自然の家 (ちくま学芸文庫 ラ 6-1)

  • 筑摩書房
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感想 : 14
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  • Amazon.co.jp ・本 (327ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480092656

感想・レビュー・書評

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  • 読書会課題本。著者は母国の米国内に世界文化遺産と後になる住宅を7つ残した20世紀を代表する建築家で、東京の帝国ホテルの設計に携わるなど日本とも縁が深い。そんな彼が理想的な建築や住宅について持論を述べている感じの一冊。あまり近代建築への知識がないのもあって、読むのに苦労したし、それほど楽しめなかった。

  • 建物の写真もあり、割とススッと読めました。
    日本にも住んで仕事もしていたそうです。

  • 自然の家 (ちくま学芸文庫)
    (和書)2012年10月24日 09:08
    フランク・ロイド ライト 筑摩書房 2010年1月6日


    久々に読みかえしてみました。フランク・ロイド・ライトのいう有機的建築と相互扶助としての無政府主義について考えていきたいと思います。それを明確に示せるように思考していきたいと思います。
    ライトさんの著書は千葉県内の図書館で借りられるものは全て読んだと思います。ただ読書というものは達成感だけではあまり意味がありません。混沌とした中から明確にものごとを捉えるようにしていかなければなりません。
    建築の本を読むことは、僕自身が建築に少しだけ縁があったからですが面白い課題でもあると思います。今まで読んだ建築の本の再読と理解の明確化をしていきたいと思います。

    前回読了日2010年04月06日 22:08
    読み易く、図面や写真も多く、フランク・ロイド・ライトの入門編として良かったと思います。
    最後の信条もコルビジエと比較しながら読むと面白いと思いました。

    ・・・私は信じる。家は芸術作品となることによって、単なる住まいを超えた存在になる。・・・

    ユーソニアン住宅についても興味深く参考になった。
    ユーソニアン住宅と芸術の関係、機能など面白い視点がまだまだあると思いました。

  • (01)
    淡々と,というのではない,声高に,声を大にして,既成の建築を批判し,自らの建築理論や実作への反映を唱えている.異端にしてラディカルな立場を著者はとっているが,その後の建築界の趨勢を眺めたとき,「自然の家」が拓いてきた道の前途が断たれているわけではない.
    本書では,主に住宅作品への記述がなされており,特に,安価なコストについての言及もあり,いわゆる装飾性を排除し,どのような「機能に従う」形をつくるかという方向を費用面でも検討している.
    「自然の家」は,必ずしも外部の環境に開かれ,周囲に豊富な植栽を配した住宅を意味しない.光,熱(または断熱),給排水(そして雨水排水)など住宅に連れ添う機械設備(*02)によって環境をどのように調節し,適度に自然を利用することが,この住宅の主意である.「ユーソニアン・オートマチック」のような規格化とプレキャスト化をこの「自然の家」に組み込んだとき,住宅建築は,確かに自由で軽いものになることができるのかもしれない.

    (02)
    本書にはある種の機械賛美がみられる.20世紀の機械とデザインとして現れた飛行機や自動車など高速移動する乗物に,新しい時代の建築をなぞらえている.科学信奉でもあるし,絵画的には未来派とも通じるような志向をみせてもいて興味深い.
    熟練した職人集団による建築も非難している.家が有すべき自然さや機械性を妨害する他者として職人の技能をあっさりと排除し,工業的な製品たることを目指している.ウィリアム・モリスも調度品を論ずる段において,やや否定的な文脈で取り上げられいる.

  • 前から気になっていた本を本屋で見かけたので購入して読み始めた。

    フランク・ロイド・ライトがデザインをしていた時代は、金属やガラスが建築にも登場し、今まであった石材や木材とともに、新しい時代を作る力を秘めていたと同時に、フランク・ロイド・ライトがそれを作り上げていたのだと感じた。
    不必要なものを排除し、素材そのものの良さやを生かすようなデザインや、家の内外まで、家具を含めたデザインをすることがとても印象的だった。
    日本の帝国ホテルをデザインしたことから感じたであろう日本や東洋文化への尊敬の念が文章の中からも感じられ、それをアメリカに持ち帰ったことは、日本人としては誇りを感じた。

  • 建築
    デザイン

  • 訳:富岡義人、原書名:The Natural House(Wright,Frank Lloyd)

  • 星五つ!

  • 有機的建築。ライトの作品の根底に流れている思想を辿ると、浮世絵、伝統的建築といった日本文化に行き着くはずだ。本人は否定しているけれど、彼の作品からは「日本的な何か」を感じずにはいられない。これが日本で人気のある理由の一つなんだろうなあ。この本を読んで、益々ライトという人物を知りたくなった。

  • 主張が明快すぎてちょっと物足りなかったかも。
    というか、この当時では彼の主張が、様式に凝り固まった建築業界にとって革命的に新しかったから近代建築三大巨匠とまで言われるようになったんだろうし、今では当たり前に考えてることでも、昔は非常識と考えられてたことが多くあったんだろうなあ。そのあたりのことはその時代に生きてないから推測するしかできないし、だからちょっと物足りない。主張が明快なのも悪いことじゃない。明快だったからこそ理解し評価されたのだ。
    統合性のこと、素材のこと、気候のこと、構造のこと、そして有機的ということ。箱の解体、フローイングスペース。プレーリースタイル、ユーソニアンスタイル。ライトのキーワードをまとめて総復習という感じ。
    知識としてはもう十分すぎるくらい知ってるから、アメリカに実際に行ってその空間を体感したい。自由学園明日館は良かった。

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