ガルガンチュアとパンタグリュエル 5 (ちくま文庫 ら 5-5)

  • 筑摩書房
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本棚登録 : 58
感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (535ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480429216

作品紹介・あらすじ

フランス・ルネサンス文学を代表する作家ラブレーの記念碑的傑作-爆発的な哄笑と荘厳とが交錯する不思議な文学世界の魅力を伝える新訳、完結。「聖なる酒びん」のご託宣を求めて大航海へと船出したパンタグリュエル一行は、難儀な教皇鳥や司教鳥の飛び交う"鐘の鳴る島"、刀剣の類が実る大木の茂る"金物島"などの異様な島々を巡り、ついには神託所に到達してお告げを解き明かす。奇想あふれる版画「パンタグリュエルの滑稽な夢」全120点を収録。

感想・レビュー・書評

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  • これは凄いとしか言いようのない,荒唐無稽かつ超博識な文章である。カタログが延々と続くところなど,テキストの驚異の入り乱れがまたとれる。

    また,ルネサンス文学の研究において,だいぶ前の翻訳者の渡辺一夫から,現代の宮下志朗へと継がれていったことも良いことだと思う。

  • 訳者が散々前巻までこの第五書は贋作、無価値とこき下ろしていたので、なんとも言いにくいのですが、一応聖なる酒瓶をちゃんと発見する目的を果たしたのでした。まあ筋がどうこうって物語ではないので訳者が翻訳する気なかった気持ちはよくわかる。その価値は、未発表原稿を解体構築した可能性とのことです

  • 『パンタグリュエルの滑稽な夢』
    は、どちらかと言ふと根性で収録した奴が個人的にお気に入り。

  • 他の作品に比べて「わたし」がでしゃばりすぎ
    パニュルジュ、ジャンら魅力的な登場人物が急に動きをやめて色あせる
    著者(ラブレーに在らず)の自己主張の必死さが表に出てる

  • 『ぼくらの頭脳の鍛え方』
    書斎の本棚から百冊(立花隆選)83
    世界文学
    まあ、最低こんなところを。

  •  この「第五の書」はラブレー自身の書いたものでないことははっきりしていて、「第4の書」まで読んできた私も、これは読むかどうかちょっと迷った。しかしせっかくなので・・・。
     訳者解説によると、ラブレーの残したわずかな「草稿」(ボツ原稿?)を全然別の人が好きなように編集したもののようだ。16世紀。当時は著作権の尊重なんてほとんどなかったから、ある本が有名になるとそのまがい物が出回るのはごく普通のことだった。まるで現在の中国みたいなものだ(笑)。
     この「パンタグリュエル」シリーズはもともとナンセンスでスカトロふくんだ文学で、この「第五の書」も文体はそうなっているけど、やはり、本家よりつまらないような気がした。
     まあ、真の才能=ラブレーと、ただの凡才との違いを味わうためには役立つ本かもしれない。

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