ちくま日本文学全集 45 林芙美子

著者 :
  • 筑摩書房
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感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (475ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480102454

感想・レビュー・書評

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  • この人も、知らない人です。
    まあ、教科書には、載らないような色っぽい話が、多かったかな。いうほど、色っぽくはないか?でも、ドロドロな肉体関係。だけど、どこか達観したようなところがあります。

    なんていうか、叫ばないリアルみたいな感じ。
    そうだよね、人って悩んでいるときに叫んだりしない。一人でグズグズと悩むもんだ。

  • 生活の機微が静かに伝わる

  • 林芙美子は肉体と精神が完全に分離している人だ。生活と芸術がと言ってもいい。男に「ロマンチストじゃない」と言われて真っ暗な部屋で「私だってロマンチストなのよう」と「声をたてて唄ってみ」るとことか、芭蕉の文章を空で言える男が粗末な住まいに満足してるのを「淋しかった」と思うとことか、「肉体は死なないという自信」を持ちながら「心」で「死ぬッ」と叫んでいることとか、とにかく両者が同時並存で相克するから「血みどろ」になる。あと「魚は食するものなり」と書きながら頭に「魚の序文」つけちゃうとこもそう。どうしようもなくリアリストでどうしようもなく詩人。

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著者プロフィール

1903(明治36)年生まれ、1951(昭和26)年6月28日没。
詩集『蒼馬を見たり』(南宋書院、1929年)、『放浪記』『続放浪記』(改造社、1930年)など、生前の単行本170冊。

「2021年 『新選 林芙美子童話集 第3巻』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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