情報理論 (ちくま学芸文庫 ア 35-1 Math&Science)
- 筑摩書房 (2011年4月8日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (348ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480093585
感想・レビュー・書評
-
論理的に説明を進めながら章末に「雑談」として柔らかい話での緩急はよいと思うが
情報や通信のバックグラウンドというか関心が薄いと読んでいくの辛いかな
必要になったときに読み返すのだろう詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
離散的な2進数信号通信から始まり,離散から連続へと広げたり,雑音を導入したり,情報容量を空間に広げたりして,情報通信の量的構造を解説していく.エントロピーの計算や座標変換でのベクトル計算など多くの部分は高校数学で理解できるが,雑音球の導入や空間や位相写像,量子化になると若干幾何の素養が必要となる.前半が,シャノン博士の論文を易しく解説したような内容,後半が通信容量の幾何的解析,と言ったところ.著者が最後に書いている通り,計算機理論やアルゴリズム,機械学習など様々な情報学に通じている情報通信論の内,一応の完成を見ている分野であり,要領よく読み進められると思う.
40年以上前に刊行された同名作の文庫版というだけあって,喩えがやや古くさい.ボス交(=ボス同士だけで行われる交渉)とかうっちゃりを決めるとか.各節の最後の「雑談」はまとめとのその応用なので,全然雑談じゃない. -
第2章の「雑音のない通信路による情報伝送」の符号化による冗長度の除去あたりまでは、なんとかこの手の本にしては分かりやすく書かれていて読み進められたのですが、第3章以降は興味が続かず、「雑談」のところだけ拾い読みといった感じで敗北感ですー。
まぁ、そんな本があってもいい。