- Amazon.co.jp ・本 (540ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480080752
作品紹介・あらすじ
『ニーベルンゲンの指輪』の上演に失望を隠しきれないニーチェは、いよいよヴァーグナーとの訣別を決意する。彼は、ますます昂進する持病の頭痛・胃痛・眼痛の療養もかねてイタリアへ避難し、友人との共同生活のなかで少しずつノートを書きためていった。それが、のちのちまでニーチェの文章形式を決定づけることになるアフォリズム集の第一作『人間的、あまりに人間的』であった。そこでは、形而上学・宗教・芸術(そして、ヴァーグナー)が徹底的に批判され、既成の偶像の暴露心理学的解体が試みられる。ニーチェ中期の思想の端緒。
感想・レビュー・書評
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ニーチェには、自分という存在を破壊させられるのではないかと思うことがある。
なぜか、この本を読んでからしばらくは自分でもどうしようもない程に人といつも通りに接することが出来なかった。
なので読むのは長期休暇中などが良いのではないだろうか。
自分に多大なる影響を与えた一冊。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
アフォリズムという形式で書かれていて区切りがよく読みやすい。
読みやすさと引き換えに舌鋒の鋭さは控えめな印象が否めない。 -
言ってることは聖書と大差ない
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原書名:Menschliches,allzumenschliches
第1章 最初の事物と最後の事物について
第2章 道徳的感覚の歴史のために
第3章 宗教的生活
第4章 芸術家や著作家の魂から
第5章 高級文化と低級文化の徴候
第6章 交わりの中の人間
第7章 女と子ども
第8章 国家への一瞥
第9章 ひとりでいる人
友らの間で 終曲
著者:フリードリヒ・ニーチェ(Nietzsche, Friedrich Wilhelm, 1844-1900、ドイツ、哲学)
訳者:池尾健一(1924-) -
齊藤孝『勉強力』
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難しい。
けれど、
読めば読むほど味が出る。 -
166年前の1844年10月15日に生まれたフリードリヒ・ヴィルヘルム・ニーチェはドイツの哲学者。
ニーチェのニの字も知らない現代の私たちですが、唯一否が応でも永遠に記憶せざるを得ないはめになるのは、もしかしたらあのSF映画の名作の誉れ高い『2001年宇宙の旅』で、メイン・タイトル場面と、人猿が武器としての骨に目覚める場面と、そしてラストシーンでスターチャイルドが地球を見降ろす場面で、それぞれ強烈に印象的に鳴り響く曲が、ニーチェの同名の著作からインスピレーションを得て作られたリヒャルト・シュトラウスの『ツァラトゥストラはかく語りき』という曲であるからかも知れません。
いや、それとも、わが愛する筒井康隆が『ベトナム観光公社』(1967年)所収の「火星のツァラトゥストラ」でもってして、『ツァラトゥストラはかく語りき』を換骨奪胎したというか、そのエッセンスを根こそぎ摘み出して、火星にぶちまけて創造的に破壊したというかなんというか、あっ、これは初期の傑作です。
私のニーチェとの接触は、例によって小5のときに夢中になった芥川龍之介によって実現しました。・・・また後ほど書けたらいいなと思います。 -
ニーチェ全集は 捨てられない(笑) 一番 哲学者らしい哲学者だと思うから。彼は決して精神がおかしくなったのではなく 人一倍感受性が強かったのだ。
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凡例
序文
第1章 最初の事物と最後の事物について
第2章 道徳的感覚の歴史のために
第3章 宗教的生活
第4章 芸術家や著作家の魂から
第5章 高級文化と低級文化の徴候
第6章 交わりの中の人間
第7章 女と子ども
第8章 国家への一瞥
第9章 ひとりでいる人
友らの間で 終曲
訳注
解説
索引
(目次より) -
形而上学・宗教・芸術が徹底的に批判され、既成の偶像の暴露心理学的解体が試みられる