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みんなの感想・レビュー・書評
梨木さんがカヌーに乗り、水辺について語られたエッセイです。
水辺よりもなによりも驚いたのは梨木さんは物語にごく近い世界で生活をしてる方なんだなあ!!ということでした。
梨木さん自身も、小さいころに読んだ本のおかげで少しの困難もあった…と書かれている箇所があったのですが、もしも私もこんなふうに世界が見えていたら大変だったに違いない…でもだからこそ梨木さんの書かれる小説の沼地や植物はあんなふうに生きているかんじになるのかもしれないなあと思いました。
渡り→苺ときて3冊目。水と人とのかかわりをカヤックに乗って、水の流れに寄り添って、筆者は時々読者の胸を突くような言葉を用いて描く。海外の「水辺」も日本の「水辺」も多く出てくるし、またそこに行きたくなる。紀行文学としても面白いかも。
しばらく梨木香歩の本を読んでいなくて、やっと読める!とうれしさが先行したせいか、あまり楽しめず。私が根っからのインドア派だからだろうか…
水辺を中心に自然について語るエッセイ。自分で探すと見つけ出すことの出来ないような何気ない世界に溢れる美しさが梨木さんによって掬い出されていました。こんな視点や語り方が出来れば、決して綺麗なものを見るだけではないみたいどんな気持ちなんだろうと少し羨ましくなります。せめて自然にふと目が行ってしまうような自分でありたい。湖に浮かび、カヤックの中で本を読む行為もいつかやってみたい。
水辺にまつわるエッセイです。趣味であるカヤックに乗るために訪れた川や湖のこと、海外で目にした風景のことなど。特にかつて留学していたイギリスの自然は、梨木さんにとって原風景とも言えるのではないでしょうか? この本は、みんなでアウトドアを楽しみましょう・・・とか、自然を大切にしましょう・・・とかいうことを、声高に述べ立てているものではありません。梨木さんの語り口は、あくまでもの静かです。物語作家の視... 続きを読む »
カヤックに夢中になり、湖や川に漕ぎ出す中、あるいは森山を歩いていて、思い出す記憶、ふとあふれでる感情、物語の予感。
これまでのエッセイに比べて文体がカジュアルで、生な感じ。ああ、あのおはなしはこんな心境からうまれてきたのだな、と思うところ多し。
梨木香歩さんの物の見方、作品が生まれてくる土壌みたいな物が感じられて、ファンとしてはとても読みごたえのあるエッセイでした。
イギリスに留学経験のある作者らしく、英国人流の人生の楽しみ方も随所で触れられています。
スコットランドやアイルランドでアザラシが人々の生活に深く関わっていると知って少し驚きました。
英国人に深く愛されている本として、シェイクスピア、聖書、マザーグースの次にケネス・グレーアムの『たのしい川べ』が紹介されていたのも嬉しい発見でした♪
20〜30年前、池澤夏樹さんのエッセイをよく読んだ。科学や旅をテーマにした文章は、客観的な説明が判り易く、でも恐竜大好き少年がプロントザウルスの大きさを言い立てるような稚気もチョッと感じられて、冷静な文体とのバランスが気に入っていた。
このエッセイの文体、池澤さんに似ていると思う。でも、なんとなくノレなかった。好きなカヤックのことを書いているのだから、素直にそう書いたら良いのに。冷静な文体は著者の特長だけど、自制の効かせ過ぎというか、対象との距離の取り方が歯痒いというか。
でも、気に入っている章もあるんですけどね。
カヤックに乗り川を下る、湖を渡る。そんな様子を描いたエッセイ。作者独特のたゆたうような文章から、土の匂い風のそよぎ水の煌めきが再生され、生き物たちの声が聞こえ、物語が生まれてきます。なるほど梨木香歩の小説は、このような世界から生み出されているのでしょうな。
正直な処、水辺での遊びには興味ありませんし、カヤックに乗ることも今後ともないでしょう。それなのに、文章に惹かれそこに広がる世界に魅了されます。これが読書の悦びなのでしょう。
鳥肌のたつような文章。梨木さんの本はエッセイのほうが好きなのだが、これはその中でも群を抜いている。
現実と幻影が美しく交差する水面をカヌーとともに移動していく文章に震えた。
エッセイ。カヤックにのって、イングランドの湿地で、かつてそこに生きた人々を思い、日本の川や湖で、水辺の鳥や植物を眺め、想像の翼を広げ、物語を探し当てて……。 カヤックを車の屋根に積んで、各地を漕いでまわられた作者さんの、深く静かな思索によってつづられた一冊。 いずれも美しいエッセイですが、熊野の瀞峡の描写が印象深かったです。それから、北海道の川を遡上するサケの描写に圧倒されました。 ... 続きを読む »
エッセイでありながら、一つの物語のような印象。 日常でありながら非日常的なものを感じる。 彼女の文章を読んで、改めて日本語の豊かさ、美しさに感動した。
エッセイ。
「風は葉の一枚一枚をそよがせながら、日の光を煌めかして吹き渡る」
著者の言葉の美しさ、情景が目に浮かぶ描写のすばらしさ。
優しく紡がれた言葉は、心和ませてくれる。
単行本プラスの書き下ろしを期待してましたが、残念ながらありませんでした。でも、とても好きなエッセイです。






