間の上限が設定されます。
    働き方の未来⑥ 普通の労働者が、仕事を得るために公的な職業訓練を受けることや、その際に生活支援を受けることが一般的となります。
    働き方の未来⑦ 労働移動を支援するために、雇用仲介事業を担う民間の人材サービス事業者とハローワークなどの公的機関の役割が今まで以上に重要になります。
    働き方の未来⑧ 機会により人間の仕事が失われる可能性がいままで以上に高くなります。
    働き方の未来⑨ 人口の減少と仕事の減少の相対的なスピードにより、これからの働き方に大きな違いが生まれます。
    働き方の未来⑩ 会社を移ったり仕事を変えたりすることがあたりまえとなり、雇用の安定の意味が変わります。
    働き方の未来⑪ 限定正社員はこれからより一般的になります。
    働き方の未来⑫ これからは家族構成や家庭内の役割分担の変化などに応じて、非正規と限定正社員、また限定正社員と無限定正社員の間での移動が普通のことになるでしょう。
    働き方の未来⑬ 非正規雇用は、今後は収入が途切れず待遇が向上していく働き方を実現するための有力な選択肢の一つとなります。
    働き方の未来⑭ 社会保障については、企業ではなく国の責任で行われることが次第に明確化され、直接的に行われるようになるでしょう。
    働き方の未来⑮ 職能給と年功賃金により長期雇用を維持するタイプの仕事はなくなりませんが減少していきます。
    働き方の未来⑯ 新卒一括採用もなくなりません。しかし再チャレンジの機会は充実するでしょう。

  • 2015年3月に筑摩書房より出版しました。想定読者は、これから就職活動を行う学生から20代の働く人たちです。多くの方に手にとっていただければ嬉しいです。

  • 『働き方』というよりは、『労働』の教科書という印象。労働者としては、労働法をもっとちゃんと知っといたほうがいいのかもしれないと思った。幸い、今の職場に不満はないけど(給料は少ないが……)。
    比較優位の観点はなるほどなと思った。後輩社員より先輩社員のほうがたいていのことは早くできるけど、先輩社員一人が全てをやっちゃいけないんだよな。当たり前なことかもしれないけど。
    驚いたのが、60年ほど前の1958年には日本的経営というのがあったと知って驚き。昔から定年制度はあったんだなぁ。
    後、『できる解雇』についての話が少し興味深かった。『懲戒解雇』『普通解雇』『整理解雇』の三種類があるらしい。普通ってなんだよという感じだけど、入院や障害なので今までどおりの仕事ができなくなった場合の解雇のことらしい。入院したらクビになったという話を聞いたことあるけど、ちゃんと合法だったのか。
    ただ、能力不足を理由に解雇できないことにちて、会社が正社員を雇うのは宝くじを買うようなもの。という喩えを使うのはどうかと思った。むしろ、仕事に貢献するように育てることができなかった会社が悪いと考えたほうが納得できる。宝くじの場合は、買った後に何をしても当たりは当たりだし、ハズレはハズレだけど、社員は違うだろうしなぁ。
    まあとにかく、今後も機械に職を奪われないようにがんばって働こうと思った。

  • 信頼できる内容かどうかを確認するための大事なチェックポイントは、話している人の肩書きや知名度ではありません。大事なのは、個人の経験や思い込みだけで話をしていないことが文章から読み取れるかどうか、つまり事実とデータに基づいてさまざまな視点から話をしているかどうかを確認することです。(p.184)

    雇用制度の目的については、人によってさまざまな考え方があると思われます。筆者は、エリート層でも最も困っている人でもなく、普通の労働者の視点から、労働条件が向上し、生活が安定することを政策目的とするべきだと考えています。
    雇用制度については普通の人を対象としておいて、困っている人に対しては、塁審的な所得税や公的扶助といった再分配政策で対処すべきであると考えているからです。(p.186)

    これから大事なのは、機械と競争する働き方を避けることです。
    まず一つの方向性は、機械を使いこなすことで、生産性がさらに向上するような仕事のやり方をすることです。もう一つは、機械では置き換えられない仕事を選ぶことです。例えば対人接客があるような仕事は、機械では置き換えることが難しいでしょう。(p.196)

    すべての仕事には、その仕事により可能となる社会貢献があります。私たちが社会において何ができるのかについて、もっと考えてみましょう。(p.201)

  • 【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/685757

  • 【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/685757

  • 【北海道大学蔵書目録へのリンク先】
    https://opac.lib.hokudai.ac.jp/opac/opac_link/bibid/2001640414

  • 信州大学の所蔵はこちらです☆
    https://www-lib.shinshu-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BB18215187

  • 法律と経済の両面から中途半端に論じている。内容が浅くて不正確

  • 働くことに関して類書よりもう少し法律寄り。そして、わりと淡々とした書きぶり。後半に「働き方の未来」のポイントと丁寧な解説が好印象。

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著者プロフィール

日本大学教授

「2021年 『ミクロ経済学の第一歩〔新版〕』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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