平成デモクラシー史 (ちくま新書)

著者 :
  • 筑摩書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (413ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480071194

感想・レビュー・書評

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  • 東2法経図・6F開架 B1/7/1299/K

  • タイトル通りの内容だが実に重厚。冷戦終結/バブル崩壊→政治改革(選挙改革)→行政改革→官邸機能強化という太い平成デモクラシーの政治過程におけるかなり細部までを語った力作。この30年間の日本の政治を流れで掴むにはうってつけの本かと思う。読んで思うのは、平成の政治を形作った主役の一人は間違いなく小沢一郎であったということ。彼が構想し、実現し、そしてぶっ壊し続けたのが平成の政治。そしてその中で数々の人間ドラマが繰り広げ荒れるわけだが、最終的に残るのは人ではなく制度であるところが面白い。(そして、小沢一郎が天下を取った訳でもない)

    選挙制度を変えると、これほど政治のガバナンスそのものが生き物のように変化するのは驚きであり、つとめて人は環境の申し子であることが分かる。

    平成は今年で終わるわけだが、また時代の要請によって選挙制度を変えて政治の流れを変えるのか、あるいはその前提である憲法や二院制というもっと根本を換えて国の有り様を変えていくのか、ポスト平成の政治家のセンスが問われるとこだと思う。ポスト平成の小沢一郎は誰になるのか?楽しみでならない。

  • 東2法経図・開架 B1/7/1299/K

  • 新聞記者+政治学の蓄積がうまい具合に合わさっている感。近年に関しては著者が現場から離れたからか、まだ歴史になってないからか、荒い印象。

  • 平成時代の日本政治を概観する作品。
    平成デモクラシーの特徴として
    1 選挙区制度改革によるコンセンサス型から多数支配型(中選挙区→小選挙区)

    2 民主党政権の失敗
    改革の方向性は正しかった(議会の実質化など)が、すべて失敗に終わる。

  • 衆院小選挙区制が導入されて以来の、首相の「政治力」を巡る政局の推移(小泉から民主党、そして安倍)を、徹底してジャーナリスティックな手法で記した労作。日本の政治の中枢がどのような力学で廻っていったのか、後世の資料となることを狙っているのかな。

  • 312.1||Sh

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著者プロフィール

日本経済新聞編集委員。1964年生まれ。東京大学法学部卒業、同年日本経済新聞社に入社。政治部(首相官邸、自民党、公明党、外務省を担当)、経済部(大蔵省などを担当)、ジュネーブ支局長を経て、2004年より現職。著書に『平成デモクラシー史』(ちくま新書)、『官邸主導』『経済財政戦記』『首相の蹉跌』(いずれも日本経済新聞出版社)、『消費税 政と官の「十年戦争」』(新潮社)、『財務省と政治』(中公新書)、佐々木毅氏との共編著に『ゼミナール現代日本政治』(日本経済新聞出版社)がある。

「2022年 『憲法政治 「護憲か改憲か」を超えて』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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