日本語全史 (ちくま新書 1249)

著者 :
  • 筑摩書房
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本棚登録 : 194
感想 : 17
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  • Amazon.co.jp ・本 (448ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480069573

感想・レビュー・書評

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  •  素人向けの「日本語概論」というのはなかなかないのですが、最近ではこの人のこの本なのでしょうか。高等学校の国語の教員をしているとか、しようと考えて勉強している若い人にはぜひお読みいただきたいですね。
     「全史」と銘打っているところが肝で、日本語の歴史のなかで何回かある「変化」を丁寧に追いかけていて、わかりよい印象を持ちました。一冊の本としては読みでがありますが、日本語を一冊で語るというのは、それはそれで、大変だったと思いました。
     金田一春彦の「日本語」(岩波新書)と絡めて、若い人に紹介するつもりでブログに書いています。覗いてみてください。
     https://plaza.rakuten.co.jp/simakumakun/diary/201904110002/

  • 日本語の「時代」を、古代前期・古代後期・中世前期・中世後期・近世・近代に区分し、各時代における文字表記と(話し言葉の)音韻・語彙・文法についてシステマチックに記述している。沖縄語と日本語の対応関係を知る上でも参考となる。今後も重宝することになると思う。

  • 図書館で借りた。
    私たちは現代文と合わせて、古い日本語を「古典」「古文」という形で学ぶが、実際はどこかで線引がされているわけではない。グラデーションのように段々と変化して今に至っている。そんな日本語の変化の歴史を”全史”としてまとめた新書だ。
    新書なのが驚きだが、500ページ近い大作だ。古典の授業で習った文法などが、徐々に変わっていくという歴史を読み取ることができる。

    活用形など、高校時代に学んだ古典の知識はほとんど覚えていないが、「あぁ~、そんな話あったかもなぁ」くらいで読み流した。少し復習しても良いかもしれないな、と思いました。

  • 岡野幸夫先生 おすすめ
    41【専門】810.2-O

    ★ブックリストのコメント
    奈良時代から明治時代まで、資料でたどる日本語の歴史。全巻を読み通すのは大変ですが、音韻・文字・語彙・文法など分野に分かれているので、気になるところを拾い読みするのも1つの読み方です。

  • 2017/07/11 初観測

  •  ぎゅっと新書に詰めた佳作。内容がキレイに整理されているので、国語教育に関わる人には役立つはず。

     蛇足。ブクログ(という素人の感想文羅列装置)にて本書の真摯さを「心許ない」と書いてしまうおじさんの感想文を見つけて衝撃を受けた私の語彙がヤバい。

    【版元】
    定価:本体1,200円+税
    Cコード:0281
    整理番号:1249
    刊行日:2017/04/05
    判型:新書判
    ページ数:448
    ISBN:978-4-480-06957-3
    JANコード:9784480069573
    http://www.chikumashobo.co.jp/product/9784480069573/

    【簡易目次】
    目次 [003-010]

    はじめに 011

    第一章 古代前期――奈良時代まで 019
    第二章 古代後期――平安時代 109
    第三章 中世前期――院政鎌倉時代 179
    第四章 中世後期――室町時代 237
    第五章 近世――江戸時代 301
    第六章 近代――明治以降 373

    あとがき(二〇一七年三月 沖森卓也) [433]
    参考文献 [434-435]
    索引 [i-xi]

  • 「アクセントの型が知覚されない無アクセントは、変化の最も進んだ、高低アクセントの週末段階にあるものとも言える」と述べて居るが、アクセントが本来日本に存在しなかったという説は知らないのだろうか。中国から何らかの形で持ち込まれたアクセントが関西地方で広まったが、波及効果の及びにくい遠隔地には広まらず、無アクセントが保存された、この説の方がしっくりくる。
    他にも色々と作者オリジナル(?)の説がこの本には多い気がする。

  • 2017.12.12-2018.1.11
    一般の読者には少し話しが細かい感じなので、星は三つ。日本語も大きな変化を経てきたことが分かる。

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著者プロフィール

1952年、三重県生まれ。現在、立教大学文学部教授。博士(文学)。
1975年、東京大学文学部第三類国語国文学専修課程卒業。1977年、同大学修士課程を修了し、東京大学文学部助手となる。その後、白百合女子大学文学部専任講師・助教授を経て、1985年立教大学文学部助教授、1990年同大学教授となり、今日に至る。
専攻は日本語学、特に日本語の歴史的研究。
著書に『日本古代の文字と表記』(吉川弘文館)、『はじめて読む日本語の歴史』『日本の漢字1600年の歴史』(ベレ出版)などがある。
辞書に載っていないようなことばの意味や使い方を調べるのが趣味。

「2016年 『文章が変わる接続語の使い方』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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