- Amazon.co.jp ・本 (457ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480432315
感想・レビュー・書評
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「文の時代・大正を象徴した作家の“殉死”、細菌の狩人と呼ばれた医学者の“戦死”」1927(昭和2)年 1928(昭和3)年【連載:死の百年史1921-2020】第7回 |BEST TiMES(ベストタイムズ)
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河童駒引、読むの大変…。日本各地に河童伝承あるのに、なんで自分ちの周りじゃ聞かないのかなー、と詰まらなく思います。
やっぱり分け入ってもわけいっても山、くらいなとこでないと駄目なのか…と。 -
泉鏡花と柳田國男を愛読して育った「おばけずき」の少年は、長じて文壇の寵児となる。「河童」をキイワードに、濃密に繋がる泉&柳&龍。河童研究の嚆矢である柳田の「山島民譚集」は「遠野物語」に繋がっている。河童が沢山でてくるね。同書に触発され、西洋の文学や哲学をも織り交ぜた芥川の「河童」。彼の早すぎる死を悼む鏡花晩年の「貝の穴に河童の居る事」。師弟愛と河童愛を今に伝えるアンソロジー。20以上前の山形新幹線開通の頃のキャッチコピー「山形は山もキレイです。河もキレイです。星もキレイですよ。」を思い出す。陽水の歌も。
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柳花叢書の第2巻。テーマは『河童』。
泉鏡花・柳田國男に加え、芥川龍之介の短篇、巻末には対談2本を収録。
河童というメジャーな妖怪をテーマにしていながら、読後感はまるで違っているのが面白い。 -
柳花叢書のシリーズ2冊目は芥川も加えての河童もの(※もしや世間が妖怪ブームだから?笑)
鏡花は「河伯令嬢」がいかにも鏡花っぽくて好きでした。しかし文体のせいで軽減されている(?)ものの、ちょいちょい鏡花作品の女性は男が卑怯なせいで結構酷い目に合わされている気がします。芥川の「河童」は有名だけれど、大人になって改めて読むとじわじわと怖い。柳田はやっぱり「河童駒引」が面白いですね。カタカナは読みづらいけど。
付録的に対談がふたつ収録されているんですが、これがなんだか妙に好きでした。鏡花にしても芥川にしても他の参加者にしても、基本的には「教科書に載ってる文豪」というイメージが子供の頃にできあがっているので現代の作家に比べると独特の距離感、歴史上の人物感があるのだけれど、彼らが集まって普通に雑談(怪談とか三面記事的な話とか)をしていたりする様子に妙な親近感が沸きます。
※収録作品
泉鏡花「貝の穴の中に河童の居る事」「瓜の涙」「河伯令嬢」
芥川龍之介「河童及河伯」「水怪」「河郎の歌」「河童」「河童」
柳田國男「河童駒引」「河童の話」「河童の渡り」「盆過ぎメドチ談」「河童祭懐古」
対談「鎖夏奇談」(柳田・芥川・菊池寛・尾佐竹猛)「泉鏡花座談会」(泉鏡花・柳田・菊池寛・里見弴・久保田万太郎)