フェルマ-の大定理: 整数論の源流 (ちくま学芸文庫 ア 24-1)

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  • 筑摩書房
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感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (349ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480090126

感想・レビュー・書評

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  • 代数的整数論や楕円関数などの基礎知識がなければ、理解しながら読み通すのは困難である。(自分も含め)そんな読者には、文庫版あとがきから読むことをお勧めする。曰く、「必ずしも細部まで理解し尽くすという読み方は勧めない。雰囲気に浸りながら何とか最後まで読んで、あるいは眺めるというよりは深いかもしれないが、付いていっていただくと、フェルマー、オイラー、クンマーといった偉人によって築き上げられた数論という学問の不思議さ、深遠さが、『霧の中を歩いていると着衣がいつの間にか濡れているように』体得していただいているのではないかと期待する次第である」。

  • 大河小説を読み終えたような、痺れた読後感がある。全体がフェルマーの大定理を切り口にした数学史になっている。特にフェルマーがどこまで定理のことを理解していたのかの探究はスリリングで良質な推理小説のようだ。

    内容的には、通俗性を排して、数学的に忠実なものの言い方になっている。そこがわたしはとても良かったし、中には全くダメという人もいるだろう。サイモンシンの著作とはそこが異なる。

  • 系推薦図書 総合教育院
    【配架場所】 図・3F文庫新書 ちくま学芸文庫
    【OPACへのリンク】
    https://opac.lib.tut.ac.jp/mylimedio/search/book.do?target=local&bibid=189052

  • 数学の中でも特に予備知識を必要とする数論に対して、自分がいつまでも未練がましく勉強を続けるのは訳がある。19世紀を生きたドイツの数学者クンマーの存在である。家が貧しく母が働いて大学へ行かせてくれたという境遇が自分と一緒だからだ。そのクンマー、任意の数体では素元分解が一意にできないことから、理想数(後のイデアル)を導入して、フェルマーの最終予想を証明しようとした。コレは巨大な進歩をもたらす研究だった。この本はフェルマーその人と、当にそのクンマーに焦点をあてた数学史の本。高瀬の本以前に夢中になった足立の文章。

  • むずかしいすうしきらしいですがみたことはないです

  • 一つの定理を巡って、数学が拡張していく。
    壮大な浪漫。

    けれどフェルマーさん。
    あなたが余計なことをしなけりゃ
    俺が代数学やらでこんなに苦しむこともなかったんだ。

  • 一つの定理を巡って、数学が拡張していく。
    壮大な浪漫。

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著者プロフィール

早稲田大学名誉教授

「2019年 『よみがえる非ユークリッド幾何』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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