ランキングの罠 (ちくま文庫 た 67-1)

著者 :
  • 筑摩書房
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感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (301ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480430007

作品紹介・あらすじ

中東のシリアより治安が悪くて、国債信用度はアフリカのボツワナと同程度だが、世界で一番おいしいレストランが多いグルメ国。…いずれも"権威ある"ランキングによる日本の評価。でもそれ本当?ランキングは、人気の有無、いい悪いが一目瞭然になって便利な半面、危ない罠が潜んでいる。誰がどう選び、その評価はどう利用されているか。巷に溢れる仰天ランキングに惑わされていませんか?-。

感想・レビュー・書評

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  • 衝動買いした本。ランキングの「説明」はよくできています。視聴率やサッカーのFIFAランキングの変遷などとても興味深く読めました。ただ、分析がちょっと惜しいというか浅いというか、、、本当はランキングとは本質的に何か、評価とはどう違うのか、という点が一番大事なのでしょうが、、、よく勉強はできるが掘り下げての思考はちょっと、、、という著者の他の本と似ていたのがちと残念でした。

  • 読書録「ランキングの罠」4

    著者 田村秀
    出版 ちくま文庫

    P114より引用
    “国際競争力指数を見ても分るように、この
    ような国別ランキングには課題や問題点が数
    多くあるのだ。少なくとも世界経済フォーラ
    ムの評価が絶対的なものとだけは決めつけな
    いほうが賢明なようである。”

    目次から抜粋引用
    “ランキングとは
     教育に関するランキング
     国や地域に関するランキング
     企業や病院に関するランキング
     ランキングの罠から逃れるには”

     元役人の大学教授である著者による、世の
    中でよく見かけるランキングについて書かれ
    た一冊。
     学力テストについてからエンターテイメン
    トについてまで、ランキングの長所短所両面
    から書かれています。

     上記の引用は、国際競争力について書かれ
    た項での一文。なんにつけても、一つのもの
    を絶対視するというのは危険なものなのかも
    しれません。同じランキングでも、色んな角
    度から見るようにすると、それが信頼に値す
    るかどうかを判断できるようです。
     ランキングの中には、具体的なデータが良
    くわからないものもあるようですので、その
    ようなものは、いい加減な占いと同じくらい
    の扱いをしておいたほうがいいのかもしれま
    せんね。
     参考文献や資料やサイトが数多く掲載され
    ていて、しっかりとした調査の元に書かれて
    いるのではないかと思います。

    ーーーーー

  • 衝動買いをしたが、思ってたものと違った。個人的には、はじめに、第1章、第6章だけで十分。各分野におけるランキングの紹介は必要な時に参照にすればよい。15分で読了。

  • 学力テストや国債の格付けから、ミシュラン、そしてFIFAのランキング。かなり駆け足ではあるが、我々に馴染みのある様々なランキングの背景にあるものを分析し、そこに潜むからくりを暴く。独り歩きしがちなランキングを盲信することの危うさを改めて気づかせてくれる一冊。

  • ランキングが嫌いだ。
    ランキングは、多かれ少なかれなんらかの意志が入り込んで出来上がる。 なぜそんなものをみんな重宝するんだろう。

    この時期、本屋にも様々なランキングが展開されている「年間ランキング」「ミステリーランキング」…ランキングばっかり…。
    人は、「みんなの支持を集めているもの」「外れを掴む可能性がなるべく低いもの」を求めて、ランキングをあてにするんだろう。 「外れる」ことも含めて選択の醍醐味だし、意外なものとの出逢いなのに。
    失敗を繰り返さなければ、上手な買い物、選書がいつになってもできるようにならないじゃないか。

    なぜに多くの人は「ランキング」を気にするのか…。
    そんな「ランキング」へのやり場のない憤りを晴らしてくれるものと信じて購入。
    様々なランキングの穴を指摘し倒してくれている。
    もっと強烈な批判をしてくれているものと勝手に思っていたので、少し拍子抜けした。

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著者プロフィール

1962年生まれ。北海道出身。東京大学工学部卒。博士(学術)。自治省、香川県企画調整課長、三重県財政課長、東京大学教養学部客員助教授、新潟大学法学部教授・学部長を経て、現在は長野県立大学グローバルマネジメント学部教授。専門は行政学、地方自治、公共政策。著書には『暴走する地方自治』『地方都市の持続可能性』(どちらも、ちくま新書)、近著に『公立大学の過去・現在そして未来』(玉川大学出版部、2021年)など多数。

「2022年 『自治体と大学 少子化時代の生き残り策』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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