なんらかの事情 (ちくま文庫 き 30-2)

著者 :
  • 筑摩書房
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感想 : 90
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480433343

感想・レビュー・書評

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  • これは人。想像する力、書く力以前に、この人自体の生きていることが素晴らしいレベルの人。感じ方の稀有、オリジナリティは誰かに決して真似できない。武田百合子、佐野洋子などと並んで。
    自身の稀有さを文章に変換していくときの滑らかさ、上手さを併せ持っているので、読んでよかった。存在を知ることができてよかったです。

  • はじめて読む岸本佐知子さんのエッセイ。
    1つの目エピソードから、おや、と思いつつ持ち直すだろうと期待しながら読み進める。
    しかし印象は変わらなかった。
    妄想?発想の飛躍が共感できず、おもしろいと思えなかった。また文章に明るさがなく、読んでいて楽しい気持ちになれず。
    半分ほど読んで、本を閉じました。

    この本がたまたま合わなかったのか、彼女の文章が合わないのか。機会があれば他の作品を読んでリベンジしてみようかな。

  • クラフトエヴィング商會と同じテイストがする

  • あー。わかるなぁ。
    っていうなんらかの事情が散りばめられてます。

    わたしが買った服は、ことごとくボタンが取れる。
    おそらく、わたしが買う服だけ毎度同じ猿が縫い付けていると思われる。

    って。

    裾上げも見事にすぐにほつれる。
    おそらく、こちらもいつもの猿の所業。とな。

    笑、その発想が。もう。

    どんどん妄想して帰ってこれなくなる著者の気持ちが溢れてて、読んでて、あれ?これは?エッセイ?フィクション?物語?
    と、おもってしまいます。

    著者の日記風エッセイも笑わせてくれる。

    オシャレなアロマにはまって、どんどん買い集め、わたしは丁寧な生活、素敵な毎日送ってます。って自己満足に浸って、浸って、なんて、わたしは素敵なんでしょう。

    と、素敵生活の虜になってる最中に現れる。

    アロマでごわす。

    笑笑!!!
    もう、コレにハマると。全てがゴワス化する。と。

    丁寧な暮らしでゴワス。
    アロマいい匂いでごわす。

    突如として、どうでも良くなってきて、飽きる。

    このごわす化が、ごんす、がんす、やんす、でげすでありとあらゆる場所で顔を出す著者。
    オシャレな小物もベルガモも、ユーカリも、有機野菜も、無農薬野菜も。
    無農薬でごわす。

    途端に興醒めだそうです。

    ふふふふふふふ

    つい、笑って気持ち悪がられる一人で読む本です。
    ダメだ。この人好きだ。すごく。

    #本
    #一人笑い
    #岸本葉子かと思ってた
    #違った
    #図書館の返却コーナーから
    #毎回そこから選ぶ
    #どなたかが選んだ本を読む
    #笑
    #読もうと思うからには何が面白そうかと思って
    #誰かのチョイス
    #本棚から探したら疲れるし
    #たくさんあるしね

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著者プロフィール

岸本 佐知子(きしもと・さちこ):上智大学文学部英文学科卒業。翻訳家。主な訳書にルシア・ベルリン『掃除婦のための手引き書』、ミランダ・ジュライ『最初の悪い男』、ニコルソン・ベイカー『中二階』、ジャネット・ウィンターソン『灯台守の話』、リディア・デイヴィス『話の終わり』、スティーヴン・ミルハウザー『エドウィン・マルハウス』、ジョージ・ソーンダーズ『十二月の十日』、ショーン・タン『セミ』、アリ・スミス『五月 その他の短篇』。編訳書に『変愛小説集』、『楽しい夜』、『コドモノセカイ』など。著書に『気になる部分』、『ねにもつタイプ』(講談社エッセイ賞)、『なんらかの事情』、『死ぬまでに行きたい海』など。

「2023年 『ひみつのしつもん』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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