表徴の帝国 (ちくま学芸文庫 ハ 9-1)

  • 筑摩書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480083074

作品紹介・あらすじ

「これはエクリチュールについての本である。日本を使って、わたしが関心を抱くエクリチュールの問題について書いた。日本はわたしに詩的素材を与えてくれたので、それを用いて、表徴についてのわたしの思想を展開したのである」。天ぷら、庭、歌舞伎の女形からパチンコ、学生運動にいたるまで…遠いガラバーニュの国"日本"のさまざまに感嘆しつつも、それらの常識を"零度"に解体、象徴、関係、認識のためのテキストとして読み解き、表現体(エクリチュール)と表徴(シーニュ)についての独自の哲学をあざやかに展開させる。

感想・レビュー・書評

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  • 友人に勧められて。
    エッセイテイストでまとめられており、バルトらしからぬ読み易さ。象徴、メタファーというものから言語を解放していく試み。

  • 鰻の天ぷらはレース編み、一重瞼は磁器。自分には見慣れたものも、外部から初めて観察する者の目には精巧で繊細な工芸品のように映るのだろうか。いや、そうではなく、自分は「観察する」というほどの注意深さをもってものを見てはいなかっただけなのだ。

  • -2002年11月―

  • すきやきの描写が天下一品。

  • 【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/738687

  • もっと時間のある時にゆっくりと読みたい

  • ブックオフ 2019/05/22

  • さすがにインパクトのある文体だが、表現センスのある旅行記とも見える。

  • 訳:宗左近、原書名:L'EMPIRE DES SIGNES(Barthes,Roland)

  • 後書きにもある通り、日本論ではない。日本の印象を肴にロラン・バルトの感性を言語化しているだけ。バルトに興味のある人向け。

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著者プロフィール

(Roland Barthes)
1915-1980。フランスの批評家・思想家。1953年に『零度のエクリチュール』を出版して以来、現代思想にかぎりない影響を与えつづけた。1975年に彼自身が分類した位相によれば、(1)サルトル、マルクス、ブレヒトの読解をつうじて生まれた演劇論、『現代社会の神話(ミトロジー)』(2)ソシュールの読解をつうじて生まれた『記号学の原理』『モードの体系』(3)ソレルス、クリテヴァ、デリダ、ラカンの読解をつうじて生まれた『S/Z』『サド、フーリエ、ロヨラ』『記号の国』(4)ニーチェの読解をつうじて生まれた『テクストの快楽』『ロラン・バルトによるロラン・バルト』などの著作がある。そして『恋愛のディスクール・断章』『明るい部屋』を出版したが、その直後、1980年2月25日に交通事故に遭い、3月26日に亡くなった。
*ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。

「2023年 『ロラン・バルト 喪の日記 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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