エラスムス: 宗教改革の時代 (ちくま学芸文庫 ホ 8-1)

  • 筑摩書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (431ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480086273

作品紹介・あらすじ

混迷と閉塞、そして激動のなかにあった中世末期のヨーロッパ。この16世紀前半の思想界で、エラスムスは文字通り君主、太陽であった。人文主義と宗教改革という、ヨーロッパの生死に関わる二つの大テーマが、エラスムスその人を基枢として動いていたのである。古典復興の完成者として、また教会の腐敗を痛烈に批判した『愚神礼讃』の著者として、強烈に時代の焦点に生きた国際的知識人の生涯を、『中世の秋』『ホモ・ルーデンス』を残した20世紀最大の文化史家が、敬愛を込めて描く。

感想・レビュー・書評

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  •  エラスムスに関して書かれた名著です。エラスムス誕生の話からエラスムス最期の時までが描かれており、詳細でありながら話の展開がうまいので興味を持続させて読むことができました。

     エラスムスと言えば、ルネサンス最大の人文主義者だとか、『痴愚神礼賛』の著者だとか、エラスムス『自由意志論』vsルター『奴隷意思論』がパッと頭に浮かびます。だけど、このホイジンガの本は歴史的に扱っているので、テーマ別にバッサリ切られては分からない、通底するエラスムスという人間その調べを聞くことができます(もちろんホイジンガの解釈に従ったものですが)。

     また当時の社会がどういうものであったのかも学ぶことができます。書簡や免罪符や印刷術など当時の慣習や社会問題や革新の下に繰り広げられる物語として読んでも面白いものです。

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著者プロフィール

1872~1945。歴史家、文明批評家。フローニンゲン大学卒業。フローニンゲン大学、ライデン大学で教授職を務める。ライデン大学学長。著書に『中世の秋』『ホモ・ルーデンス』『エラスムス』『わが歴史への道』などがある。

「2018年 『ホモ・ルーデンス 文化のもつ遊びの要素についてのある定義づけの試み』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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